湯治が目的で北海道に来た訳ではないのですが、気がついてみれば札幌周辺は温泉が沢山あるので「そうだ!せっかくなので湯治をしよう」と思いました。
ともかく涼しいところで体力消耗を避けて回復しようと本能が「北へ行け。北海道!」と命じたので来たのでした。
腕や指が腫れてるうちは「冷やす」。腫れなくなったら「温める」が筋肉、腱などの炎症の治療の基本です。
そもそも炎症が収まった時点で西洋医学では「完治した」ことになるので、運動機能を取り戻すためには東洋医学の鍼灸、指圧、湯治しかないんですね。腱鞘炎や外上果炎は癌などと違って命に関わる病気というわけではないので、指が固まって動かなくなったとしても、炎症が収まっていれば「治った」ということになるわけです。
病巣を切除した結果、身体の一部が失われたとしても、「治った」という病気と並べる性質のものではないと思うのですが、こういう点、西洋医学は遅れていると思います。医者の「炎症が収まっているので弾いても大丈夫ですよ!」なんて言葉を鵜呑みにしたら大変ですよ!悪化してリウマチのように動かなくなってしまいます。
ということはよーく分かっているので医者には腕を診てもらったりしなかったのですが、水が溜まって腫れるほどだったので抗炎症剤を注射してもらいに行ったわけなのでした。少し治まったら整体と鍼で治すつもりでした。
腱鞘炎のことを書くようになって「実は・・」という話を聞いたり相談されることが多くなったのですが、まず腱鞘炎になったのにどうしても弾かなければならない時は:
絶対に痛み止めの注射を打って本番をしないこと。
だそうです。痛み止めを打ったら、痛みを感じないので無理がきいてしまって、筋肉を壊滅的に破壊してしまうのだそうだ。それと痛み止めの薬を飲みながらの練習もいけません。痛くなったら練習しちゃいけないんだから。(以上、整体と鍼の先生談)
楽譜をよく見てイメージトレーニングで弾くしかない。腱鞘炎のことをよく知らないそのへんの医者(そもそも演奏家とかスポーツ選手の患者の絶対数が少ないので臨床体験がない)に行ったら、痛み止めを処方されるけど寝る時や療養中で練習しない時以外は飲んじゃダメよ~
ピアニストの腱鞘炎は弦楽器、打楽器、スポーツ選手、ウェイター、タイピストなどの腱鞘炎とはレベルが違う重症になります。最悪リウマチのように指が海老のように丸まって身障者レベルで動かなくなります。ミシェル・ベロフのようにヴィオルトゥーゾほどリスクが高くなります。
そもそも5本指が独立してかなりの重量を動かす手、というのは一般ではありえない動きなので、そのへんの医者の見解は全く見当はずれと思ったほうがいいでしょう。
無理して本番をこなすと治りもそれだけ長くかかるので、治療法も時々変えないと身体が慣れてしまって治りが停滞したりします。ほら、漢方薬でも3週間以上は続けて飲まない、とかあるでしょう?
ということで湯治を思いついたのは良かったかも。札幌近郊の小金湯、定山渓、豊平峡の温泉は3カ所とも成分が違うのでそれも身体が慣れてしまわないのでいいし。日帰りで気軽に行けるのもグー。定山渓のお湯が筋肉痛には一番いいかな。
元気な時には「あ~もう茹だった~」3分限界!と酩酊した感じを楽しむのが温泉だと思ってたけど。
血流が悪い箇所(筋肉のコリとか)があると、のぼせないんですよ。その悪い所を治そうとするので血が頭に行かないというか。それで何時間も出たり入ったりしながら温泉に入っていられるのか!と「湯治」の意味がようやく分かったのでした。こんなに長く温泉に浸かっていられるなんて!お年寄り以上!
病気や怪我をしている時にあまり重い食事を取ると、消化にエネルギーを取られるので治りが悪いんですね。かといってバランスよくかつ高タンパク高カルシウムな食事をお腹が空いた時間に腹7分くらい取るのがいいようです。
それから!「充電期間」と「療養期間」は全く違うものです。
弾けない間、せめて語学を勉強しようとか、そういうことをすると治りが大幅に遅れます。小難しいことはしないこと。以前のブログでヤザワが書いたように、足の爪が伸びないほどエネルギーを取られるのです。食べて寝てるだけでも太りません。それでも爪まで栄養がいかないほど「生きて呼吸してるだけで精一杯」なんです。
今日も「薬指と小指の間の(ぎおん管:←漢字が出ない)腱が炎症を起こしていて筋肉が腫れて神経を圧迫しているので、手術するように言われたんですが・・」という相談を受けました。
筋肉にメスを入れたら、復帰には最短で2、3年と思うべきでしょう。それでもメスを入れた筋肉が元通りになるという保証はありません。
試験、コンクールと「外せない」と思うことはあるでしょうが、完全に弾かなければ1年で治ります。
長い人生、1年くらい、というスタンスで考えることが治療の第一歩です。
大事に腕を使えば、80歳過ぎても弾けるんだから。焦っちゃダメ
ちなみにヤザワも大事をとって、1月の仕事も断りました。
「断ると仕事がこなくなる!」と思うかもしれないけど、弾けなくなったら本末転倒だよ
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ともかく涼しいところで体力消耗を避けて回復しようと本能が「北へ行け。北海道!」と命じたので来たのでした。
腕や指が腫れてるうちは「冷やす」。腫れなくなったら「温める」が筋肉、腱などの炎症の治療の基本です。
そもそも炎症が収まった時点で西洋医学では「完治した」ことになるので、運動機能を取り戻すためには東洋医学の鍼灸、指圧、湯治しかないんですね。腱鞘炎や外上果炎は癌などと違って命に関わる病気というわけではないので、指が固まって動かなくなったとしても、炎症が収まっていれば「治った」ということになるわけです。
病巣を切除した結果、身体の一部が失われたとしても、「治った」という病気と並べる性質のものではないと思うのですが、こういう点、西洋医学は遅れていると思います。医者の「炎症が収まっているので弾いても大丈夫ですよ!」なんて言葉を鵜呑みにしたら大変ですよ!悪化してリウマチのように動かなくなってしまいます。
ということはよーく分かっているので医者には腕を診てもらったりしなかったのですが、水が溜まって腫れるほどだったので抗炎症剤を注射してもらいに行ったわけなのでした。少し治まったら整体と鍼で治すつもりでした。
腱鞘炎のことを書くようになって「実は・・」という話を聞いたり相談されることが多くなったのですが、まず腱鞘炎になったのにどうしても弾かなければならない時は:
絶対に痛み止めの注射を打って本番をしないこと。
だそうです。痛み止めを打ったら、痛みを感じないので無理がきいてしまって、筋肉を壊滅的に破壊してしまうのだそうだ。それと痛み止めの薬を飲みながらの練習もいけません。痛くなったら練習しちゃいけないんだから。(以上、整体と鍼の先生談)
楽譜をよく見てイメージトレーニングで弾くしかない。腱鞘炎のことをよく知らないそのへんの医者(そもそも演奏家とかスポーツ選手の患者の絶対数が少ないので臨床体験がない)に行ったら、痛み止めを処方されるけど寝る時や療養中で練習しない時以外は飲んじゃダメよ~
ピアニストの腱鞘炎は弦楽器、打楽器、スポーツ選手、ウェイター、タイピストなどの腱鞘炎とはレベルが違う重症になります。最悪リウマチのように指が海老のように丸まって身障者レベルで動かなくなります。ミシェル・ベロフのようにヴィオルトゥーゾほどリスクが高くなります。
そもそも5本指が独立してかなりの重量を動かす手、というのは一般ではありえない動きなので、そのへんの医者の見解は全く見当はずれと思ったほうがいいでしょう。
無理して本番をこなすと治りもそれだけ長くかかるので、治療法も時々変えないと身体が慣れてしまって治りが停滞したりします。ほら、漢方薬でも3週間以上は続けて飲まない、とかあるでしょう?
ということで湯治を思いついたのは良かったかも。札幌近郊の小金湯、定山渓、豊平峡の温泉は3カ所とも成分が違うのでそれも身体が慣れてしまわないのでいいし。日帰りで気軽に行けるのもグー。定山渓のお湯が筋肉痛には一番いいかな。
元気な時には「あ~もう茹だった~」3分限界!と酩酊した感じを楽しむのが温泉だと思ってたけど。
血流が悪い箇所(筋肉のコリとか)があると、のぼせないんですよ。その悪い所を治そうとするので血が頭に行かないというか。それで何時間も出たり入ったりしながら温泉に入っていられるのか!と「湯治」の意味がようやく分かったのでした。こんなに長く温泉に浸かっていられるなんて!お年寄り以上!
病気や怪我をしている時にあまり重い食事を取ると、消化にエネルギーを取られるので治りが悪いんですね。かといってバランスよくかつ高タンパク高カルシウムな食事をお腹が空いた時間に腹7分くらい取るのがいいようです。
それから!「充電期間」と「療養期間」は全く違うものです。
弾けない間、せめて語学を勉強しようとか、そういうことをすると治りが大幅に遅れます。小難しいことはしないこと。以前のブログでヤザワが書いたように、足の爪が伸びないほどエネルギーを取られるのです。食べて寝てるだけでも太りません。それでも爪まで栄養がいかないほど「生きて呼吸してるだけで精一杯」なんです。
今日も「薬指と小指の間の(ぎおん管:←漢字が出ない)腱が炎症を起こしていて筋肉が腫れて神経を圧迫しているので、手術するように言われたんですが・・」という相談を受けました。
筋肉にメスを入れたら、復帰には最短で2、3年と思うべきでしょう。それでもメスを入れた筋肉が元通りになるという保証はありません。
試験、コンクールと「外せない」と思うことはあるでしょうが、完全に弾かなければ1年で治ります。
長い人生、1年くらい、というスタンスで考えることが治療の第一歩です。
大事に腕を使えば、80歳過ぎても弾けるんだから。焦っちゃダメ
ちなみにヤザワも大事をとって、1月の仕事も断りました。
「断ると仕事がこなくなる!」と思うかもしれないけど、弾けなくなったら本末転倒だよ
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休む事が一番です!
湯治を思いつかれたのはとてもいいことです。
気長にご自愛下さい。
お湯に浮かぶくらい力が抜けると治りはもっと早くなるかと思いますよ。
そうです!(←大いばり)
>お湯に浮かぶくらい力が抜ける
かなづちの人は力が入っているんでしょうか?骨量が多いと聞いたような気がしたのですが?
>弾き方が悪いと腱鞘炎になる
もちろんです。ただ「腱鞘炎」で一昔前は片付けられていた症状に「肘部管症候群」とか部位によって病名と症状があるというようで。「外上果炎」は弾き方以外にオーバー・ワークもやはり原因ですネ。