会計スキル・USCPA

会計はビジネスの共通語。一緒に勉強しましょ。

世界航空業界 08年見通し

2008-04-02 01:40:09 | 航空業界
昨日はチャプター11を申請したアロハエアーの記事をご紹介しました。憧れのハワイ航路ならぬハワイ空路なわけで、どちらかというとニッチな空路で、本土の厳しい競争からはちょっと距離があるんだろうと思えば、燃料代がやら競合やらでやってけないところまで追い込まれていたんですね。



で、世界全体で航空業界はどんな状況かと言いますと

IATA slashes air industry profit forecast again

見出しからしてだめみたいですな。

IATAの08年の業界の利益予想は、当初78億ドルだったのが50億ドルに減額修正、そして、今回45億ドルまでまた下げた。なお下方修正されるかも知れない。

At $86/bbl fuel accounts for 32 percent of airlines' operating costs and a total bill of $156 billion for the industry, according to IATA.

エアラインのオペレーティングコストの3分の1が燃料代で、全部で1560億ドル。でかいですね。最終利益が50億ドルか、という話をしているときに、この数字です。

利益なんて、燃料価格動向の誤差の範囲、ともいえるかも知れませんな。

Airlines, which posted an estimated $5.6 billion profit last year, already run lean operations and have made improvements in areas including labor productivity. IATA said more efficiency gains would be "challenging, but nonetheless critical".

オペレーションの効率化などを実行していて、それはそれでチャレンジングではあるがクリティカルではない。

ウーン。燃料価格次第なんです,という説明も数字からみると仕方ないなあ,と思えますな。

U.S. airlines, deemed most exposed to the current economic risks, could see profits of $1.8 billion, down from $2.8 billion in 2007, IATA said.

米国航空業界は・・・、強烈な下げ予想です。あらら。

Stronger economies in Asia should provide some support for revenues and profitability, but competition from new aircraft and services will intensify in both regions, it said.

アジアの経済は強いのが支えにはなるが、新規に導入される航空機やサービスで競争は厳しくなる。全日空のボーイング発注が話題になったりしてますね。昨日はマレーシア航空の記事が出てましたな。先日はカンタスの発注のことをご紹介しました。

IATAはリスク要因として捉えているわけですね。
先日ご紹介したコンテナ海運業界の70年代のことを少し思い出したりして・・・。業界こぞってコンテナ船を発注して、できたころには景気が悪化していて船賃は安くなるわ、船はますます余剰になるわ・・・。

さて、今年の航空業界、どうなりますやら。