夏休みで泊まったホテルの夕食は、
和洋折衷の懐石風で、
すべて食べ終わるのに2時間以上かかった。
ゆっくり食事が出来てよいのだが、
一人だと手持ち無沙汰になるのも事実。
とはいえ、スマホをいじりながら食事というのも無粋。
こういう時は脳内ひとり遊びをするしかない。
今回は「霊」のつく単語をいじって、
イメージの広がる言葉を造ってみた。
最初に頭に浮かんだのは「地縛霊」
ここからすぐに思いつくのは『自爆霊』
ギャグマンガで何度か見たことのあるネーミングだ。
「霊視」があるなら他の感覚があってもいいのでは。
『霊聴』『霊嗅』『霊味』『霊触』
と、ここまで考えて、
同様の着想で阿刀田高さんが「香りの幽霊」「味の幽霊」というアイデアで、
短編を書いていたことを思い出す。
「生霊」は読み方を変えてみる。
『生霊(なまりょう/なまれい)』
日本人の購買欲をかきたてる感じになった。
「除霊」という言葉からすぐ連想したのは「除菌」
とくれば、『除霊シート』だ。
食卓の霊もさっとひと拭き。
「霊感」とくれば、やはり『霊感帯』だろう。
「私、首筋が霊を感じやすいんです」
このあたりまで来ると、
自分でも何がなんだかよくわからなくなってくる。
「降霊」「降霊」・・・『降霊化社会』
どんな社会かわからぬが、スゴいことになっていそうだ。
「霊媒師」には苦労したが、
「風媒花」「虫媒花」という言葉を思い出した。
『霊媒花』
霊が花粉を運ぶ花だ。
他にも「背後霊」やら「霊長類」やらいじりたい言葉はいろいろあったが、
気がつくともうデザート。
考えるのに夢中でメインの魚と肉の味をあまりよく覚えていない。