

私はやっとこさ元に戻った力を確認のため
使ってみる

その横で、ニコニコしながら私を見ている
師匠がいた

師匠「どうだ


透明「絶好調です



師匠「ば~か

むち打ちは治ってないんだから無理するな


透明「あははははっ




嬉しかった

もちろん心配してくれることもそうだが、
何よりも昔に戻ったようで、心から嬉しさが
こみ上げてきていた

透明「先生


師匠「んっ

透明「もしあのまま暴走状態だったら
どうなっていたんでしょう


師匠「まあ、間違いなく野垂れ死にかな


お前は聴覚・視覚が狂ってしまった
状態までで何とかできたけど、
あのまま行けば嗅覚・味覚・触覚まで
狂って、現実と能力の境界線が無くなって
しまっていただろう

そこまで行くと幽体を切り離すことすら
出来なくなる

そのままの状態なら能力をフルに使い続け
寿命を垂れ流しにすることになるから
もって3日だろうな

透明「げっ


師匠「まあ、経験としては命がけだが、
能力者として命の境界線が視えたことは
良い経験となったんじゃないか

透明「そ、そうですね

これだけ能力を使ってきたのに、あんな
能力は初めてです

能力を突き詰めればあそこまでいける
ものなんですか

師匠「まだまだ

こんなものじゃないよ

今回のモノはその断片的なものを最大限に
使った結果と考えた方が良いかもね

透明「ニコニコ

師匠「


透明「はい


まだまだ知らないことだらけなんですね

ワクワクしてきます

師匠「ぷっ



死にはぐった者の言うことかねぇ~

でも、お前らしくて良い


もうひとつ教えておこうな

透明「

師匠「人間は皆ひとつの流れで出来ている

血液の流れ、運気の流れ、気持ちの流れ
エネルギーの流れ、他にも色々な流れを
統括して人生と言うんだ

この流れは首、両肩、両足の節により
分配され、全ての流れはひとつとなり
自然と共に歩を進めて行く

だからこそ、この分配機能が故障すれば
人生そのものに影響を及ぼすほど
重大なことにもなりえるんだ

お前は今回の怪我でむち打ちという症状
を理解したと思うが、それ以外の大きな
流れも理解し、考え、怪我を治し、学ぶこと
がこれからの人生の糧になって行くもの
だと感じると良い

そこまで出来れば100点満点だよ

透明「は、はい



感じ方、見方、考え方・・・。
もっと精進しなくちゃ

師匠「まあ、楽に行けば良いよ

お前にはまだまだ時間があるのだから

透明「はい


楽しい時間・・・。
久しぶりの師匠からの教え

時間という流れも人生の一部なのだと
感じさせられる

私にとっての最良の時間はあっと言う間に
過ぎて行く・・・そして・・・。
続く・・・。
ポチしてくれると励みになります

応援よろしくお願いします

↓ ↓


にほんブログ村ランキング
↑ ↑
応援ボタン2箇所

