会計スキル・USCPA

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「クビ!」論

2005-03-27 12:36:35 | ターンアランド
「クビ!」論
梅森 浩一 (著)  朝日新聞社

 クビ、とかかれるとドキっとするのはサラリーマン根性が染み付いているからでしょうか。
 
 本書は、著者が外資系企業での人事体験(クビにする側)の経験談、ノウハウ、提言、をまとめた本です。

 『日本企業対外資系』での人事の考え方の違い(=人事リストラのやり方の違い)、『日本人対外人』のクビを言い渡されたときの反応の違い、をスパっと図式的に整理しています。

 日本企業は何でも一律にやってしまう(早期定年制度、報酬カット)が、それがもとで優秀人材が先に抜けてしまうという欠陥があるが、外資は人をまとめて考えることはなく、あくまで個人で、あくまでいらない個人を銛でつくようにやめさせる、という違いがある、

 ただ、外資の制度にも問題があり、ボス次第であること(気に入られなければ捨てられる)、そのボスが自分の地位を保全するために有能な№2を次々にクビにすることがある(取って代わられないように)こと、などを防げないことがあります。

 クビを言い渡されたとき、仕方がないとあきらめるのが日本人で、いろいろと条件をつけて少しでも有利にやめようとするのが外人。外資系に務めていて半分外人のように見えても、いざクビになるとはっきり日本人と外人では態度が別れるとか。

 著者の言う外資系とは米国系外資系です。

 欧州系はもう少し日本的で長期的人材育成も観点に入れていると聞いたことがあります。

 クビにするやり方(クビになり方)がどう変わるかを観てゆくことで、経営がどう変わって行くのかをはかることができるんだな、ということが本書で良くわかります。

 人事は経営そのもの、ですか。


 

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