アイ・ラブ みどり

逆境にもめげず、けなげに生きるみどり達がいとおしくてなりません。

セビリア・スペイン広場

2005年11月19日 | 秋のスペイン
ここセビリアでは、1992年「発見の時代」のテーマのもと万国博覧会が開催されました。入場者数は、大阪万博の6千万人に次ぐ4200万人を数えた人気万博でした。スペイン広場はその時に作られたものです。
現在市庁舎となっている政府館に囲まれたスペイン広場は、中央に美しい噴水をランドマークに、セビリア焼きのタイルで舗装されています。建物も広場も古都セビリアに、自然にマッチした佇まいを見せています。周囲には、政府機関、図書館、外国公館などに利用され、当時のテーマ館が数多く残されています。

政府館は城郭の堀を模した池で囲まれています。訪問当日は水は張られていませんでしたが、その池の周囲にはセビリア焼きの陶器製欄干が巡らせてありました。観光案内書によく紹介される有名な欄干です。しかし、車にでもぶつけられたのでしょうか、傷だらけの無残な姿を曝していました。対面に見えるのは政府館南端の塔で、1992年に作られたものです。陶器の欄干から見る、水面に映る塔の眺めはさぞかし美しいことでしょう。文化財を大切にするスペインのことですから、壊れた欄干もやがて修復されて蘇えり、美しい光景を取り戻すことでしょう。
私の住む茨城県でも、1985年筑波科学博が開催されましたが、現存するテーマ館はエキスポセンターだけで、それ以外はほとんどゴミになりました。セルビアでは博覧会終了後も多くの建物が利用されて現存しているのを見て、建物を永久財と見るヨーロッパと、消耗品としか見ない日本の違いが際立ちます。文化面でも、伝統をじっくり蓄積するヨーロッパと、一過性の文化に浮かれリストラを繰り返す日本と、10年、20年後に文化面で大きな較差が現れるのではないかと危惧するのですが。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« セビリアの大聖堂 | トップ | セビリアの水道 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

秋のスペイン」カテゴリの最新記事