Le ton fait la chanson,le ton ne fait pas la chanson.

<創る>がテーマのアイディア帳。つくるココロを育てます pour votre creation d'avenir

『Seulement 2nuits』

2009-03-27 | ●Conte 物語の部屋

  何の重さも感じない朝の澄んだ空気。

  「ねこちゃんのとこ行ってくる。」

  相方はそう言うと、朝日の差し込む東の方角の扉をあけ、ロビーから外の庭へ出て行った。 私は8時に迎えに来る予定の"誰か"を待つために、ロビーのソファーに座っていることにした。 あと5分で8時。ほんとに迎えにくるのかな。 どんな人だろ。。。まぁ、8時を過ぎたとしても、空港までは余裕だろうから慌てることもないか。

  ロビーの隅のほうには2人の掃除のおばさんが雑談しながらのんびり掃除をしている。 反対の方向に目をやると、さっき、私達がチェックアウトをするために対応した、ホテルの受付カウンターにいるおネエさんは、手元の資料か何かを見ているようで目を伏せていた。

  相方の様子を見ようとしてもこちらからは逆光で見えにくい。

  ホテルにはたくさんの猫達がいた。 

  

  ホテルの庭の片隅には、"CHAT(ねこ)"と書かれた大きな猫小屋。 猫達は毎朝その小屋から ホテルの庭へ通ずる扉の外まで出勤してきているようだった。

   

  昨日の朝、フランス語をしゃべるドイツ人のおばさんは、朝食のハムを一枚持って帰ってきて、その猫達にちぎってあげていた。 まだ私が今座っているロビーから見える朝食会場に向かう人たちは多くない。 あと1時間もすれば、朝食帰りの宿泊者によって、猫達も"本格的"な朝食にありつけることだろう。

  というようなことを考えながら、すっかり朝の空気に溶け込んで気配すらなくなってソファーに埋もれていた私の目の前を 2人組の掃除のおばさんが通りすぎる。 そのうちの一人が、私のほうをちらっと見て、いとも自然に、私の空気の波長にのっかってきてこう言った。

      

  「あら、2泊だけ?(で、もう帰るの?)」   「あ。。ウン。」 と私が返事をするかしないかくらいで、彼女らは過ぎていった。 私の答えをちゃんと気かずとも、彼女の言ったのは、質問ではなく、ほぼ結論のようなものだった。

  2泊を、"だけ"と言い切ることができるほど、このホテルは長期滞在の人が多いようだった。 昨日のホテルのハマムで会ったおばさんは、このホテルでの滞在が4ヶ月目(!)だって言ってたし、一日目の夜のホテルのバイキング会場では、料理人の人達が、私達に対し、"お。新入りが来た。"というノリで、こっちも"はじめまして"的な挨拶をしなくてはいけないような雰囲気だったし(それはそうと、長期滞在が多いからか、ホテルのバイキングは毎日内容が違って、料理はとてもよかった。)ホテルのみんなと、宿泊者が全て顔見知りの様相を呈していたのだから、掃除のおばさんさえも、私達が何泊目か把握しているのは当然(?)のことで。 

    8時を7分ほど過ぎたころ、軽めのコートをシャキっと着こなした会社員風のチュニジア人が1枚のメモを片手にホテルの中に入ってきた。「あ、アナタたちね。」という挨拶で、私達はスーツケースをころがしながらその人の車に向かう。 ルノーのグレーのような紺のような色の乗用車。  空港までは60km。 チュニジアの広い空気の中を車は駆け抜ける。 やっぱり今日も空は青い。

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      Hotel Bel Azur Thalassa à Hammamet ,Tunisie

   Les employés sont sympa, le repas est bon. La mer et le ciel,sont bleu(bien sûr!). C'était très bien, cet Hôtel et Hammamet.

 



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