YS Journal アメリカからの雑感

政治、経済、手当たり次第、そしてゴルフ

Masters (追記あり)

2010-04-11 11:22:20 | ゴルフ
出張やら子供の世話でなかなかじっくり見れないのだが、三日目の今日は、一番エキサイティングを見る事が出来た。圧巻は、ミケルソンの13、14番の連続イーグルと15番のバーディ。カプルスの15番のイーグル。これらが、25分の間にあった。

優勝は、トップと6打差圏内のの8人の誰かになると思うが、トップのウエストウッドと一打差のミケルソンの勝負になるであろう。3位タイのウッズとチョイは、ミケルソンから3打差あるので、ちょっと厳しそうだ。更に一打差の単独5位にカプルスがいる。今年50歳のカプルスと60歳のワトソン(-2で14位タイ)、特に、ワトソンは昨年の全英の事もあり、ゴルフの醍醐味を味あわせてくれる。

上位の中で、スイングを観ていて一番楽しいのは、カプルスであろう。あのリズムと、そして飛距離は健在である。一番安定しているのはチョイ、ミケルソンは特に今日の14番でのイーグルをとったショートアイアンが素晴らしかった。

ウエストウッドは、左肘の抜けそうな感じの独特なスイングであるが、安定しているし、距離も出ている。こんなスイングを直されずに活躍するのはヨーロッパ選手ならではという感じがする。技術的に見ると、このような左腕の使い方もありなのだが、まねをするスイングではないだろう。

タイガーは、初日、二日目と素晴らしいスイングで、優勝に絡むと思っていたが、今日のドライバーは酷かった。タイガーの唯一の弱点は、ずっとドライバーなのだが、どうしても上手くならないようだ。スイングがアップライトでどうしても叩きに行くスイングなので、長いのは苦手なのはわかるが、コーチのハンク・ヘーニーもどうしても修正出来ないようである。(ハンク・ヘーニーは、ドライバーイップスなのでコーチを間違えている可能性もある)但し、ロングアイアンを含めてアイアンは抜群だ。今日のドライバーだと、絶対にスコアーを崩しそうなのだが(二日間無かった3パットも3回)踏みとどまるところは驚異的である。ラウンド後もドライバーを黙々と練習する姿がテレビに映っていたが、素人の私でもわかるくらい酷いドライバーを明日はどのように調整してくるのであろう。やはり良いスイングが4日続かない事が、長い間トーナメントから遠ざかっていたという事なのであろうか?

ミケルソンのコーチは、ここ数年ブッチ・ハーモンで、つい最近連続写真を見たが、無駄のないコンパクトな感じになっていた。(飛距離は逆に伸びたとの事)やはりドライバーが時々左に抜けるようであるが、ワイルドな感じは無くなってきている。(ミケルソンももう40歳だそうだ)有名なコーチの中でも、ノーマン、ウッズ、を教えた事があり、現在エルスも教えているブッチ・ハーモンがピカ一だと思う。随分前だが、タイガーのドライバーも直せるというコメントを読んだ事がある。

日本人として真似をするなら韓国人のチョイという事になるのであろうが、下半身を余り使わないスイングでありながら、結構距離が出ているのは、腕力が凄くて効率良く使っている証拠であろう。あんな腕力の日本人は多分いなさそうである。

マスターズでは、最後パッティッグ勝負になるのだが、ウエストウッドとミケルソンのスイングを観ていると、3打差以上の3位以下から追い上げてくるのは、厳しそうである。

最終日の見所は、タイガーのドライバー、カプルスがどこまで頑張れるか、ウエストウッドの初メジャーなるかというところだと思う。クラブでは、バーンズのウイルソンのアイアンにも注目している。(FG Tour Forged 良さそうだ。)

天気も今日に引き続き良さそうなので、イーグル、バーディーが出るエキサイティングな最終日になりそうだ。

追記

内容的にも面白い最終日だった。ミケルソンの優勝は、乳ガンで闘病中の奥さんが18番で待っていたりしてドラマチックなものだった。

ゴルフの技術的な面では、やはりタイガーがドライバーの調整が出来ず苦しんでいた。13番では3番ウッドのティーショットを何とダフっていた。それでも今日-3 で4位タイというのは、驚異的としか言いようがない。但し、14番の3フィートのバーディーパットを外して、お先に失礼パーパットを外したのは、タイガーらしくなかった。

キムの追い上げも凄かった。13番,14番のバーディー、15番のイーグル、16番のバーディ、それよりも驚いたのは17番、18番のパーセーブのパットだ。結局上がりの6ホールで6パットしかしていないのである。

キムも13番でのボギーがなければ、14番のボギーもなかったと思われるので、優勝争いに絡んでいたと思う。13番は、残り200ヤードを引っ掛けてバンカーに入れてしまった。その日の初めてのミスショットが明暗を分けてしまった。

ウエストウッドは今日は -1 悪くないけど勝てないスコアだろう。終盤では16番と18番のバーディーパットが入っていればというところだろう。

三日目が終わったところで、自分でもビックリするくらい最終日の予想が当たっていたので、そう言う意味でも私的に満足なマスターズであった。


最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
ミケルソン、メジャー勝てない説 (rio)
2010-04-14 13:43:57
こんばんわ、YSジャーナルさん。

ミケルソン、メジャー勝っちゃいましたね。以前のYSジャーナルさんのミケルソン評では「彼はメジャーではもう勝てないのではないか」と仰っていたと記憶していますが、ミケルソンが勝てた理由は何でしょうかね?個人的にはウェストウッドに勝って欲しかったです。

兎に角、タイガーが勝てなかったということは試合勘の無さだったんでしょうか?それにしてもずるいですよね、タイガー。復帰戦でマスターズだなんて。パトロンが罵声を浴びせられないことを初めから知っていたんですよ。タイガーには来年まで休んでいてもらいたいくらいです。PGA的には大変でしょうが。
返信する
予想大はずれ (ysjournal)
2010-04-14 20:39:47
rioさん
エントリーでは、読みが当たった事を自慢してますが、仰る通り、ミケルソンのメジャー勝てない予想は、大はずれ。

大はずれの一番の要因は、ブッチ・ハーモンだと思います。ミケルソン自身が最近のコメントが、「一年で終わると思ったスイング改造が、3年か掛かった」と言っておりましたが、改造の成果が出たのだと思います。(私が予想をしたのは、1年以上前だったと思います)

スキャンダルの後、「もうタイガーのメジャー勝利は無い」というのもありますが、これは今のところ当たってます。ハンク・ヘーニーでは、難しい気がします。

マスターズでは、ミケルソンは40なのにまだ柔軟性が残っているが、タイガーは体が固くなってきている様に思いました。

ちょっと眉唾ですが、後藤大先生が、コケージョンは、50位までは体が柔らかいと言っているのですが、ミケルソンやカプルスをみてると納得してしました。(ワトソンの活躍の理由は、ちょっと違うと思いますが、スイングを余り見ていないのでよく分からず)

タイガーは、タイの遺伝子、インディアンの遺伝子(父アールは、黒人とインディアンのハーフだったと思います)によって、36歳ながら体が固くなってきている様な気がします。ハンク・ヘーニーを捨てて、中嶋、ジャンボを復活させた後藤大先生に教えを請えば、私の予想も再び大はずれになると思います。

タイガーが勝てなかった最大要因は、やはりドライバーだと思います。パットは三日目、四日目とちょっと変でしたが、それでもバーディーも取れているし、スクランブルをみている限り試合勘が無い感じはしませんでした。あんなドライバーで4位タイですから、そっちの方が驚異的です。(ここまで書いて、自分の予想が外れる気がしてきました)
返信する

コメントを投稿