過日、秋から着工しますID様とともに倉地製材所さんを
見学するため萩原へ行ってきました。
ID様には初回面談させていただいたときに、「木造住宅を
考えていただいていることは、日本の山を手入れすることに
大きく貢献してもらえることであり、ひいては日本の山を
元気にしてもらえることに繋がるのです。」とお話しさせて
いただきました。
ID様も大いに共感していただきまして今日にいたるわけですが
木造住宅の建築にどれほどの量の木材が使用されているかは
数値ではわかってもなかなか見た目というか実感がわかないのでは
ないかと思っています。
今回、倉地製材所さんに伺うことで製材品の確かな品質を知っていただく
ことはもちろんのこと、見た目でどれぐらいの木材料が使用されるのかを
感じてもらいたいというのが私の秘かな?狙いでした。
1軒の住宅に使用する製材品木材量は弊社の場合だいたい27~30m3ぐらいかと
思います。
これを丸太の状態の量にすると大目に言って80m3ぐらいはあるかと
思います。
これ80m3とはどのくらいの量かと・・・知ってもらうのが大切なことなのです。
当日、たまたま山からの出材料も少ない時期で土場には18m3の材木山しかなかったので
80m3そのままをみてもらうわけにはいかなかったのですが、十分に1軒の
住宅がいかに多くの木材量を使用しているか、ということを感じてもらえたのでは
と思っています。
製材工場を訪れる方々は皆さん興味深く熱心に見学してくださるので本当に
嬉しいことです。
この写真は2寸角つまり60㎜角の芯持ち檜の垂木材です。
こういう材料を製品にするには1本1本製材しなければならず
非常に手間のかかる製品なのですが、山から出てくる木材は
当然ながら元の木は太く、だんだん先に行くにしたがって細くなるわけで
いろんな材料をその太さや性質に合わせて製材していかないと本当に
山の木を活かしていることにはなりません。
製材工場もいわゆる「効率」ということばでくくってしまえば単一の商品を
どんどん製材する形式の方が効率が良いのだろうが、山の活かすという信念が
ある製材工場は効率が多少悪くてもいろんなサイズに対応できるセル方式に
しているのではないだろうか。
そういう意味でも弊社は倉地製材所さんとの連携に仕事以上の思いを
こめてここまで連携していると思っていますし、これからもそうだと
思っています。
とにかく製材品という自然素材を工業製品並みに品質を整えて具現化していく
ことは当たりまえのようで難しい部分がたくさんあります。
矛盾したこともたくさんあります。
だけれども住む人の健康にいいのはどういう材料か?
日本の山を守るには、元気にするにはどういうことが大切なのか?
ということを今までどおり、しっかりと進めていくことが
私たちの大切な進むべき道だと考えています。
http://www.yamajo-cons.co.jp