趣味・興味プラス挑戦

郷土史、登山、スキーなどを写真と共に書き綴っております

Kennyの山便り:三上山

2013-03-21 19:12:47 | 三上山

ちょっと気がかり、しかし・・・
 =大変だわ、三上山の大木は=
     (この日記の掲載期間:3月29日~4月4日、2013)

 三上山の生い立ちに付いて下段に追記を致しました(4月2日)



                           小堤城山山頂から見た三上山
               手前は希望が丘文化公園西口ゲート付近
です。 

三上山で気になることが
山歩きが大好きな者が極く自然に友達となった三上山
仲間
と登山道を歩いていて このところ大変気になること
あります。幾つかあるんですが、その一番の気がかり
は 樹齢何年かの大木が何本か根こそぎ倒れているか、
傾いていることです。 中には最近倒れた木もあります。
(下の写真)



              根本が浮き上がって倒れています

可愛そうな大木
見てください この根っこ(下の写真)。本来は土の中が居場
所の筈ですが、被っていた土が何年もの間に流されて根
っこが地表にむき出しになり
また地下には十分な土の層
がないらしくてこんなことになりました。この巨岩はその一
部が地表に顔を出しているんだけなんで
しょうね。周りは
岩だらけで根を張れないんだ。

         
 
                  大きな岩にしがみ付くように・・・


この三上山の生い立ち
三上山のある一帯は長い時間をかけて浸食され続けて
来ました。そんな環境の中で三上山だけは生き残りあの
富士山のような山容で私達を受け入れてくれています。

この山は残丘と呼ばれる分類(文献から)で、何万年 何百
万年の間の自然の浸食に耐えて432mの標高で今日も
残っているとのことです。

八田正文先生から教えて頂きました(4月2日追記)
先生はもう40年、三上山を撮り続けておられます。私は
先生の写真教室にお世話になり5年になります。先生が
このブログをご覧くださり、その上メールを下さいました。


 この岩 下から15mは十分あると思います、いやもっとあるか。
   
写真は岩の上半分だけが写っています。 さらに地下にも・・

そうなんや!だから三上山は大小多くの岩から成る山
なんですね。表登山道の山頂に近い所からは大きな岩
の間を縫うように登ります。 すごいですよ。


三上山の生い立ちに付き以下に引用させて頂きます 

「今から8000万年くらい前、現在の地名でいえば、彦根、
沖島、近江八幡、野洲、永源寺を結んだ円形の大カルデ
ラがあったのではないかといわれています。現在の三上
山は、その火山活動のマグマの貫入によって古い地層が
熱変成を受け、堅く緻密になった岩体になったものとい
われているそうです。

私は、岩石のことは全く分かりませんのですべて受け売り
ですが、いわゆる普通の地層が、マグマなどに触れるとそ
の熱で固い岩石(接触変成岩)に変わるのだそうです」

八田正文先生に深く感謝致します。


           ほとんどの木は山側に向かって倒れていきます

浮き上がる根っこ
三上山は周辺の山や丘、湖南アルプスの土に比べて粘り
あり少し違うように素人ながら思います。それと巨岩が集ま
った山、
これが三上山が生き残ってきた背景(残丘)ではな
いかと勝手な推定です。

しかしそれでもこの条件では樹木は根を深くはることが出来
ず、大きくなるに従いその重みに耐えきれずに倒れていくよ
うです。

 
                    傾く木、その根っこは浮き上っています  

 
      湖南アルプスの山肌          指でも削れる地質

木が育たない?
滋賀県南部の湖南アルプスは禿山で有名です。大津市内
から見ても地肌が目立ちます。これは花崗岩質の土壌が
流され易くて樹木が十分成長出来ないことも一因と聞いて
います。古代からの寺院建立で木が切り出されてとも語り
継がれてはいますが・・。

 まさか三上山がこんな事にはならないのでしょうが。

 
              寂しいです、山の中

  
となるとただ倒れていくのを・・・
三上山は大きな岩の塊りで出来ているのではと思うくらい
岩がごつごつとした山です。倒木は特に東側(裏登山道の斜
面)
の山頂に近い斜面が顕著です。今年も台風シーズン
になると、と思うと空しい思いに駆られます。 しかしどう
しょうもない・・・。

幾つか気になる事が
と上で書きましたが、こんなこともあります。それは山の中
の小さな樹木やシダ、草が私が回数を歩くようになったこの
5年の間でもかなり少なくなっているように思います。山の
地肌がよく見える、鹿が山の草を食べ尽くしたように山の向
こうまで見渡せるようになっています。この山に鹿はいません。
いづれかの機会にこのことも記録しておこうと思います。

最近の山頂からの景色です


     黄砂です この方向にある比叡山も全く見えません


       比良山系、蓬莱山 びわ湖バレースキー場です


    今日もご訪問いただきありがとうございます

                            **********************

         

                              写真展開催中

           場所:野洲図書館
          期間:3月29日~4月4日
           但し、4月1日(月)休館

                            
         写真展の趣旨 (クリックで拡大します)

         
                      会場:
私、Kennyも3点出展しています
                                       
                                       

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12 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
そうでしたか。三上山の現状 (八幡遊人)
2013-03-29 19:41:42
こんばんは、Kennyさん。
三上山、前の八号線を車で通勤しているだけでまだ登ったことがないので、この惨状、知りませんでした。
山城探訪では、酸性雨による松の赤枯れをよく見かけましたが、根をはれずに倒れる大木はあまり知りませんでした。
よく観察することが重要ですね。Kennyさんも書かれているように人間の介在した結果ではないのでどうしようもないとは思いますが、禿山になるのはさみしいですね。何かよいアイデアはないのでしょうか。
まったくの素人なので何も言えません。ただ祈るばかりです。
返信する
そうなんです、歯がゆい限りです (Kenny)
2013-03-30 00:08:59
八幡遊人さん、こんばんは。いつもありがとうございます。ご指摘の通り人間の介在ですと未然に防ぐことができるのですが、直接は関係しないので寂しい思いがします。一方この山でも決められた登山道以外を歩く方もおられるようで仲間でいつも見張っています。人が入ると確実に草木は絶えていきます。山を歩くようになって自然を大事にすることの重大さをより学んだように思います。
返信する
大木が・・・・ (茲愉有人)
2013-03-30 08:03:20
そうですか。
三上山の地質には、樹木の大きさを支えられる限界があるということでしょうか。
大木はどんどん根を深く、かつ広く張っていき、安定させていくように思うのですが。

山も常に自然に世代交代していくということなのでしょうか・・・・。

植林や地層の分野は、まったく無知です。


返信する
土が少ないように思います (Kenny)
2013-03-30 08:50:16
茲愉有人さん、おはようございます。湖南アルプスや三上山周辺の山は典型的な花崗岩の地質です。比良山系もそうですね。滋賀南部は概して花崗岩地質地帯なんでしょうか?

燕岳や甲斐駒ケ岳のように触っただけでぼろぼろと崩れます。しかし三上山は少し地質が違い粘りがあります(写真のH先生もそのように)。三上山でも山麓の方は倒れている木はごく稀です。

素人の推定ですが、先ずは三上山は岩が積み重なった山なんでしょうね。従い土の層が少ない、層が薄いなどで山頂の急斜面程元々少ない土が日々流されてこんなことになっているのではと思います。

すなわち、残丘であっても今も少しずつ浸食が進んでいる。

ついでながらこの花崗岩の崩れた粉が(も、かも?)粘土の元なんだそうです。さらさらした砂がどうして粘土の元? 信楽焼の存在、私達野洲市の三上山付近(野洲図書館近く)にも焼き物用の粘土採掘場が発掘されています。

いつもコメントありがとうございます。
返信する
心を寄せて (ポエム)
2013-03-30 12:50:27
車から見る近江富士はとても綺麗な姿ですが、山の中は年月を経て、少しずつ無残な姿に変わっているのですね。

三上山愛好会の方々の山を大切にする思いがあって、小さな芽木や下草等が守られ維持されている部分も大きいと、今までのKennyさんのブログからも感じます。

黄砂の写真からも、昔には無かった現代の難しい景色を感じます。車に覆う黄砂を見るとその凄さがよく判ります。
先程歩いてきましたが、花粉症でくしゃみが連発、マスクが放せなかったです。

返信する
年々、何かが変化している (Kenny)
2013-03-30 16:17:58
日本も氷河時代は一面氷に覆われていました(のでしょうね)。日本には現在、氷河は残っていないといわれていましたが最近、剣岳にその存在が発見されました。ヨーロッパアルプスには今も沢山の氷河が残っており、それが毎日少しずつ解けて小さくなっています。またあの氷河の先端が海に崩れ落ちるシーンをよくTVで見ます。

これら、氷河をTVで見るたびに、年々地球ではどこか何かが変化している。砂漠化、洪水、そして今回の私の日記、三上山での現象です。何万年、何億年後には地球はまた砂漠、砂の惑星と周期していくのか。

その過程で今の大変大きな問題がご指摘の黄砂、最近ではPM2.5などです。 先にご訪問くださった八幡遊人さんもご指摘のようにこれらを食い止めるなにかよいアイデアはないものか、少なくとも人間が作った原因は何んとかしないと、と思ってしまいます。今回そんな思いもあり三上山の裏側を紹介させて頂きました。

花粉症、幸い私はまったく症状がありません。 でもみなさんのご苦労が分かります。ポエムさん、いつもコメントありがとうござます。
返信する
自然には (Rie)
2013-04-17 23:01:44
この山に登りだして一年になります。 私は以前の姿をよく知らないので 皆さんが言うような変化はイマイチよくわかりません。 しかし 三上山だけでなく他の山でも倒木が多いような気がするのは事実ですね  格安の輸入材に負けてしまって 市場では勝てずに継ぐものもなく林業は衰退 手入れされない山があちこちに・・・下草刈りから枝打ち ある程度育った年数で切り出し そして植林 このサイクルがなくなってしまって スギ花粉の大発生です

先日 三上山の頂上である人が語ってました 小さい頃から登っているけど 昔は木が小さくてもっと視界が広かったのに 今は周囲の木が育ちすぎて眺望が悪くなったと
枯れるものも 育つものも 自然には逆らえないです 人が入って 荒れていくのも 人が入らなくて荒れて行くのも
残念ですね 
返信する
そうか、1年ねー (Kenny)
2013-04-18 06:37:40
そういうと確かその位かなど趣味は大事やと改めて実感です。

三上山仲間でお付き合いが長い方でも5年です。わずかな期間で今や敬語なんて通用しない間柄だもんね。上に掲げた絵文字は正にRie姫とわずか1年とは思わせない三上山仲間にしてくれた大事な、毎日を楽しくしてくれるあり難い趣味のお蔭です。そうかまだ1年 。一生懸命絵文字を探しました!

コメントありがとうございます。同感です。 「下草刈りから枝打ち・・・大発生です」、ところで姫は昔は熊とお相撲取ってた山国育ちかと思うほどの実態認識ですな。爺はそのスギ花粉の元をお袋の強制労働下で、本来は勉強せんならん時期やったのに植林に明け暮れていたんやで。

4月26日からUPし、そこに書いてありますが、駒ヶ根SAからの仙丈岳もあかんのや、樹木が大きくなりすぎてね。てっぺんしか見えません。

どんどんと自然が破壊されていきます。地球の周期(誕生、そして氷河期、・・・)の分は仕方ないとしても、三上山に幾つもの道がまだまだ出来ていくのには目を覆いたくなります。 
コメントありがとう。 嬉しい朝を迎えました。
返信する
石楠花 (Rie)
2013-05-04 21:46:47
確かにどんどん道が増えていくと 禿山になっていくかもしれませんねそれにしても 贅沢な一冬を過ごされたようですね あんな沢山の素晴らしい景色を見れて羨ましいです

花緑公園の石楠花が素晴らしかったので 母と叔母を連れて行きましたよ また新しい魅力を発見しました。最新記事のページにはコメントが出来なくなっているので こちらに書き込みしました
返信する
清水山城、よかったですね。 (八幡遊人)
2013-05-04 22:31:57
こんばんは、Kennyさん。
Rieさんの言われるように、最新(冬山以降?)にはコメント書き込み欄が出てこないので、こちらに書き込みました。清水山城、よかったですね。私も何年か前地元教育委員会主催の探訪イベントで一度訪れたことがありますが、まだまだ初心者の頃で城跡もよくわかっていない時でした。竪堀、土塁、土橋などもよくわからないまま説明を聞いていました。ただただ草木の茂った空地を巡っていたという記憶しかありません。でも確かにかなり歩いた記憶もありますので大きな城跡だったのでしょう。本当にこのような探訪は、地元の方々のお世話になりっぱなしです。感謝!!
今日は安土城博物館講座で、大沼先生の安土城の講演を拝聴しました。明日は再び安土城探訪に挑戦です。フィールドワークも大切と考えるようになりました。これも皆さんのおかげです。Kennyさんのブログも情報源の大切な一つです。これからもよろしくお願いします。
返信する

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