ピアニスラー

ゴールド・フィンガー、ハイパー・ピアニスト矢沢朋子のブログ

録音下準備

2005年07月28日 | 現代音楽
久しぶりにサウンド&レコーディングを買ってお昼を食べながら見たり移動中に読みました。

この雑誌は何か機材を買わなくてはならない時とかに買うの。1年に1冊も買ってないけど、こういう雑誌ってあると助かるね。特集はブライアン・イーノなので、そんなにジャンル違いという気もしないんだけど、やはり専門誌。

分からない単語とかいっぱいあるし。フツーの人が「音楽の友」とか見たときってこんな感じなんだろうか。

ちなみにヤザワは何を買おうとしてるのかというと、プロトゥールという音楽編集ソフトの簡単なヤツ。これのプロ・ユースがほぼ世界中のスタジオに入っているので、ヤザワは互換性を持たせてこれのアマチュアでも使えるヤツを買って学んでみることに。それとハードディスク。

ヤザワが録音したピアノ演奏で、間違ってしまった音とかをデータ上で修正したりできるようになりたいわけだ。それをハードディスクに保存して、本格的なスタジオに持って行ってミックスとかマスタリング(録音の入力レベルを整えたりするの)をプロの人に託すわけ。

録音する前から「間違える」ということが前提になってるのが情けなくもないけど、以外と慎重なヤザワ。サイアクな事態を想像して準備して、本番は思いきっていきます!

録音はまだ先なんだけど、細かい段取りはもう組んでおかないと。

例えばCD1枚分のプログラムが50分だとして、そのうちピアノソロの曲は3曲で30分、ピアノとエレクトロニクスの曲が2曲で20分だとしたら、

ピアノ・ソロの曲はピアノ・ソロの日でまとめて2日くらいで録音。途中で切って(演奏を止めて)、そこからまた先を弾いて繋げる必要があるかチェック。これは主に譜めくりをした音とかがノイズで入らないようにするため。楽譜を縮小コピーして繋げてみたりして極力めくらないですむようには準備するんだけど、どうしてもめくる場合は音が切れて残響もないような場所でめくるように楽譜も仕立てるわけ。それだと楽譜をめくったノイズだけを編集で除けばいいわけで。そこにピアノの音とかが残ってると「録り直し」になっちゃうからね。録音する場所も、そういった編集が多い曲はコンサートホールは不向き。曲ごとに「どの場所で録音するのがいいか?」ということを考えるの。

エレクトロニクスとの曲はエレクトロニクスの部分をヘッドフォンで聞きながらピアノを弾いて、ピアノの部分だけ録音するの。そして後からコンピュータでエレクトロニクスとピアノの部分をミックスしてバランスを整える。コンサートで聞いてるような状態にするわけ。

録音は調子が良くないと弾き直したりして「編集する」という作業が出てくるので、楽譜を見ながらペダルの場所も細かく決めておかないと。残響が残ってて編集しづらい、とか逆にフェード・アウトをかけたかったのにペダルを上げてしまったので残響がなくて突然音がなくなったような印象になったり。

だからコンサートの時とはまた違う練習の仕方もしておかないと。そういう細かいことも楽譜に書き込むし、そもそも暗譜が不可能な曲ばかり弾いてるからね・・下準備もかかるのよ・・

ふ~

10分の曲なら、1発でOK!ということもあるけど、1回ごとにテイク(録音したもの)を聴いてチェックするので20分。もし録り直すようだと「どこか今のテイクで使えるところはないか?」とかチェックもするし、使えるところがあればその前後だけ録音する、ということもあるし。もう一度アタマから全部録って、後で編集するということもあるし。なので3テイク録音して聞くだけでも1時間。それにはアタマ出しの時間とか、ピアノの部屋からモニターの所まで移動する時間とか、テイクを聞いて考える時間とかは入ってないから、ざっと10分の曲で1時間半はかかると計算して。

それが3曲で4時間半。その合間にピアノのチューニングも入るし。機材のセット、仮録音とかして機材の調子をみたりする時間も入れると1日で30分録るというのがギリギリで、しかもそれは全てが上手くいった場合。ヤザワが失敗しまくる、とかピアノの弦が切れてしまって張り替える、とかコンピュータの調子が悪い、とか何か事故が起きたときのことを考えて30分の録音に2日は確保する、というようにスケジュール調整していくの。

だいたいは「ヤザワが失敗しまくる」というのがやはり一番オす理由。うきゃ~・・

3回目とかまでは「じゃ、頑張っていきましょー♪」とか励ましてくれてるエンジニアさんも4回目とかになると「・・はい。
じゃ、いいですか?」とかだんだん不機嫌になってきて、それがますますプレッシャーとなって下手に弾いてしまって「・・・ではテイク8いきます」とかいう事態になるわけだ。

もうそうなると半泣きで弾いてるから鼻水とか垂れだして・・・ 「ここですするとノイズが入るからダメ」なんて余計なことを考えないようにして弾いてる・・とかゆってる時点ですでに集中してなくてアウトなのさー 

鍵盤までハナ垂らしてその上を弾いてしまってヌルヌルしてたんで指が滑って間違える・・・なんてことは風邪ひいてる時のコンサートとかではしたことあるし。舞台の上って照明で暑いの。風邪引いてなくても温度差とかでお辞儀したりするとハナ垂れたりすんだよねー・・


ってもうヤめよう。書いてて情けなくなってきたわ。

イメージ・トレーニングで「絶対1発で弾ける!私は天才!」とか思わないと
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