ジンバブエの独裁者

まあ、独裁者にも二通りあるようでして、一つは国内の支持があって国民の資源を守るとかいって外国の企業を追っ払うような、そうですねエコノミックヒットマンに狙われるようなタイプ。追い出される方からすれば独裁者なわけですな。

もう一つのタイプは本物の極悪で、支持者以外の国民を迫害、場合によっては虐殺。私利私欲に走り国富を略奪、思いつきで実効の無い政策、身内を役人にして汚職やりたい放題で不効率で邪魔にしかならない官僚システム。

アフリカ　苦悩する大陸　　まあひどいっす。

本書でもジンバブエのムガべ大統領がその筆頭格に上げられているようでして、野党側にたって活動していたら殺されかけた人のハナシが出てくるんですがね。

Court 'lifts Zimbabwe rally ban'

ここ最近、ジンバブエの記事が多いんですな。大統領選挙で例によってムチャクチャやってるという報道です。

Zimbabwe's High Court has overturned a police ban on opposition campaign rallies this weekend, according to an opposition spokesman in Harare.

ジンバブエの裁判所が警察が野党のキャンペーンを禁止したのは違法だと判断したんですな。

そもそも、警察が選挙活動に介入するということで、ゲゲーっなわけですが、司法は機能しているってことですかな。しかし、肝心の警察は暗殺の恐れありとして禁止を続けるようですね。

Police sent a letter to the MDC informing them of the ban.
According to AFP news agency, the letter read:
"The MDC has communicated far and wide, very loudly for that matter, that the lives of some of your politicians are under severe threat from targeted assassination.

・・・we are not prepared to take any chances by exposing you to the public who may be possible assassins."

もうムチャクチャでんがな。

ジンバブエの現状ですが、

The UN believes that two million people, particularly children, will be at greater risk as a result of the freeze on aid work.

海外からの援助活動を凍結したんで、２百万人が危険にさらされている。どうも、野党側にも食糧援助をしているとかで、海外から来ているNGOなんかを追い出したようで。

もうムチャクチャですな。

ジンバブエで米英外交官を一時拘束、威嚇と　米国務省

もうめちゃめちゃやんか。

イランとジンバブエ大統領、食料サミットで先進国を批判

アホか。

ここまでムチャクチャでも政権が維持されている、というのが不思議なくらいで。それだけに深刻ですね。

アフリカに援助しても、掠め取られたり、政府のまずい政策で経済成長が阻害されるばかりで意味がない、という根強い批判があるわけでして、相応に理由があるわけです。ジェフリーサックスはそれを認めながらも、解決可能だし、現に援助の実効が出ていると反論されています。

それにしても・・・。