結局、きのう6日の公開初日に新宿で見てきた。ユニ姿はワタシのみ(汗)
2016年11月28日。コパ・スダメリカーナ決勝に出るため、
アトレチコ・ナシオナルが待つコロンビアのメデジンに向かった
ブラジルのシャペコエンセのチャーター機がメデジン郊外の山中に墜落。
かつて神戸を率いたカイオ・ジュニオール監督や
元Jリーガー4人を含む71人が犠牲になった。
その事故とシャペコエンセのその後を描いたドキュメンタリー映画である
・・・と記すと、「突然の悲劇から再起し、何らかの栄光を手にする」
そんな物語を期待する向きもあるだろうが、そこまでのおとぎ話ではなかった。
事故後に迎えた新しい監督(元ホンダのヴァグネル・マンシーニ)と新しい選手。
かみ合わない歯車。ようやく白星が続いたのも束の間、
事故前にあった家庭的なつながりが薄らぐことに疑念を抱く旧来の選手たち。
犠牲者の遺族とクラブの埋まらない溝。進まないリハビリの一方で、
クラブの顔として、公の場に出され続ける生き残り3選手のいら立ち・・・
映画は事故翌年のレコパ(注)で敗れた後、墜落現場への慰霊登山を経て、
シャペコエンセが勝利でもタイトルでもなく、クラブをめぐる人々の絆を
取り戻すため、再び歩み始めるところで終わる。
美談に美談を重ねて終わらず、クラブ内外の苦い現実も余さず伝えた良作だった
むろんサッカーをめぐる「王国」ならではの熱も感じ取れた。
突然の惨劇に呆然としながらも、自然とスタジアムに集結するシャペコ市民。
その市民に応えて、クラブ再建を即座に表明し、
「これは街のDNAを取り戻す作業なのだ」と訴えるシャペコ市長。
ひいきのクラブを持つ人間ならば、存分に感情移入できることは間違いない。
なお、事故前と事故後のクラブの差異の証言者として、
この映画は、メデジン遠征から漏れた元福岡のモイゼスに
かなりスポットを当てている。福岡サポには特に見てほしいと思う。
注・レコパ・スダメリカーナの略。リベルタ・ドーレス杯と
コパ・スダメリカーナの両王者がH&A方式で対戦するスーパーカップ
17年大会は、16年リベルタ・ドーレス杯王者がアトレチコ・ナシオナルだったので、
奇しくも事故で幻に終わった16年コパ・スダメリカーナ決勝の再来となった
- ロシアW杯
準々決勝1日目は、フランス2対0ウルグアイ ベルギー2対1ブラジル
南米勢とうとう全滅。スアレスもネイマールも大会にお別れ。
ウルグアイはカバーニの、ブラジルはカゼミーロの不在が響いた印象。
それにしても、ベルギー強いわ。クルトワすごいわ。日本はよく2点取れたな・・・