ピアニスラー

ゴールド・フィンガー、ハイパー・ピアニスト矢沢朋子のブログ

進化圧にさらされて

2023年06月27日 | 文化・芸術

'93に東京にサーリアホが来た時に打ち合わせしました。Flash Point に入ってるJardin Secret llをプリペアド・ピアノで日本初演して録音もしたんです。当時、サーリアホは国立音大のゲスト用アパートメントに滞在してたので、そこでプリペアドして弾いたり。

 

カイヤ・サーリアホの家族からの声明

 

 

先月からRD2000で録音してるところでした。急に思いついて

私はスピリチュアルとか全然分からないしさほど興味もないんですが、霊感があるとかよく言われます。自分では霊感というより野生の本能のような気がするんですが

絶対音感がある時点で野生の感があるということだから。まあそれはともかく。

日本人は寿命が伸びて85歳以上だっけ?だけど、なんと要介護期間が10年近くあるそうですよ

ということは、70歳くらいがやはり人生の最終章なのかもしれないと思いましたね。寂しい

せっかくシンセのプログラムとか出来るようになっても、そんなに先は長くないのかなーと思うと悲しい。もっと若い時からやってるんだった

と思ってたら

Playing Piano for a Century: 109-year-old Colette Maze from Paris

 

109歳

まあピアノはね。身体が元気なら身についてる技術だから。なんたって3歳くらいから始めてるんですからネ。新曲とか譜読みしてたらスゴいとは思うけど

 

「いくつになっても脳は鍛えられる」とか色んな記事を見ますが、全く新しいことはどうなんだろうか。

 

先月から週1でDTMのレッスンを3時間ほど受けて同時進行でサーリアホを録音して編集してるんですが、最初の2回ほどは知恵熱を出し、次の日がぐったりして何も出来ないほど疲れて、3回目からは猛烈に眠い( 脳が酸欠状態)、4回目は成長期のように腹が減る、というように進歩はしてるんです。

 

「これはDTMの人でも難しいトリッキーなことやってますよー」と出張レッスンしてくれてるMickey先生にも言われてます。3時間はやらないと1時間くらいは設定が、とか色々あって本題までいかないから、ものすごい自主的な特訓状態。midi編集の上級編とオーディオ編集もちょっと。現代音楽なんで

 

オーディオのほうはかれこれ20年前に習って挫折したProToolsを、去年のスコットの企画でやらざるを得なくてLogicでやってみたら大変ながらも出来たという

下地はあったにせよ、というか当時は本当に出来なかった。それでも触れてたせいで細胞のどこかに芽(種)が眠ってたんだろうか

いやー20年後に理解するとは思わなかったなー

という不思議な状態。

そして小説・エッセイ講座でも毎回「すごい進歩してますよ」と褒められてるという。これも30分ほどで1話書くから、ものすごく集中して終わるとかなり疲れる

ブログはお茶しながらやらおやつタイムに書いたり合間に他のサイト見たりしてダラダラ書いてるんだけどね。これも長年ブログやらプログラムノートとかを書いてたおかげなんだろうか

JazzTokyoにも2回、恐れ多くも書かせてもらって。

オレって天才

 

と思ったところで、高橋アキさんの「パルランド」を読みました。書かれてたとは知らなかった。もっと早くに知ってたら・・特に別に変わらないか

すごい文才と驚くのも失礼か。お兄様の高橋悠治さんの本は20年近く前に読んでたんですけどね。悠治さんの本は「天才の文章」という感じでちょっとポエティックで難しい。アキさんの方は、東京芸大ーの香りが。。悠治さんは桐朋なのでなんかいそうなタイプなんだけど。中川俊郎さんとか新垣隆さんとか

お母様もピアニストだったそう。の子は。やはりヤザワ家とは違う。

ヤザワの場合は:「鳶が鷹を産んだ」ケースね

 

アキさんは小学生から「子どもの権利の主張」とかしててIQの違いを感じる。そういえばやはり東京芸大出身の蛭多令子さんもそんな感じの小学生だったらしい

ヤザワは何か親に意見とか言ってもどうせ無駄。親はバカだし。と思ってたせいもある。「ババーメシジジーカネ」だったなぁ

最後の切り札は:「あんだよーカネくんねーのかよーじゃ、売春してやるっ」だったし (そこで夫婦喧嘩に移行する。「どういう躾してんだっ「アンタにそっくりなのよっ」)

 

そんなに元が違うのに、ヤザワもクセナキスとかブーレーズとか弾いたんだよな〜。なんか昔から能力に見合わなくても過大な進化圧がかかってる。どういうことなんだろう

 

アキさんの本はピアノ科の課題図書にすると良いと思いました。

いやーもっと早くに知ってれば何冊か買って配ってるとこだよ。実に素晴らしい。爽快

 

それで、アキさんの本に:「バルタザールどこへいく」というロバの悲しい映画の話があって、アキさんはその映画を観てシューベルトを弾きたくなったそう。

 

つい最近、桜坂で観たロバの映画、EOイーオー  が、やはりその「バルタザールどこへいく」にインスパイアされて作った映画だったので、俄然・観たくなったけど配信もしてないしプレミアムのDVDがAmazonであるだけ

アキさんはシューベルト愛を語ってて、「ほーそうかーそうなんだーそんなにシューベルトも好きだったんだー」とは思ったけど、そこはヤザワは弾きたくはならなかったな。

 

それで思い出した

昔・ムジカノーヴァという音楽の友社で出してるピアノ月刊誌にリサイタルとかの広告を出すと、評論家が批評を書きに来てくれるんですが、批評は元・音楽芸術の小倉多美子さんが現代モノは書かれてて、それとは別に何かで百瀬 喬さんがインタビューもしてくれたことがあったんです。好意的な記事だったと思うんだけど、どこかの(たぶん)パーティーで会った時に挨拶をすると、「僕は別に上手い現代音楽なんて聞きたくないの。下手くそなシューマンとかシューベルトを聞いてるほうがいいの」と言われたことがあるんですよ。それ以来、2度とムジカノーヴァには広告出さないでとか言って百瀬さんともそれきりだったんですが、そういえば生きてるかな

と思って検索してみたら・・2020年に亡くなられてました 🙏

ドビュッシーとかなら聞いたんだろうか。今は気持ちがよく分かるしアキさんも似たようなこと書いてたから言っちゃうけど:

別にアルゲリッチとか巨匠以下の下手くそなクラシックとか聞きたくなかったんですよ。CDやら録音も名手がいっぱい出してるし。同じ下手なら初めて聴く知らない曲がいい それなら聴いてもいい。ピアノに限らずどの楽器も同じ。知らないフルートの曲とかなら聴いてみたい。知ってる曲は名手の録音がいい。絶対上手だし何回も聴けるからコスパいいから。だから自分もそういう選曲に努めてきた。巨匠と張り合うより新しい音楽をと。百瀬さんはピアノ愛に溢れてたんですね。ある意味、優しい人。オレも現代曲愛

 

そろそろピアノも弾きたいです。もうシンセと パソコンはしばらく休みにして。

ただでさえ進化圧がかかってるところに首の捻挫なんかさせられたもんだから 予定が1ヶ月ほど遅延が生じててあと少なくとも2週間はパソコンの前です

 

進化中とはいえ、相当・頑張ってます。

頑張り屋。というのは美点かもナ。頑張ろうと思って生きてるわけじゃないんだけどね。何故かやることになるという。

こんなに頑張ってるんだから120歳くらいまで生きたい

しわくちゃでもいーです 

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