燃えろ!コンサドーレ 平川弘の通信簿
来季獲得? 崔に期待 (2012/11/07)
先週末はナビスコ杯の決勝があったため、J1のリーグ戦は休みだった。鹿島が清水を延長で振り切り、リーグ戦での鬱憤(うっぷん)を晴らした。ここぞという時の勝負強さはさすがだった。露骨な時間稼ぎが批判されているようだが、勝負への強いこだわりが鹿島の伝統。ジーコの「つばはき」時代から受け継がれている勝者のメンタリティーだ。
どちらかと言えば、真面目過ぎて勝負に淡泊な印象のある札幌。今季は思い切り負け癖がついてしまった。来季に向けて残り4試合、勝ちにこだわったプレーを見せてほしい。
今季低迷の大きな要因の一つは、センターバック。昨年、最終ラインを統率してJ1昇格に大きく貢献したDF山下がC大阪に移籍。DFラインの構築、連携に時間がかかってしまった。
開幕戦こそ、ノースと奈良が組んで日本代表FWの前田を抑え込み、磐田を完封した。
しかし、その後は安定感を欠いた。仮に結果が出ていたら、自信につながり良い方向へ転がっていっただろうが、ことごとく競り負けたことで、DFの選手たちは自信をなくしていった。
鹿島戦の0―7、前節F東京戦の0―5など、大量失点が多いのは気持ちがすぐに切れてしまう負け癖がついているためだ。失点は、ゴール前に位置してDFラインを統率するセンターバックの能力による面も大きい。
先日の練習試合で韓国の漢南大でプレーするDF崔英光のプレーを見た。来季の獲得含みの参加で、速さもあってまずまずだった。 がっしり体形のDF金とは対称的に、線は細い。その分、柔軟に対応できそうで足元も悪くない印象を持った。
強化費が削減される中、いい選手を獲得するのは難しい。経費が割安?な「アジア枠」を使わない手はない。
現在、奈良がU―19アジア選手権に召集されている上、ノースの故障のため、宮沢や河合を中央に置き、櫛引らがサイドに位置する3バックでやりくりしている。
来季J2では、きっちり真ん中を固定したい。(平川弘=サッカー解説者、元日本代表)
平川弘氏によるコンサドーレ札幌のコラムである。
先週末のナビスコ杯決勝戦について触れておる。
そのなかで「露骨な時間稼ぎ」という言葉を用い勝負へのこだわりと述べておる。
この平川という男は試合を観ておったかどうか疑問と言えよう。
この試合のどこに露骨な時間稼ぎがあったのであろうか。
非常に不愉快である。
また、ジーコの事件についても勝利へのこだわりからではなく、Jリーグ開幕以前から開始されたナビスコ杯から延々と続くヴェルディへの偏ったジャッジへの抗議の現れである。
当時、明らかなCKをGKにされ、悪質なファールを見逃され続けた。
その挙げ句の果てが、正当なボール奪取をPKと判定されてしまっては、人間である以上感情を抑えることは不可能であった。
とはいえ、そのジャッジを乗り越えて勝者として成長していったことも事実である。
平川氏は鹿島の歴史について不勉強な男ではある。
それは彼が鹿島との縁を得ることなくここまで人生を送ってしまった不幸から起こったことであり、彼を責めるのはお門違いであろう。
しかしながら、鹿島の正しい歴史を記すことは重要である。
ここで、もう一度ペンを取ろう。
Jリーグ創世記のヴェルディへの偏ったジャッジと、鹿島への不当な判定は、悲しい歴史である。
その過ちを日本サッカーは二度と繰り返さないで欲しい。
心からの願いである。