鹿島アントラーズ原理主義

愛する鹿島アントラーズについて、屈折した意見を述べていく場です。

宇都宮徹壱氏、誤審について明言

2012年11月04日 | Weblog
20回目のファイナルを彩った若者たち
ナビスコカップ決勝 清水エスパルス1-2鹿島アントラーズ

2012年11月4日(日)

■20回目を迎えるナビスコカップの重みについて

鹿島が延長戦で清水を破り、連覇を達成。ジョルジーニョ監督や選手たちは喜びを爆発させた【写真:築田純/アフロスポーツ】
 そういえば沢口靖子は、いつからリッツのCMに出演しているのであろうか? ヤマザキナビスコカップが今年で20周年を迎えたことを知り、ふとそんなことを考えてしまった。ヤマザキナビスコ株式会社は、1970年設立という、食品会社としては比較的新しい企業であるが、継続性というものを重んじる社風があるのかもしれない。もちろん、リッツのCMで同じタレントを起用し続けることよりも、ナビスコカップという大会を20年にわたりサポートし続けてきたという事実の方が、はるかに重いわけだが。

 決勝戦の直前、Jリーグがナビスコカップについて「同一スポンサーによる最長のカップ戦」としてギネスブックに申請し、受理されたことがアナウンスされた。今後は審議の結果を待つことになるが、もし記録が認められることになれば、ナビスコカップは日本が世界に誇るリーグカップとして、国外にも広く知られることになるだろう。

 一例を挙げよう。フットボールの母国イングランドで、リーグカップがスタートしたのは1960年。スポンサー名が付いたのは82年からで、当初は「ミルクカップ」として4シーズン続いた。以後、「リトルウッズ・カップ」「ランブロウズ・カップ」「コカ・コーラ・カップ」「ワージントン・カップ」「カーリング・カップ」と名称を変えている。最も長く続いたのがカーリング・カップで、これが9シーズン。てっきり今もそう呼ばれていると思っていたら、今季からは「キャピタル・ワン・カップ」となっていた。こうして見ると、ナビスコ社が20年間にわたって日本のリーグカップを支えてきたことが、どれだけ偉大なことであったのか、容易に理解することができよう。

 Jリーグ開幕に先立つこと1年前の92年、10チームによってスタートしたナビスコカップ。この日のファイナルの舞台に立つ清水エスパルスと鹿島アントラーズの選手たちの多くが、当時は就学前の幼児だったことを思うと実に感慨深い(ニューヒーロー賞を獲得した清水の石毛秀樹は、まだ生まれてもいなかった)。余談ながら、今年はナビスコカップ20周年であり、なおかつ20回目の大会である。数が合わないのは、95年だけ日程の問題で開催されなかったからだ。そうした危機も乗り越えて、今日この日を迎えたのは、これまた感慨深いことである。

■先発の平均年齢23歳の清水、ベンチが豪華な鹿島

 現時点でのリーグ戦の順位では、清水が4位、鹿島が13位。今季の対戦は3回あって、清水の2勝1敗となっている。とはいえカップ戦のファイナルは一発勝負。これらの数字が、どれだけ参考になるかは分からない。取り急ぎ、両チームの現状について確認しておこう。

 まずは16年ぶりのナビスコ優勝と、10年ぶりのタイトル獲得に燃える清水。こちらの懸念事項は、ダブルボランチの一角である杉山浩太が、準決勝で通算2枚目のイエローをもらい、累積で出場停止となってしまったことだ。その結果、村松大輔をアンカーに置く4-3-3の布陣を組んできた。攻撃陣では、右の大前元紀、左の高木俊幸による両サイドに注目。とりわけ大前は、今季12ゴールと好調を維持、ナビスコでもFC東京との準決勝第2戦でハットトリックを決めている。

 清水について、もうひとつ特筆すべきことは選手の年齢構成が若いことだ。スタメンの平均年齢は、ジャスト23歳。最年長はカルフィン・ヨン・ア・ピンと平岡康裕の26歳である。アフシン・ゴトビ監督が指揮を執って2年目。今季途中で小野伸二とアレックスが国外のクラブに移籍し、高原直泰も定位置を失うなど(この試合ではベンチにも入っていなかった)、チームの若返りの速度は尋常でない。その若さが、果たして吉と出るだろうか。

 一方、連覇と通算タイトル16冠を目指す鹿島はどうか。こちらは中盤でタクトを振るレナトがけがで欠場。ドゥトラとジュニーニョもベンチスタートとなり、ピッチ上はオール日本人となった。中盤の構成にも手が加えられ、このところ左サイドで起用されている興梠慎三が中央に、ボランチが定位置の柴崎岳が左サイドに、そして小笠原満男のパートナーには本田拓也が選ばれた。だが、それ以上に意外だったのが、左サイドバックが新井場徹ではなく、センターバックが本職の昌子源が起用されたことである。この起用は(鹿島から見て)左サイドで対面する大前を意識したものと見て間違いなさそうだ。

 スタメン以上に目を引くのが、ベンチの豪華さである。ブラジル人2名に加えて、中田浩二、増田誓志、本山雅志といった日本代表経験者がずらりと居並ぶ。戦前の予想を覆すスタメンの陣容と、豪華すぎるベンチの顔ぶれ。それらから導き出されるのは、ジョルジーニョ監督がゴトビ率いる清水を相当にリスペクトしているということであり、同時に、心からタイトルを渇望しているということである。

 実際、前半は攻める清水、それをはね返す鹿島という展開が続いた。清水は若さを担保とした旺盛な運動量で、序盤から激しいプレッシングとチェイシングで相手を圧倒し続ける。しかしシュート数は高木の2本のみ。それだけ鹿島守備陣のブロックは強固であった。今にして思えば、前半は清水に攻めさせておいて、相手の体力消耗を見計らってカウンターを仕掛けるというのが、鹿島のプランだったのかもしれない。前半はこれといったトピックスもなく、0-0で終了する。

■試合を決めたのは、意外にも柴崎の2ゴール

柴崎(白)は2得点を挙げる活躍でチームを優勝に導いた【写真は共同】
 後半に入ると鹿島のベンチは、次々と反撃への布石を打ってくる。ハーフタイムで興梠に代えてドゥトラを投入。さらに後半25分には、本田を下げて増田が左サイドに入り、柴崎は小笠原とコンビを組むことになった。

 この交代の効果は直後に現れた。カウンターから遠藤がドリブルで抜け出し、ドゥトラへパス。右サイドを駆け上がっていたドゥトラが中へ折り返し、これを受けた柴崎がペナルティーエリア内で倒されてPKを得る。てっきり小笠原が蹴るかと思ったが「相手に研究されている」(ジョルジーニョ監督)という理由で、キッカーには柴崎が選ばれた。この重要な局面で、高卒2年目の20歳にPKを託す。相当な重圧だったにもかかわらず、柴崎は冷静にGK林彰洋の逆を突いた。後半28分、鹿島先制。

 しかし鹿島のリードは4分しか続かなかった。今度は清水にPKが与えられたのである。コーナーキックの場面から、平岡が顔面を押さえて倒れ、青木剛にイエローカードが提示されるが、PKの理由がどうにも釈然としない。ともあれ、このチャンスを大前がきっちり決めて、すぐさま清水が同点に追いつく。その後、再びリードすべく鹿島が攻撃的な新井場を送り出すと(昌子と交代)、清水もアディショナルタイムに石毛を投入(八反田康平と交代)。結局スコアは動かず、3年連続の延長戦となった。

 そして延長前半3分、いきなり鹿島に決勝ゴールが生まれる。左サイドでスローインを受けた増田が逆サイドに大きく展開。これに西大伍が長い距離を走って追いつき、縦にボールを送ると、これを受けた柴崎がドリブルで一気に加速する。シュート直前、カルフィン・ヨン・ア・ピンが激しいプレッシャーをかけるが、今度は倒れることなく、柴崎は冷静にゴールに流し込んでみせた。今季1ゴールの柴崎が、ナビスコ決勝の大舞台で2ゴール。戦前は、大前と大迫勇也の対決ばかりに注目が集まっていたが、ふたを開けてみれば柴崎の独断場であった。

 やがて国立のスタンドは、勝利を確信した鹿島サポーターの歌声で埋め尽くされた。再び1点を追うことになった清水は、アンカーの村松をベンチに下げてFWの瀬沼優司を送り出し、前線に4人を並べて必死の反撃を見せる。だが、ここからが鹿島の真骨頂である。相手の猛攻を、ある時はがっちり受け止め、ある時は軽くいなし、刻一刻と残り時間を消化させてゆく。アディショナルタイム2分を経て、タイムアップ。鹿島がナビスコカップ連覇と16冠を達成し、ジョルジーニョ監督は97年の現役時代に続き、指揮官としてもトロフィーを掲げる快挙を成し遂げた。

■例年以上に若さの輝きが印象的なファイナル

「覚えておいてほしいのは、われわれの選手の多くは新人、1年目だ。こういった試合で、国立の4万5000人の観客の前でプレーするのは簡単なことではない」

「このトロフィーへの旅路が、さらにわれわれを強くしてくれると思う。この先、また決勝に進みたいし、その時には何も手にせずに帰りたくないと思う」

 試合後のゴトビ監督の印象的なコメントを並べてみた。経験の乏しい若いメンバーながら決勝まで勝ち上がり、前回チャンピオンである鹿島をここまでリスペクトさせたことについては、十分に誇ってよいだろう。ただし現状の清水は、今はまだ成長過程のチームであり、ファイナルの一発勝負という条件においては、鹿島の試合巧者ぶりのほうが際立っていたのも事実である。

 一方の鹿島は、相手のキーマンである大前を昌子に徹底マークさせ、強固な守備ブロックで対抗した上で、切れ味鋭いカウンターを繰り出すという戦術を徹底させていた。特に昌子については「大前に何もさせないのが、お前の仕事。相手が水を飲んでいたら一緒に水を飲め。何なら同じ水を飲んでもいいぞ。それくらいの気持ちでやるように」と指揮官は直接指示したそうである。結果として鹿島は、PK以外での失点を相手に許すことなく、リーグ戦の不調を忘れさせるような戦いぶりで、今季最初のタイトルを手にした。

 かくして今年のナビスコカップは、鹿島の優勝で幕を閉じることとなった。しかし、平均年齢23歳の清水が見せた可能性もまた素晴らしく、例年以上に若さの輝きが印象的なファイナルであった。そして大会MVPに、20歳の柴崎が選ばれたのも実に象徴的であった(20回目の大会で、背番号20を付けた20歳の若者がMVPとなる。まるで狙ったかのような「20尽くし」ではないか!)。ナビスコカップが始まった92年に誕生した若者が、20周年となる今大会で目覚ましい活躍を見せたことに、あらためてこの大会が積み重ねてきた重みを実感する。と同時に、わが国のリーグカップが息の長いスポンサードの下、さらなる進化と発展を遂げることを願わずにはいられない。

<了>


宇都宮徹壱氏のコラムである。
試合の流れを良く評しておる。
そして、
「コーナーキックの場面から、平岡が顔面を押さえて倒れ、青木剛にイエローカードが提示されるが、PKの理由がどうにも釈然としない。」
と、明らかな誤審について明言しており好感が持てる。
個人的にはこのシーンだけでなく、コロコロと倒れ試合の流れを切ってファールを貰うプレイを続ける清水の選手に対してコメントして欲しかった。
しかしながら、敗者の敗因がここでは無い以上、ここについてコメントしても仕方の無いところであろう。
とはいえ、彼等がこういうプレイを続け、それが容認されるようでは、Jリーグの発展は閉ざされる。
宇都宮氏を含めたサッカーメディア関係者は、こういう部分から日本サッカー界が改善されるよう力を注いで欲しいと願う。

木村和司氏、ナビスコ杯決勝戦を語る

2012年11月04日 | Weblog
【Jリーグ】木村和司「ナビスコカップの価値ってどうなんじゃろか」
木村和司が我がまま申す vol.10
 記念すべき20回目を迎えたナビスコカップ。鹿島アントラーズと清水エスパルスが激突した決勝は、アントラーズが延長戦におよぶ激闘を2-1で制した。これでアントラーズは、ナビスコカップ最多の5度目の優勝。ほんまに大したもんやのぉ。
 そんなアントラーズも今季は、リーグ戦ではここまでかなり苦しい戦いが続いている。開幕3連敗を喫して出足でつまずくと、なかなか浮上のきっかけをつかめず、ずっとふた桁順位のまま。残り4節を迎えても、13位と低迷して勝ち点は38。今後の結果次第では、J2降格の可能性もあるという位置にいるなんて、信じられんことや。
 決してどこが悪いということはないんだけどな。得点数リーグ6位(43点)で、失点数9位(39点)という数字も、過去に比べれば物足りないかもしれないが、特別悪いわけではない。結局、ほんの少しの差というか、ちょっとしたズレがこの成績につながっているんだろうな。
 小笠原満男のパスなんかは、そのひとつかもしれんな。前の選手との関係性や、仕事の役割も違ってきているのだろうが、最近は彼からのいいパスが減ってきているように思う。ワシが横浜F・マリノスの監督だったときは、小笠原の嫌なところをついてくるパスに何度も泣かされた。その怖さがやや衰えているような気がする。

 それと、サイド攻撃。なかでも、サイドバックのチャンスメイクが少なくなっているんじゃないか。エスパルス対策という側面もあったのだろうが、この試合でも、サイドバックの積極的な攻撃参加はそれほど多くは見られなかった。以前はガンガン積極的に上がってきて、対戦相手としては非常に脅威だったけれども、そんなストロングポイントの破壊力が欠けてきたように感じる。それが、チーム全体としての守備面、攻撃面に、微妙に影響しているのではないだろうか。
 とはいえ、この日のアントラーズは”らしさ”を存分に見せてくれた。
 先発メンバーの平均年齢が23歳というエスパルスが、その若さとリーグ戦での好調ぶりを生かして、序盤からゲームを支配していたが、アントラーズは肝心なところで仕事をさせなかった。ゴール前まで持ち込まれても、危ない場面ではきっちり詰めてフィニッシュまで行かせず、たとえシュートを打たれても体を投げ出してコースをしっかり封じていた。その辺は、さすがよくサッカーを知っているな、と感心させられた。なんとなく、日本代表が欧州遠征で対戦したブラジルのようだったな。
 相手の流れの中でも、常に落ち着いて対応していた。自分たちのリズムに変わるまではじっと我慢して、チャンスが訪れたら、その瞬間を逃さなかった。まさに勝負どころがわかっている、アントラーズらしい戦いぶりを久々に見せてくれたよ。
 そうした試合巧者でアントラーズが栄冠を手にしたけれども、エスパルスもいいサッカーをしていた。ポゼッションではアントラーズを上回っていて、両者の攻防は見応えがあった。試合としてはすごく面白かったし、4万5000人を超える観客も大いに盛り上がって、良かったんじゃないか。
 試合のほうは非常に満足のいくものだったけれども、ナビスコカップについては以前から気になっていることがあるんや。決勝こそ地上波で中継されて、スタンドも満員になるけど、ナビスコカップ全体の注目度は年々低くなっているのが気がかりなんよ。Jリーグもその辺は悩みの種で、いろいろな策を講じてきているが、大会の盛り上げにはさらなる努力が必要なんじゃないか。Jリーグが開幕する前から『ヤマザキナビスコ』というスポンサーがずっとついてくれているのだから、なおさらだ。

 それには、メディアに一層取り上げてもらわなければならないが、まずはナビスコカップにかける各クラブのモチベーションを高めないといけない。グループステージでは、主力を休ませたり、リーグ戦で出場機会のない選手を試したりして、試合に臨むチームの格落ち感が否めないのが現状だからな。もちろん、若手を試したりするうえで、そういう機会があるのはいいことなのだけれども、大会の価値を考えた場合、そうした状況は好ましくないわな。
 そんな現状を打破するには、天皇杯同様、優勝チームにはACL(AFCチャンピオンズリーグ)の出場権を与えてもいいと思う。今はACL出場を目指しているチームが多いから、リーグ戦の枠を上位2位までにして、ナビスコカップ優勝チームにもその権利を与えれば、各クラブのやる気も少しは上がるんじゃないか。いっそFIFAクラブW杯が日本で開催されるときは、ナビスコカップ優勝チームに出場権を与えてもいいかもしれん。そうしたら、選手たちのモチベーションも高まるやろ。
 さらに極端なことを言えば、優勝チームにはリーグ戦で勝ち点6を、準優勝チームには勝ち点3をプラスするなんてことをしたら、事態は一変しそうや。今季の場合、アントラーズは13位から一気に9位に浮上し、エスパルスなんかは優勝争いまで見えてくるからな。どのクラブも目の色を変えて、早い段階からベストメンバーで挑んでくるんじゃないだろうか。
 まあ、そんなことは現実的ではないし、ワシらが勝手なことを言っても始まらない。要は、みんなで真剣にナビスコカップを盛り上げる方法をいろいろと考えていくことが大切だ、ということが言いたいんや。タイトルとしては本当に名誉なことだけれども、何かしらプラスアルファーして、大会自体の価値を上げていってほしいと思う。それは、最近Jクラブの取り組む姿勢に情熱が感じられない天皇杯にも言えることなんだけどな……。


鹿島のナビスコ杯優勝について語る木村和司氏である。
鹿島のサッカーはブラジルのセレソンに例えるほどに賞賛である。
確かに、この試合の鹿島の選手の集中力は鬼気迫るものがあった。
故に誤審のPK以外に得点を許すことなく終えたのである。
まさに勝利に値するチームであったと言えよう。
そんな中で、ナビスコ杯への提案も織り交ぜておる。
ACLへの出場権、決勝進出チームへのリーグ戦の勝ち点付与である。
面白いアイディアではあるが、木村氏本人も現実的ではないと申すように実現することはなかろう。
ACLには出場できぬが、スルガ銀行チャンピオンシップへの出場権が与えられる。
今年初めて参加し、このタイトルを得た鹿島であるが、素晴らしい大会であった。
もっと露出し、大会の権威を上げて欲しい。
また、リーグ戦への勝ち点であるが、こちらは異なる大会をクロスオーバーさせることは無いであろう。
複雑なルールを用いることとなり、更に日本のサッカー界がガラパゴス化することとなる。
ナビスコ杯の良さを知らしめることは必須であり、それはJリーグの上層部が頭を使ってくれるであろう。
これからも、素晴らしい大会として運営されることを望み、そして鹿島がこのタイトルを積み重ねることを祈っておる。

新井場、対人練習

2012年11月04日 | Weblog
2012年11月04日(日)

10時より清水戦のスタメン組以外は室内トレーニングを行い、その後、対人練習を実施しました。清水戦のスタメン組は室内練習のみというメニューで水曜の大宮戦に向けて、調整しました。

対人練習を行うサブ組である。
優勝の余韻を楽しむ間もなく、すぐに大宮戦がやってくる。
ここは、気持ちを切り替えて練習に励んで欲しい。
また、サブ組と言いながらも新井場が加わっておることに違和感を感じる。
大宮戦では、新井場の突破からチャンスを作ってくれるのではなかろうか。
ナビスコ杯を終え、リーグ戦も終盤となった。
ここで一つでも多く勝利を積み重ね、我らに歓喜の声をあげさせて欲しい。
楽しみにしておる。

ナビスコ決勝・清水エスパルス戦レビュー

2012年11月04日 | Weblog
【ヤマザキナビスコカップ:決勝 清水 vs 鹿島】鹿島側レポート:相手の長所を完全に消した鹿島が連覇達成!ジョルジーニョ監督は史上初めて選手・監督の両方でタイトルを手にする!(12.11.04)
11月3日(土) 2012 ヤマザキナビスコカップ 決勝
清水 1 - 2 鹿島 (13:10/国立/45,228人)
得点者:73' 柴崎岳(鹿島)、77' 大前元紀(清水)、93' 柴崎岳(鹿島)


深紅と橙に二分されたスタンドの上空には青い空が広がる。今年も国立競技場で行われたヤマザキナビスコカップ決勝は晴天に恵まれた。選手入場前には壮大なコレオグラフィーがスタンドを彩り、ゴスペラーズの国歌斉唱が花を添える。整列していた選手たちがピッチに散らばると、ゴール裏からサポーターの声援があがる。スタジアムのボルテージは最高潮に達した。

ただし、その声には期待と不安が入り交じっていたことだろう。鹿島にとっては8度目となる決勝の舞台だが、今季のリーグ戦では、大事な試合を必ず落とし、一度も1桁まで順位をあげられないまま残り4節まで来てしまった。選手、監督、チームを信じたい気持ちの奥底に、大きな不安を抱えながらホイッスルの笛を聞く。
だが、どうやらそれは選手も同じだったようだ。岩政大樹が正直に明かす。
「思ったよりも緊張してしまって。(大一番には)なかなか慣れないですね」
鹿島のスターティングメンバーを見ると、先週の対戦から3人も選手を入れ替えている。本当にそれでうまくいくのか。うまくいかなかったときの対応は。グルグルと頭を駆け巡る思考。不安を拭うのは簡単なことではなかっただろう。
しかし、そこを乗り越えることができるのは勝った経験だけでなく、敗れたこともあるからこそだ。勝ち方と同時に負けたときの怖さを知っているからこそ、勝つための最善策が取れるのだ。
大迫勇也の一言が、その事実を物語る。
「今日は勝ちに徹するというか、勝つサッカーをした」

それは前回の対戦の反省に基づいた布陣だった。清水の特長であるワイドな攻撃は両ウイングあってこそ。しかし、逆に言えばそこを消すことができれば、勝機は見える。ジョルジーニョ監督は「ウイングを潰せば絶対に勝てる」と選手たちに声をかけ、左サイドバックに昌子源を入れ、柴崎岳を2列目で起用した。
その采配が見事に的中する。前半、攻撃の形をほとんど作れず、シュート1本に終わってしまったが、相手にもシュートを2本しか許さない。
「水を飲みにいった時にも一緒についていくくらいの気持ちでついて行け」
そう指示を受けた昌子は、大前にほとんど仕事をさせなかった。
右サイドバックの西大伍も奮闘。前回は出場しなかった高木俊幸に粘り強く対応し、シュートやクロスを簡単に許さない気迫を見せた。

そして、後半からドゥトラを投入すると、攻め疲れたのか切り替えの遅くなった清水に対して速攻でチャンスを作り始める。そして、71分に相手CKからボールを奪うと、鋭く攻撃に移り、右サイドを抜け出したドゥトラから長い距離を走ってきた柴崎に折り返しが渡ると、たまらず李記帝が柴崎を押し倒してしまう。このPKを柴崎が自ら決め、鹿島が待望の先制点を奪うのだった。
すぐに同点に追い付かれ、勝負は3年連続の延長戦に持ち込まれたが、ボールを保持する割りにチャンスが作れない清水に対し、相手の高いラインを突破すればゴールが見える鹿島のほうが、得点の匂いを感じさせる。
すると延長前半3分、増田誓志の大きなサイドチェンジが西に渡ると、その前に走り込んできたのは、再び柴崎。ちょこんと浮かせたトラップで前に立ちはだかろうとするカルフィン・ヨン・ア・ピンを抜き去り、右足で強烈なシュートを逆サイドに突き刺す。2得点は文句なしのMVP。柴崎の2ゴールで鹿島が5度目の栄冠を掴んだ。

この試合の勝因を小笠原満男が語る。
「賢く頭を使いながら、狙いを持ってやるなかで、うまく試合を運べたんじゃないかと思います」
それは大迫が言う「勝ちに徹する」と同義だろう。試合の得点経過、流れ、交代選手など、さまざまに変わる状況に合わせながら、チームとしての戦い方が120分間ブレることがなかった。試合中、ことある毎に周囲の選手に声を掛け、途中出場でピッチに入ってきた選手には試合に入りやすい状況を整えた小笠原の功績は大きい。
「気になることを言ったり聞いたりしながら意思統一して、バラバラになっちゃいけないんでね。そういう作業はオレらがやらなきゃいけないとこだと思う」
これを「経験」という一言で片付けるのは少し難しい。決勝の舞台を踏んだ回数ではなく、それ以上のもっと大きな存在のように思われた。

試合後、国内3大タイトルを初めて手にするドゥトラやジュニーニョが涙を見せ、左サイドバックとして奮闘した昌子の目にも涙があふれていた。ジョルジーニョ監督は小笠原から優勝カップを渡されたが、それを最初に掲げることは固辞。自分ではなく最後まで選手を立てる姿勢を崩さなかった。そして、「どんな状況でも支えてくれるサポーターに感謝を伝えたいと思います」と、どんな状況でも変わらぬ声援を贈り続けたサポーターに気持ちを伝えた。
岩政や興梠慎三ら、そしてジョルジーニョ監督が、客席まで登り、喜びを分かちあう。何度味わっても変わらぬ歓喜の喜び。選手としてだけでなく、監督としてもヤマザキナビスコカップのタイトルを獲得したジョルジーニョ監督が、鹿島に新たな1ページを加えた。


以上
2012.11.04 Reported by 田中滋


「勝ちに徹し」「巧い試合運びをした」
まさに鹿島らしい試合で優勝を勝ち得た。
この優勝で経験の鹿島が更に経験を積むこととなった。
MVPを受賞した岳を始め、源や大伍、ヤスら若き選手が鹿島の伝統を受け継いでいく様を体感できることは誠に持って嬉しいこと。
そしてまた歴史を積み重ねられたことを喜びたい。

浦和・FC東京、興梠獲得に乗り出す

2012年11月04日 | Weblog
浦和 興梠に興味!今季で鹿島と契約終了
ナビスコ杯決勝 鹿島2-1清水 (11月3日 国立)


浦和などが獲得の狙う鹿島・興梠(左)
Photo By スポニチ


 浦和が、鹿島のFW興梠(こうろき)慎三(26)の獲得に乗り出していることが分かった。

 既にクラブを通して獲得を打診している。今季30節終了時点で13勝10分け7敗の3位と健闘しているが、総得点は首位広島の55、2位仙台の53に対して40。FWデスポトビッチが機能せず、本来は2列目のFW原口を1トップに配置しており、ストライカーは最大の補強ポイントとなっている。

 今季の興梠はリーグ戦でチームトップの9得点を挙げるなど好調だが、戦術的理由で先発を外れる機会も多い。この日の清水戦も先発したが、前半のみで途中交代した。鹿島との契約は今季で切れるため、浦和以外にもFC東京など複数のクラブから獲得に興味を示されている。鹿島側も全力で慰留する方針で、今後の動向が注目される。
[ 2012年11月4日 06:00 ]

鹿島・興梠獲り!先発減少も能力評価…浦和
 浦和が元日本代表FW興梠慎三(26)=鹿島=獲得に乗り出した。3日、鹿島にオファーが届いたことが判明した。興梠は今季チーム最多の9得点を記録。スピードを中心に能力が高く、主力として07~09年のリーグ3連覇にも寄与した。ただ、最近は布陣変更などで先発機会が減少していた。その能力を高く評価する浦和がいち早く動き出した模様。鹿島との契約が今季いっぱいで切れるため獲得には移籍金がかからないとあり、F東京も獲得に乗り出しているという。

(2012年11月4日06時01分 スポーツ報知)

興梠に浦和とFC東京が獲得に乗りだしておるとのこと。
これは不吉な報せである。
確かに興梠は日本代表にも招集された経験のある才能溢れるストライカーである。
現在、戦術的な理由から先発を外れることが多いが、興梠は鹿島に必要不可欠な戦力と言って良かろう。
是が非でも流出は避けたいところ。
とはいえ、大金を積まれては手の打ちようはない。
ここは、サッカークラブというモノは金銭だけではないと良いことを興梠に伝える必要がある。
興梠の気持ちを鹿島に留まらせるためにも多くの民がスタジアムに集い、最高の雰囲気を作ろうではないか。
興梠の決断を追っていきたい。

ナビスコ杯決勝戦、ミスジャッジの可能性

2012年11月04日 | Weblog
イエロー10枚、PKに疑問も
2012年11月4日

 「ナビスコ杯決勝、鹿島2-1清水」(3日、国立)

 10枚ものイエローカードが乱れ飛んだ。試合内容自体は荒れていなかったが、家本主審は特に各選手の反スポーツ的行為を厳しくとった。後半30分、清水にPKが与えられた場面では鹿島のDF青木に警告が出たが、鹿島のある選手は「ミスジャッジではないかなと今でも思っている」と納得いかない様子だった。


清水が得たPKシーンは誤審であったと報じるデイリーである。
このシーンだけでなく、家本主審のジャッジには疑問の残る判定が多かった。
特に岳が倒されてPKを得たシーンは一発レッドが妥当であった。
その他にも清水には悪質なシミュレーションが多数見られ、これをコントロールできなかったことは、家本主審の限界を感じる。
ナビスコ杯決勝戦という大舞台に於いて、誤審を招き、試合をコントロールできなかったことは反省して欲しい。
良いチーム、良いスタジアム、良い運営、そして良いジャッジが、素晴らしいゲームを産むのだ。
審判は責任を持って笛を吹いて欲しいと心から思う。

原技術委員長、もの申す

2012年11月04日 | Weblog
原技術委員長 鹿島に苦言「露骨な時間稼ぎがね」
ナビスコ杯決勝 鹿島2-1清水 (11月3日 国立)

 日本代表のザッケローニ監督とともに観戦に訪れた日本協会の原技術委員長は熱戦にもあえて苦言を呈した。

 「鹿島は経験があるからだと思うけど、露骨な時間稼ぎがね。追加点を狙いにいってくれれば良かったけど、そこが残念だった」と遅延行為やファウルなど勝ち越した後の鹿島の戦い方に渋い表情。MVPの柴崎や、18歳の石毛ら若い選手が目立ったことには「今後もどんどん若い選手が伸びてほしいね」と喜んだ。
[ 2012年11月4日 06:00 ]


鹿島の優勝にコメントする日本サッカー協会の原博実氏である。
時間稼ぎについて苦言を呈しておる。
しかしながら、これはトンチンカンなコメントと言って良かろう。
ルールに則った行為に対し文句を言うのであれば、行った鹿島に対してではなく、ルールを管理するFIFAなり自分が所属するJFAに上奏すべきである。
優勝に水を差すような言葉を吐いて、ナビスコ杯の権威を落とすようなことをするのであれば、スポンサーを20年もの長きにわたって行っているナビスコ社にも失礼と言える。
また、ここで苦言を呈するのであれば、シミュレーションを繰り返しファールを得るため転がり続けた清水の選手ではなかろうか。
彼等の行為は明らかにJリーグと日本サッカーの衰退を誘発させる。
この行為には声を出してNOと言いたい。
正々堂々と戦った者が勝利の栄冠を得、しなかった者が敗退したことは、素晴らしい結果であった。
正しい歴史が刻まれたことを誇らしく思う。

ジーコ、お祝いの言葉

2012年11月04日 | Weblog
ジーコ・イラク代表監督も古巣・鹿島に「おめでとう!」
ナビスコ杯決勝 鹿島2-1清水 (11月3日 国立)

 鹿島OBで91~94年選手、96~00年テクニカルディレクターを務めたイラク代表ジーコ監督も「強い絆で自分たちを信じて、互いを認め合い、真剣に向き合い、時には喜びを爆発させて厳しい戦いを乗り越えて、このタイトルを手にすることができたに違いない。鹿島のみんな2連覇、5回目優勝おめでとう!」とコメントした。

[ 2012年11月4日 06:00 ]

ナビスコ杯優勝に祝い言葉を贈ってくれたジーコである。
遠く離れようとも、ジーコとの絆は太く強い。
これからもお互いに刺激を与えつつ成長していきたい。
本当にありがとう。

ナビスコ杯優勝も祝勝イベントは差し控え

2012年11月04日 | Weblog
ナビスコ杯Vイベントなし…J1残留争いの最中
ナビスコ杯決勝 鹿島2-1清水 (11月3日 国立)

 連覇を果たした鹿島だが、歓喜は試合後のわずかな時間だけ。祝勝イベントなどは一切行わず、4日も練習を行う。

 リーグ戦では13位に低迷しており、クラブ史上初のJ1残留争い中。7日には15位大宮との対決が控えるだけに、試合後の控室でジョルジーニョ監督は「切り替えよう」と引き締めていた。
[ 2012年11月4日 06:00 ]


優勝の余韻醒めやらぬところであるが、チームとしては祝賀ムードを控えリーグ戦へ気持ちを切り替えるとのこと。
水曜日には大宮戦が控え、こちらに集中せねばならぬ。
120分の激闘の後だけに、肉体的にも精神的にも苦しいところもあるはず。
ここは良いマネージメントを期待したい。
我らも新たなる気持ちでスタジアムへ向かう。
勝利を信じて。

シャルケ・篤人、初ゴール

2012年11月04日 | Weblog
シャルケ・内田、初ゴール!古巣鹿島へ祝砲

日本人対決で宇佐美(右)と競り合う内田。ブンデス移籍後初ゴールを決めた(共同)

 ブンデスリーガ・シャルケの日本代表DF内田篤人(24)が3日、敵地のホッフェンハイム戦でフル出場し、1-2の後半37分に2010年7月の移籍後、初ゴールを決めた。右折り返しを味方選手がシュートし、GKが弾いたこぼれ球に滑り込んで左足で押し込んだ。

 J1鹿島時代も3得点しか挙げていないが、古巣のナビスコ杯2連覇で祝砲を挙げた形。しかし、チームは2-3で敗れた。ホッフェンハイムのロンドン五輪代表FW宇佐美貴史(20)は先発し、後半17分に退いた。


ホッフェンハイム戦でパスを出すシャルケの内田(手前)=ジンスハイム(共同)

(紙面から)


ブンデスリーガ初ゴールを記録したシャルケの篤人である。
メディア的には古巣・鹿島のナビスコ杯優勝への祝砲と持ち上げたが、チームは敗戦し篤人は喜べぬであろう。
とはいえ、攻撃力が発揮されたことは喜ばしい。
篤人の更なる活躍に期待である。

ナビスコ杯優勝報道

2012年11月04日 | Weblog
鹿島2連覇で16冠/ナビスコ杯決勝詳細

優勝した鹿島イレブンはサポーターと一緒に記念撮影する(撮影・松本俊)

【鹿島】2得点の柴崎を絶賛/ナビスコ杯

優勝して胴上げされる鹿島ジョルジーニョ監督(撮影・松本俊)

【鹿島】小笠原意味ある優勝/ナビスコ杯
<ナビスコ杯:清水1-2鹿島>◇決勝◇3日◇国立

 鹿島の主将MF小笠原満男(33)が、笑顔でカップを掲げた。延長戦の末に清水を下し、連覇を達成した。「欲を言えば90分ですっきり勝ちたかったが、意味のある優勝だと思う。ナビスコ杯は、予選から多くの若い選手が出場して勝ち進んできた。サポーターの力もあり、みんなでとったタイトルだと思う」と話した。
 [2012年11月3日20時9分]

【鹿島】岩政痛ぇ両足つった/ナビスコ杯
<ナビスコ杯:清水1-2鹿島>◇決勝◇3日◇国立

 鹿島DF岩政大樹(30)は連覇をかけた試合で、壮絶な痛みと闘っていた。後半途中から徐々に両足がつりはじめ、試合終了までつった状態のままプレー。最後はパワープレーを仕掛けてきた清水に対し、足を踏ん張ってジャンプし、失点を防いだ。「ふくらはぎ、内転筋、もも裏まで全部。このまま肉離れになるかと思った。何百試合としてきたが、ここまでのは初めて。自分が未熟だと痛感した」と苦笑していた。
 [2012年11月3日21時16分]

【鹿島】昌子「楽しかった」/ナビスコ杯
<ナビスコ杯:清水1-2鹿島>◇決勝◇3日◇国立

 DF昌子源(19)は、大抜てきに守備で応えた。清水FW大前の対策として、本職のセンターバックではなくDF新井場に代わって左サイドバックで出場した。

 先月30日に告げられた直後、新井場から「がんばれよ」と励まされ、大前の特徴などをレクチャーされて臨んだ。90分持たずに後半38分に途中交代となったが「楽しかったというのが一番の感想。リーグ戦での先発はまだないから、これを機に出られるようにしたい」と話した。
 [2012年11月3日21時18分]

【鹿島】遠藤120分走った!/ナビスコ杯
<ナビスコ杯:清水1-2鹿島>◇決勝◇3日◇国立

 MF遠藤康(24)は、120分間を、全力で走り抜いた。カウンター攻撃を仕掛ける度にゴール前まで何度も駆け上がった。

 疲労が蓄積していくなかで「相手も疲れていたので、カウンター攻撃は狙い通りだった。(自分も)疲れていたが、チームが勝つために限界を超えないといけなかった。今日は、みんな限界を超えていたと思う」と振り返った。
 [2012年11月3日21時19分]

【鹿島】増田「まず1つ」/ナビスコ杯
<ナビスコ杯:清水1-2鹿島>◇決勝◇3日◇国立

 MF増田誓志(27)は、今季1つめのタイトル獲得を喜んだ。ジョルジーニョ監督から「(清水の)サイドを抑えろ」と指示を受け、後半25分に投入された。

 攻撃参加していても、清水にボールを奪われると最終ラインまで猛ダッシュで戻った。「僕たちはタイトルをとらない年があっては許されないチーム。ほっとしているというより、まず1つという気持ち。これをきっかけにしていきたい」と話した。
 [2012年11月3日21時19分]

【鹿島】柴崎2発で16冠決めた!
<ナビスコ杯:鹿島2-1清水>◇決勝◇3日◇国立

 鹿島MF柴崎岳(20)が、クラブ16個目のタイトルをもたらした。

 後半28分に、相手ゴール前でファウルを誘いPKを獲得。自ら決めて先制。その直後に追いつかれ、延長に突入したが延長前半3分に、再び追加点を決めて、同杯2年連続5度目の優勝へ導いた。柴崎は「延長に入っても焦りはなかった。1つ1つタイトルを積み重ねていきたい」と話し、MVPにも輝いた。
 [2012年11月3日22時34分]

ジョルジ、選手&監督でV/ナビスコ杯

優勝して胴上げされ笑顔で宙を舞う鹿島ジョルジーニョ監督(撮影・松本俊)

<ナビスコ杯:清水1-2鹿島>◇決勝◇3日◇国立

 鹿島が粘る清水を下し、2年連続5度目の優勝を飾った。

 ジョルジーニョ監督(48)が大胆采配でクラブに16個目のタイトルをもたらした。試合前2日間の非公開練習を経て、不動の左サイドバック(SB)新井場を先発から外し、2年目で本来センターバックの昌子を起用。1・5列目にはFWの興梠を投入した。

 狙いは明確だった。今季リーグ戦で清水には2戦2敗。相手FW大前に左サイドを崩される事態が多発したため「昌子の1対1の強さ、積極性で対応できると考えた。『大前に仕事をさせるな。大前が水を飲んだら一緒に飲みに行け。同じ水を飲んでもいい』と指示した」と明かした。

 MF柴崎を右、MF遠藤を左サイドに置く当初の計画を、選手の意見を聞いて左右をひっくり返す柔軟性も披露した。興梠こそ前半で交代させたが、執念の采配で選手、監督の両方でナビスコ杯制覇という史上初の快挙を達成。来季の続投の可能性は高まったものの、リーグ戦では大苦戦しており「まだリーグも天皇杯もある。そこを目指す」と気を引き締めた。【菅家大輔】
 [2012年11月4日7時17分 紙面から]

柴崎V弾!鹿島連覇で16冠/ナビスコ杯

延長前半3分、鹿島MF柴崎(奥)は決勝ゴールを決めてMF遠藤と抱き合って喜ぶ

<ナビスコ杯:清水1-2鹿島>◇決勝◇3日◇国立

 鹿島MF柴崎岳(20)が自らの2得点で、清水との激闘を制した。1-1で迎えた延長前半3分、巧みなボールコントロールでDFをかわし、右足で決勝ゴール。粘る清水を下し、2年連続5度目の優勝を飾った。ナビスコ杯5度目の制覇と史上最多の国内主要タイトル16冠は、ともに自らの持つ記録を更新し、最多となった。かつての「常勝軍団」も今季リーグ戦は現在13位と大苦戦。過渡期にあるチームにあって、若きエースが新時代を切り開いた。なお、優勝賞金は1億円、柴崎は大会MVPにも選ばれた。

 立役者のテンションが最高潮に達した。MVPを獲得したお立ち台での柴崎は「サイコーで~す!」。開口一番、大観衆が見守る国立のスタンドで勝利の雄たけびを上げた。喜びとともに漂う充実感。120分の激闘の中心に、新時代を予感させる20番がいた。

 延長に突入した直後、見る者が息をのんだ。DF西からのパスに反応して、自然と足に力が入った。伸ばした左足で大きくコントロール。「(狙いは)半々くらいだった」。食らいついた相手の頭上を越えて置き去りにする、自分自身への“スルーパス”だった。意表を突かれたDFを尻目に、加速した勢いのまま右足を振り抜く。タイトルを導く強烈なシュートが突き刺さった。後半28分には、エリア内で倒されPKを獲得。試合前にジョルジーニョ監督から託された通り、自ら決めた。

 文句なしのMVPに輝いた弱冠二十歳が、過渡期にある鹿島の未来を明るく照らす。00年に3冠を達成し、07年からリーグ3連覇。しかし、主力の高齢化と移籍による放出とともに、10年はリーグ戦4位、昨年は6位と順位を下げ、今年は現在13位と苦しむ。そんな中で世代交代の旗印として、高卒プロ2年目にして当たり前のように先発し、クラブ伝統の勝負強さを見せつけて優勝。それでも「引き継いでいくだけじゃ足りない」と言い切った。

 決して多くは語らないが、気の許せる仲間とは本音でぶつかれる。高校時代、全国大会で気の抜いたプレーをする先輩に向かって「いいかげんにしろ!」と、ハーフタイムに怒りのビンタを食らわせた。愚痴をこぼさず、弱音は吐かない。プロ入り前から、負けた悔し涙は競技場の外に出て階段で1人流した。この日もハーフタイムに主将の小笠原と対等に話し、昔から変わらぬ心意気で臨んだ。

 ジョルジーニョ監督も、柴崎のポテンシャルの高さに驚きを隠せない。「あのような選手と出会うことはなかなかできない。将来代表で活躍できる才能を持っている。でも残念なことに、短い期間で欧州でプレーすることになるだろう」。先月21日に青森市で後援会が発足し、鹿島と15年まで契約が残るが、国内の枠にとどまる選手ではない。

 日本代表ザッケローニ監督が見守る前での「御前弾」。1度招集されたきり、呼ばれそうで呼ばれない代表の舞台もそう遠くない。ただ「実力がつけば自然と呼ばれると思う」。鹿島の、そして日本の次世代に、柴崎の存在がきっとある。【栗田成芳】

 ◆MF初の決勝2発 鹿島MF柴崎が2ゴール。ナビスコ杯決勝で2発は、97年第2戦の鹿島FWマジーニョ、98年の磐田FW川口信男、03年の浦和FWエメルソン、10年の磐田FW前田遼一に次いで5人目。過去4人はいずれもFWで、MFの選手の2得点は今回の柴崎が初めてになる。なお決勝で3得点以上は過去になし。

<柴崎岳(しばざき・がく)アラカルト>

 ◆生まれ 1992年(平4)5月28日、青森県上北郡野辺地町。

 ◆サッカー歴 野辺地小2年から、野辺地スポーツ少年団で始める。青森山田中に進学し、3年で全国中学大会準優勝。青森山田高では1年から背番号10。2年時に高校選手権準優勝。

 ◆契約 2年時の高校選手権後、鹿島と異例の早さで仮契約を結んだ。3年時の11年1月に正式契約。

 ◆代表歴 中3時にU-15日本代表に選ばれて以来、世代別代表の常連。

 ◆東北魂 MF小笠原が中心の「東北人魂を持つJ選手の会」に柴崎も発起人として名を連ねる。

 ◆プラチナ世代の旗手 主に09年U-17W杯代表メンバーや92年生まれの若手の中心的存在。FW宇佐美、FW宮市らがいる。ナビスコ杯開幕と同じ年の生まれだが、決勝前夜祭で感想を聞かれると「特にありません」と司会者を一蹴。

 ◆家族 両親と兄2人。

 ◆サイズ 175センチ、62キロ。

 ◆血液型 B型。
 [2012年11月4日7時17分 紙面から]

柴崎2発! 鹿島が最多5度目V/ナビスコ杯

ヤマザキナビスコ・カップ決勝で2連覇を達成し喜ぶ鹿島イレブン=3日、東京・国立競技場

鹿島・大迫、無得点も優勝に安堵/ナビスコ杯

前半 競り合う鹿島・大迫勇也(左)と清水・吉田豊=3日午後、国立競技場(撮影・川口良介)


前半、激しく競り合う清水・村松(上)と鹿島・大迫=国立競技場

鹿島の19歳・昌子が大前封じ/ナビスコ杯

後半、競り合う鹿島・昌子源(左)と清水・大前元紀=3日午後、国立競技場(撮影・川口良介)

 ヤマザキナビスコカップ決勝(3日、清水1-2鹿島、国立競技場)鹿島は左サイドバックで起用された19歳の昌子が、後半38分に退くまで清水の大前を封じる役目を務め、貢献した。「1対1には自信がある。全体的に抑えられたと思う」と会心の笑みだった。

 ジョルジーニョ監督は「大前が水を飲む時は一緒に飲みに行くぐらい、大前を抑えることに集中しろ」と指示したという。期待通りの働きに、同監督は「しっかり役割を果たしていたと思う」と褒めた。


後半、鹿島・昌子源(奥)に倒される清水・大前元紀=3日午後、国立競技場(撮影・川口良介)
大迫、通算7得点で大会得点王/ナビスコ杯

前半 競り合う鹿島・大迫勇也(左)と清水・吉田豊=3日午後、国立競技場(撮影・川口良介)

 ヤマザキナビスコカップ決勝(3日、清水1-2鹿島、国立競技場)連覇だ!! 鹿島が延長の末に清水を2-1で下し、史上3クラブ目の2連覇を達成した。

 鹿島のFW大迫が通算7得点で大会得点王となった。この日は無得点に終わったが、「1トップで前で孤立することが多くなると思って、割り切っていた。勝つサッカーをする感じだったんで」と連覇を喜んだ。昨季はMVPに輝いており、「この流れをJ(リーグ)につなげたい」とプロ2つ目の個人タイトルを起爆剤にすることを誓った。

鹿島サポーター20人、選手と記念撮影

抽選で選ばれたサポーターと一緒にバンザイして喜ぶ鹿島の選手たち。中央はMVPを獲得した柴崎岳=3日午後、国立競技場(撮影・大橋純人)

 ヤマザキナビスコカップ決勝(3日、清水1-2鹿島、国立競技場)連覇だ!! 鹿島が延長の末に清水を2-1で下し、史上3クラブ目の2連覇を達成した。

 ナビスコ杯20回目を記念して初めて、記念撮影でサポーターが栄冠を勝ち取った鹿島の選手と一緒に写真に納まった。Jリーグが準々決勝と準決勝の2試合以上を観戦したサポーターを対象に抽選で10人を選出し、ペアチケットを配布。20人が国立競技場のピッチ上で、勝利の興奮さめやらぬ選手と喜びを分かち合った。
(紙面から)

ジョルジーニョ、選手&監督でV/ナビスコ杯

ナビスコ杯の優勝を決め、選手に胴上げされる鹿島・ジョルジーニョ監督=国立競技場

 ヤマザキナビスコカップ決勝(3日、清水1-2鹿島、国立競技場)連覇だ!! 鹿島が延長の末に清水を2-1で下し、史上3クラブ目の2連覇を達成した。5度目の大会制覇と国内3大タイトルの16冠は、自らの最多記録を更新した。

 国立競技場のピッチで5度、宙に舞った。鹿島のジョルジーニョ監督(48)は1997年の大会MVP。選手と監督の両方で初めて、ナビスコ杯を制した。

 「あきらめずに努力し続けた成果を示せた」

 ブラジル代表として94年米国W杯では頂点に立ち、4季プレーした古巣に今年、指揮官として14年ぶりに戻った。ところが、Jクラブ最多16冠の名門がリーグ戦は現在13位。選手の前で何度も「僕の責任。自分のミスだ」と謝った。練習のミニゲームに参加し、体を張って伝えてきた負けじ魂が、ようやく形になった。

 「リーグ戦も残っているし、天皇杯も優勝を目指したい。重要なのは僕ではなく、選手の目的意識だ」と同監督。去就はシーズン後に話し合われるが、続投が濃厚となった。(林健太郎)


表彰式後、頭を擦り付けあいながら喜び合う鹿島・ジョルジーニョ監督(右)と小笠原満男=3日午後、国立競技場(撮影・大橋純人)


ナビスコ杯を制した鹿島アントラーズ・ジョルジーニョ監督は、サポーターの手によって胴上げされる=国立競技場(撮影・大橋純人)

(紙面から)

鹿島連覇!2発・柴崎MVP/ナビスコ杯

連覇を達成し、大喜びの鹿島イレブン。ジョルジーニョ監督(中央)は高々とカップを掲げた(撮影・吉澤良太)

 ヤマザキナビスコカップ決勝(3日、清水1-2鹿島、国立競技場)連覇だ!! 鹿島が延長の末に清水を2-1で下し、史上3クラブ目の2連覇を達成した。5度目の大会制覇と国内3大タイトルの16冠は、自らの最多記録を更新した。プロ2年目のMF柴崎岳(20)が全2得点をたたき出し、初の最優秀選手(MVP=賞金100万円)を獲得。今季リーグ戦の優勝が消滅する苦しいチームを救った。賞金は鹿島が1億円、清水が5000万円

 赤い紙吹雪が舞う国立競技場で、普段は寡黙なMF柴崎が高々と優勝カップを掲げ、声を裏返しながら絶叫した。

 「最高でーす!!」

 日本代表のザッケローニ監督が観戦する中、0-0の後半28分、柴崎が自ら獲得したPKを右足で決めて先制。4分後に同点にされたが、延長前半3分に再び魅せた。右サイドのDF西からゴール前でパスを受けると、トラップを浮かせた“一人スルーパス”でDFラインを切り裂き、右足を振り抜いた。

 「ちょっとトラップが大きくなって、偶然と狙ったのは半々。(でも)裏にスペースがあるのは見えていた」。ジョルジーニョ監督に駆け寄って喜びを分かち合った。

 リーグ戦は現在13位でV逸が確定。勝利を義務付けられた常勝軍団は苦境に立たされていたが、6季連続となる3大タイトル獲得で息を吹き返した。柴崎が卒業した青森山田高サッカー部の合言葉は「ハンデをハンデと感じるな」。冬はクロスバーに簡単に手が届くほどグラウンドに雪が積もるなか、雪上サッカーなどで足腰やバランス感覚を鍛え、ハンデを覆す精神的な強さも身につけた。「今季は劣勢の試合が続いていたが勝てた」。教えは生きていた。

 ジョルジーニョ監督は柴崎について、「残念だが短い期間でヨーロッパでプレーする選手になる」と絶賛。日本協会の原博実技術委員長は、「ああいう選手が出てくると代表にもつながる」と飛躍を期待する。

 20回目のナビスコ杯で、20歳の背番号20がMVPの大活躍。「多くのタイトルを獲得してきた先輩たちに肩を並べ、追い越すためにも、タイトルを獲りたかった」。大会の歴史に名前を刻んだ柴崎が、タイトルを積み重ねていく。 (伊藤昇)


MVPに輝いた柴崎。2得点の活躍だった(撮影・川口良介)


後半、ゴール前で清水・李記帝(右)に倒される鹿島・柴崎(中央)。この後自ら先制のPKを決める=国立競技場


後半、先制ゴールとなるPKを決めた鹿島・柴崎岳(右)はベンチに向かって駆け出しコーチと抱き合って喜ぶ=3日午後、国立競技場(撮影・大橋純人)


延長前半、決勝ゴールを決め、喜ぶ鹿島・柴崎岳(左)=東京・国立競技場(撮影・吉澤良太)


後半、PKで先制ゴールを決め、ガッツポーズする鹿島・柴崎岳(左)=東京・国立競技場(撮影・吉澤良太)


前半、ドリブルを仕掛ける鹿島・柴崎岳=3日午後、国立競技場(撮影・川口良介)


前半 競り合う鹿島・青木剛(奥)と清水・大前元紀=3日午後、国立競技場 (撮影・川口良介)


前半 競り合う鹿島・大迫勇也(左)と清水・吉田豊=3日午後、国立競技場(撮影・川口良介)


優勝カップをサポーターに触ってもらい喜びをわかちあう鹿島アントラーズ・岩政=国立競技場(撮影・大橋純人)


MVPに選ばれた鹿島・柴崎=国立競技場(撮影・吉澤良太)


表彰式後、頭を擦り付けあいながら喜び合う鹿島・ジョルジーニョ監督(右)と小笠原満男=3日午後、国立競技場(撮影・大橋純人)

(紙面から)

鹿島 ナビスコ杯連覇!柴崎2ゴールで延長激闘に決着
ナビスコ杯決勝 鹿島2―1清水 (11月3日 国立)


<清水―鹿島>連覇を達成し喜ぶ鹿島イレブン
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<清水―鹿島>清水を破って優勝を決め、ガッツポーズする決勝ゴールの鹿島・柴崎(左)
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<清水―鹿島>後半、PKを決め、笑顔で駆けだす鹿島・柴崎(左から3人目)。右は肩落とす清水イレブン
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<清水―鹿島>後半、ゴール前で清水・李記帝(右)に倒される鹿島・柴崎(中央)。この後自ら先制のPKを決める
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<清水―鹿島>延長前半3分、決勝ゴールを決める鹿島・柴崎(左端)。GK林
Photo By 共同

2発でMVP!2年目・柴崎「ふがいないシーズンだったけど…」

<清水―鹿島>延長前半3分に決勝ゴールを決める鹿島・柴崎(左)
Photo By 共同

ジョルジーニョ監督 史上初!選手と監督で同一タイトル
ナビスコ杯決勝 鹿島2-1清水 (11月3日 国立)


<鹿島・清水>サポーターに胴上げされる鹿島・ジョルジーニョ監督
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 鹿島のジョルジーニョ監督が初の快挙を達成した。現役時代も97年に鹿島でナビスコ杯を制しており、選手、監督として同タイトルを獲得するのは初。「そういったチャンスをもらえる人はなかなかいない。自分はそのチャンスをもらえた」。指揮官は感慨深く振り返った。

  奇策が実った。この日は左サイドバックに新井場ではなく19歳の昌子(しょうじ)をサプライズ起用。「水を飲みに言ったらお前も飲みに行け」と、相手のキーマン大前の徹底マークを命じた。昌子はその指揮官の期待に見事に応え、両足がつって交代する後半38分まで大前をシャットアウト。より攻撃的な新井場も途中出場で勝利を引き寄せた。

 ジョルジーニョ監督は就任1年目で初タイトル。クラブはJ1残留が決まり次第、正式に来季の続投を要請する方針で、選手として96年にJ1リーグを制した指揮官も「リーグ戦でも監督として優勝を目指していきたい」と話した。
[ 2012年11月4日 06:00 ]

柴崎2発!延長V弾だ!鹿島 延長制し16冠目
ナビスコ杯決勝 鹿島2-1清水 (11月3日 国立)


<清水・鹿島>延長前半3分、ゴールを決める鹿島・柴崎
Photo By スポニチ

 第20回大会の決勝で鹿島が清水を延長戦の末に2―1で破り2年連続5回目の優勝を果たした。MF柴崎岳(20)が全2得点の活躍でMVPを獲得。後半28分に自ら倒されて得たPKでネットを揺らすと、延長前半3分には右足で決勝弾を決めた。クラブは国内最多16冠目を獲得。南米カップ戦王者と対戦するスルガ銀行チャンピオンシップ(相手、日時、会場は未定)の出場を決めた。

 珍しく興奮していた。表彰式直後に行われたMVPインタビュー。いつもクールな柴崎だが、第一声は意外にも「最高でーす!」だった。声は裏返り、テンションはMAX。「まさか2ゴールもできるとは思っていなかった。良くない状態でも勝ってしまう鹿島らしさが出た。“凄いな”と人ごとのように思う」と一気にまくし立てた。

 ピッチでは落ち着いていた。0―0で迎えた後半28分にドゥトラのパスに反応。最終ラインの裏に抜け出して相手DFのファウルを誘いPKを獲得すると、自ら右隅に沈めた。1―1で突入した延長前半3分には西の横パスに反応。絶妙のトラップで最終ラインの裏に抜け出して右足でネットを揺らした。得点後も冷静さを失わず「全員で喜びを分かち合いたかった」と予定通りにベンチに直行。ジョルジーニョ監督を「これだけの選手に出会うことはそうない。今後、日本代表に欠かせない選手になる」とうならせた。

 物静かだが、芯は強い。11年10月のU―22日本代表候補合宿。初招集された柴崎は紅白戦でプレーに対する意見の食い違いから金崎(名古屋)と一触即発ムードに陥った。練習後、ホテルでスタッフが“和解”の場を設けようとしたが、拒否。その後、関塚ジャパンに招集されることはなくロンドン五輪出場も逃したが、自らが正しいと思ったことは曲げない強さが成長を支えている。

 大一番でプロ入り後初のマルチ得点をマークし、チームの16冠目に貢献。歴史に名を刻んだが「アントラーズの歴史を引き継ぐだけでは足りない。それ以上の気持ちがないと成長はできない」と満足はしていない。くしくも柴崎が生まれた92年は第1回ナビスコ杯が開催された年。第20回大会で背番号20をつけた20歳が無限の可能性を示した。

 ▽鹿島アントラーズ 1947年に住友金属工業蹴球同好会として創部。元ブラジル代表の名選手ジーコを招いて強化を進め、Jリーグ創設に参加した。J1で7度優勝、ナビスコ杯5度制覇はともに最多。天皇杯全日本選手権もプロ化後、最多の4度の優勝を誇る。アントラーは英語で「シカの枝角」の意。ホームタウンは茨城県鹿嶋市など5市。本拠地はカシマスタジアムで約4万人収容。
[ 2012年11月4日 06:00 ]

鹿島・柴崎2発!延長制し連覇!最多5度目V…ナビスコ杯

延長前半3分に決勝ゴールを決める鹿島・柴崎(左)

 ◆ナビスコ杯決勝 清水1─2鹿島(3日、東京・国立競技場) 20回目の節目を迎えたヤマザキナビスコ・カップ決勝は、4万5228人の観衆を集めて行われ、鹿島が延長の末に清水を2―1で下し、史上3クラブ目の2連覇を達成。自身の大会最多を更新する5度目の頂点に立った。ナビスコ杯制覇5度と国内主要タイトル16冠は、ともに自らの持つ記録を更新する最多となった。優勝賞金は1億円。

 後半にPKで1点ずつを挙げ、90分で決着しなかった。延長前半に20歳のMF柴崎岳が決勝点を決めた。最優秀選手には2ゴールを挙げた20歳のMF柴崎が選ばれた。清水は16年ぶり2度目の栄冠を逃した。

 現役時代の1997年に優勝を経験した鹿島のジョルジーニョ監督は、選手、監督両方で初めてナビスコ杯を制した。

 ◆鹿島アントラーズ 1947年に住友金属工業蹴球同好会として創部。元ブラジル代表の名選手ジーコを招いて強化を進め、Jリーグ創設に参加した。J1で7度優勝、ナビスコ杯5度制覇はともに最多。天皇杯全日本選手権もプロ化後、最多の4度の優勝を誇る。アントラーは英語で「シカの枝角」の意。ホームタウンは茨城県鹿嶋市など5市。本拠地はカシマスタジアムで約4万人収容。

 鹿島・ジョルジーニョ監督「清水のパスワークとスピードを警戒し、相手の長所を徹底的に消して勝てた。柴崎は素晴らしかった。将来的に日本代表を背負う選手になると思う」

 清水・ゴトビ監督「選手もスタッフも全力を尽くした。ここまでの旅路がわれわれを強くしてくれると思う。また決勝に戻ってきたいし、今度は手ぶらでは帰らない」

 大仁邦弥・日本サッカー協会会長「(柴崎の)2点目は本当にいいゴールだった。天気もよくて、超満員。20回目のいい記念大会になった」
(2012年11月3日18時44分 スポーツ報知)

鹿島・ジョルジーニョ監督、J初の選手&監督で制覇…ナビスコ杯

サポーターの前で喜びを爆発させるジョルジーニョ監督(前列中央)ら鹿島イレブン

 ◆ナビスコ杯決勝 清水1─2鹿島(3日、東京・国立競技場) 鹿島が清水を2―1で下し、2大会連続5度目の優勝を果たした。後半28分、MF柴崎岳(20)が自ら得たPKから、先制点を決めると、1―1で突入した延長前半3分には、この日2得点目となる決勝点を右足で決めた。MVPは2得点の柴崎が選出された。鹿島は創設以来、国内主要タイトルで16回目の優勝。自らが持つJ最多優勝記録を更新した。また、南米カップ王者と対戦する来夏(相手、日時、場所未定)のスルガ銀行チャンピオンシップの出場権が与えられた。

 15年の時を経て、ジョルジーニョ監督が2度目の戴冠。J史上初めて、選手(97年)、監督として頂点を極めた。「世の中でこんなチャンスはめったにもらえない。私は恵まれている」と、感謝の言葉が口をついた。

 勝負に徹した。先発からドゥトラ、新井場と攻撃的な選手をはずして守備的な戦いを選択。現役時代は「常勝鹿島」をけん引した元ブラジル代表戦士は、指揮官としても勝負強かった。

 開幕5戦勝ちなしとなった4月中旬。クラブ幹部に部屋に呼ばれると、「ブラジルで契約社会に慣れている。クビならハッキリ言ってくれ」と覚悟を示したこともあった。だが、クラブは苦しい時期も変わらぬ信頼感で支えてくれた。タイトルという形でその恩に報いた。クラブは、J1残留が決まりしだい正式に続投要請を出す見込みだ。
(2012年11月4日06時02分 スポーツ報知)

鹿島V2で16冠!柴崎2発MVP「サイコーでーす」…ナビスコ杯

延長前半3分、鹿島・柴崎(左)が勝ち越しゴールを決める

 ◆ナビスコ杯決勝 清水1─2鹿島(3日、東京・国立競技場) 鹿島が清水を2―1で下し、2大会連続5度目の優勝を果たした。後半28分、MF柴崎岳(20)が自ら得たPKから、先制点を決めると、1―1で突入した延長前半3分には、この日2得点目となる決勝点を右足で決めた。MVPは2得点の柴崎が選出された。鹿島は創設以来、国内主要タイトルで16回目の優勝。自らが持つJ最多優勝記録を更新した。また、南米カップ王者と対戦する来夏(相手、日時、場所未定)のスルガ銀行チャンピオンシップの出場権が与えられた。

 本音がこぼれ落ちた。柴崎へのMVP受賞インタビュー。メーンスタンドでマイクを向けられると「サイコーでーす」と軽口で答えた。ジョルジーニョ監督が「20歳でこの冷静さ。ベテランのよう」と例えるほど、普段から感情を出さず、趣味は読書という男。よほど喜びを伝えたかったのだろう。観衆4万5000人の前で、さらけ出した。

 試合を動かし、そして決めた。清水ペースで前半を終え、迎えた後半28分。「一番冷静」(同監督)とキッカーに指名された柴崎が自ら得た先制PKを決めた。延長前半3分には、DF西からの縦パスに大きなトラップで抜けだし、右足でたたき込んだ。2得点で連覇に貢献し、MVP選出。「気持ちが高ぶっている」と明かした。

 青森山田高からプロ入りして2年。常勝軍団で主力を張るには相応の理由がある。小学校の頃から「プロになりたい」と夢を記すのではなく、「プロで活躍する」とした。「常に逆算。プロで活躍するためには、今こういう練習をしなきゃいけないと考えてやってきた」。そして「今まで一度も練習をサボったことがない」と努力を続けた。

 プロ2年目で取り組んだのは増量。1年目で残った課題「当たり負け」を克服するため、加入当初から7キロ増の69キロまで増やした。この日の2点目は、相手DFのチャージに負けずに突き進んだもの。高校時代、悔し涙を見られたくない一心でボイコットしたことがある表彰式で、晴れやかな笑みを浮かべていた。

 鹿島はJ最多記録を更新する国内16冠目を獲得した。柴崎自身は前回に続き、2個目のタイトル獲得だ。「アントラーズ(の伝統)を引き継ぐだけでは足りない。それ以上のものを目指す。1つ1つタイトルを積み重ねたい」。鹿島を背負って立つ日は、そう遠くない。

 ◆柴崎 岳(しばさき・がく)1992年5月28日、青森・野辺地町生まれ。20歳。野辺地小2年時に「野辺地SSS」でサッカーを始める。青森山田高2年時(09年)の2月、鹿島入りを決断。Jリーグ史上最速のプロ内定となった。ポジションはボランチ。2011年4月29日の福岡戦でリーグデビュー。リーグ戦40試合出場(1点)。家族は両親と兄2人。175センチ、69キロ。
(2012年11月4日06時03分 スポーツ報知)

ナビスコ杯、鹿島が2連覇
2012年11月3日


 ヤマザキナビスコ・カップ決勝の清水戦で、延長前半3分に決勝ゴールを決める鹿島・柴崎(左)=3日午後、東京・国立競技場

 国内サッカーの三大タイトルの一つ、Jリーグのヤマザキナビスコ・カップは3日、東京・国立競技場で決勝を行い、鹿島が延長で清水を2-1で下し、2連覇を達成した。連覇は史上3クラブ目。自身の大会最多を更新する5度目の頂点に立った。

 鹿島は国内主要タイトル獲得数でも最多の16個目。最優秀選手には2ゴールを挙げた20歳のMF柴崎が選ばれた。

 鹿島は、1-1で入った延長の前半3分にカウンター攻撃から抜け出した柴崎の得点で勝ち越し、リードを守り切った。

 鹿島のジョルジーニョ監督は現役時代の1997年に優勝を経験し、選手、監督両方で初めてナビスコ杯を制した。

鹿島V5 全2得点文句なしMVP柴崎
2012年11月4日


 ナビスコ杯を連覇しサポーターと勝利を祝う鹿島イレブン

 「ナビスコ杯決勝、鹿島2-1清水」(3日、国立)

 鹿島が延長戦の末、清水を2‐1で下し、V川崎、千葉に続く史上3クラブ目の2連覇とともに大会最多となる5度目の優勝を達成した。MVPには、全得点を挙げたMF柴崎岳(20)が選ばれた。鹿島は、来年夏に南米カップ王者と対戦するスルガ銀行チャンピオンシップに出場する。

 ナビスコ杯が始まった92年に産声を上げた柴崎が、鹿島に通算16冠目をもたらした。文句なしのMVPは「最多タイトルホルダーというチームの歴史をつくったのは僕ではない。そのままアントラーズの歴史を引き継ぐだけでは足りない。それ以上のものを出していかないといけない」と、名門の看板を背負っていく覚悟を示した。

 ジョルジーニョ監督の信頼が厚く、試合前からPK時のキッカーに指名されていた。そして後半28分、ペナルティーエリア内に侵入したところを倒された。「自分で取ったPKだから、思い切り蹴れました」。これを決めると、1‐1の延長前半3分に決勝ゴール。「多くのタイトルを勝ち取ってきた先輩を追い越すために1つ1つタイトルを取ろうという気持ちを出した」。普段は物静かな20歳が熱い思いをぶつけた。

 リーグ戦はここまで13位と不振だが、6季連続国内主要タイトル獲得となった。「天皇杯もありますし、もっと上を目指していきたい」。青森山田高2年時に鹿島と仮契約し、今年2月に初A代表入りした若武者が、クラブの歴史を更新し続ける。

変幻自在の鹿島 失われぬ勝負強さで16冠
2012.11.3 20:21


清水を破って2連覇を達成し、サポーターと喜ぶ鹿島イレブン=国立競技場

 ジョルジーニョ監督を中心に、鹿島のベンチ前で生まれた歓喜の輪がピッチになだれ込むと、延長戦を戦い抜いた選手たちも次々と加わった。

 リーグでは下位に沈む常勝軍団が大舞台で結果を残し、他を圧倒する通算16個目の国内主要タイトルを獲得。現役時代の1997年大会はMVPの活躍で優勝に貢献し、監督としても頂点に上り詰めたブラジル人指揮官は「そういうチャンスはなかなかもらえない。自分はめぐまれている」と感慨にふけった。

 相手は直近のJ1第30節を含め、今季リーグで2度敗れた清水。勝負に徹した指揮官は、本田を先発起用するなど守備重視の策を周到に練り上げ、特に「大前を抑えるのがポイント」と、マッチアップする左サイドバックには本職がセンターバックの昌子を抜擢(ばってき)した。「ガチガチだったが、目的がはっきりしていたので」と話す19歳の奮闘もあり、許したのはPKの1点のみ。相手に押される時間は長かったが、狙い通りのカウンターから2得点し、小笠原は「臨機応変な対応力があるのがこのチーム」と誇った。

 世代交代の真っただ中とあって、リーグ3連覇を果たした当時のような安定感は影を潜める。だが「よくない状態の試合が続いても勝ってしまうのが鹿島らしさ。他人事のようだが、すごいなあと思う」とMVPの柴崎。ここ一番の勝負強さは確実に受け継がれている。(奥村信哉)


二得点でMVPの柴崎岳が報道の中心であることは間違いは無い。
彼の才能は鹿島を新たな黄金期へと導いてくれるであろう。
しかしながら、彼はドメスティックな世界に留まる人材ではなかろう。
短い期間ながらも岳と共に勝利を分かち合っていきたい。
また、スポニチによるとタイトルを得たジョルジーニョ監督にはJ1残留を決めたところで来季へのオファーを出すとのこと。
来年への戦いは始まっておる。