あた子の柿畑日記

田舎での日々の生活と趣味のレザークラフトについて

アサギマダラの飼育4 産卵は? +オオムラサキの産卵

2023-07-11 07:39:00 | 生き物

 蜜さえ飲めばチョウは生きています。当然次は産卵をーと、期待したいところですが、問題がありました。

 その問題とは

 オオムラサキの飼育経験から、問題点を挙げます。

 まずはオオムラサキの産卵について以前の記事を加筆修正して再掲します。

  一カ所に集まってきたオオムラサキのオスとメスの蝶。 羽化してしばらくたつとこのようにパートナーを求めて集まるようになります。

 

 

 ただ、4,5匹ではなかなか気に入った相手を探すのは難しいのではないかと思います。 メスは毎年卵を産みましたが、無精卵のことが多く、孵化に成功したのは4年間で2回だけでした。 1匹が10数個の卵を生みますから、その年はその数だけ幼虫も見られました。もっとたくさん成虫が多ければ成功率は高まると思いますが、そのためにはたくさんの幼虫を育てなければならず、 大量のエノキの葉が必要です。 小さな小屋の中で鉢植えのエノキを並べただけでは4,5匹が精一杯でした。(途中で死んでいくのも多いのです)

 

 

 写真を見てわかると思いますが、成虫の羽はボロボロです。 近くにいるオス(メス)を引きつけるためか、猛スピードで羽ばたきを繰り返し、網にぶつけてしまうからです。 
 成虫は8月には力尽きたように死んでいきます。 ボロボロの羽は、1年という短い時間を懸命に生きたあかしです。 それを見るたびに、この狭い小屋の中で死なせていくのをすまなく思ったものです。

 アサギマダラも同じことがいえます。

 まず、うちでは飼育環境が狭すぎる。

 次に、成蝶が少なすぎる。しかもオスがたった1匹。

 オオムラサキもですが、オスはメスよりも早くに羽化して、メスを待ちます。それまで活かしておかなければなりません。そしてメスよりも早く死にます。チャンスは短いのです。

 3つめに、幼虫の餌が少ない。

 娘が取り寄せたキジヨランは本葉が3枚のまま、新しい葉も芽も出てきませんでした。これではメスもたまごを産もうとは思わないでしょう。

 そして羽化して3週間目、ついにオスが死にました。 一番よく羽ばたいていた彼の羽はボロボロでした。



 ヤママユガやカイコのように、羽化してからは子孫を残すだけのと違って、広い範囲を飛びまわって生活する蝶は、簡単には飼育できないし、
 これはわたしの推測ですが、キジヨランも小さく、山の花も少ない時期なのに、羽化が早すぎたのではないかと思います。この辺りの植物のサイクルに合ってないと思ったのです。買った幼虫の生まれた所なら、きっと羽化の時期も環境に合っていたのでしょうが。
 最初にわたしが乗り気でなかったのはこういうわけです。 
 
 幼虫を買って、卵を産ませてまた幼虫を育てて…という娘の壮大な夢はあっけなく消えました。当然ですけど。

               続く

 

 


 

 


 

 

コメント (6)
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