アイ・ラブ みどり

逆境にもめげず、けなげに生きるみどり達がいとおしくてなりません。

魔除けの仮面

2006年01月19日 | みどりのアート
私の部屋の入り口に飾っている仮面は、スリランカのアンバランゴダで見つけた魔除けの儀式に使う仮面です。目をむき出した得体の知れぬお化けが頭上にコブラが3匹鎌首をもたげ、恐ろしい形相で迫ってきます。怖がって孫には評判が良くありません。
各国、各地にこのような恐ろしい形相の仮面があります。日本でも秋田のナマハゲが有名です。孫に話して聞かせるこの恐ろしい仮面の物語を考えてみました。
お医者さんや薬の無かった大昔、10人の子供のうち5人は3歳になるまでに、更に2人は5歳になるまでに、また7歳になるまでにもう1人が病気や怪我で死にました。大人になれるのはたった2人だけでした。七五三のお祝いは、お父さんとお母さんの子供の成長を祈る気持ちが、行事となって今に伝えられたものです。
次々と死ぬ子供に、お父さんとお母さんはとても悲しみました。どうすれば子供達を助けられるか、一生懸命考えました。
「きっと悪魔がやって来て子供達の命を奪ってゆくに違いない」
「それでは入り口で見張って、悪魔が来たら追い払おう」
お父さんは棍棒を持って入り口で見張りましたが、疲れて眠ってしまいます。そして子供達は相変わらず死んでゆきます。
「一日中見張るのでは疲れてしまうよ」
「じゃ怖い顔の仮面を入り口に置いておけば悪魔は逃げてゆくよ」
「それは良い考えだ」
お父さんは怖い顔の仮面を作って入り口にかけました。しかし子供達はまだ死にます。お父さんはもっと怖い仮面を作りました。それでもまだ子供達は死にます。そこでもっともっと怖い仮面を作りました。そしてとうとうこんなに怖い仮面になったのです。
この仮面はとても気味の悪い怖い顔をしています。それは悪魔を追い払って子供の命を守るためだったのです。だから、この仮面は子供の味方なんだから、怖がらなくていいんだよ。
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