知人が大学時代に目撃した話である。
試験中、
前の席の奴がカンニングしているのを見つかった。
慌てて、カンニングペーパーを手に隠すが、
「その手の中を見せない」
と試験監督。
絶体絶命である。
すると、見つかった学生は、
握った手を前に突き出したものの、
いつまでたっても開こうとしない。
見ると、手が震えている。
どうやら、わざと開かないのではなく、
緊張のあまり手が硬直して、
開けないらしい。
試験監督が言った。
「じゃあ、あの窓を開けてみなさい」
すると、学生は手を握ったまま窓を開けようとしたそうだ。
まるでドラえもんのように。