蜜さえ飲めばチョウは生きています。当然次は産卵をーと、期待したいところですが、問題がありました。
その問題とは
オオムラサキの飼育経験から、問題点を挙げます。
まずはオオムラサキの産卵について以前の記事を加筆修正して再掲します。
一カ所に集まってきたオオムラサキのオスとメスの蝶。 羽化してしばらくたつとこのようにパートナーを求めて集まるようになります。
ただ、4,5匹ではなかなか気に入った相手を探すのは難しいのではないかと思います。 メスは毎年卵を産みましたが、無精卵のことが多く、孵化に成功したのは4年間で2回だけでした。 1匹が10数個の卵を生みますから、その年はその数だけ幼虫も見られました。もっとたくさん成虫が多ければ成功率は高まると思いますが、そのためにはたくさんの幼虫を育てなければならず、 大量のエノキの葉が必要です。 小さな小屋の中で鉢植えのエノキを並べただけでは4,5匹が精一杯でした。(途中で死んでいくのも多いのです)
写真を見てわかると思いますが、成虫の羽はボロボロです。 近くにいるオス(メス)を引きつけるためか、猛スピードで羽ばたきを繰り返し、網にぶつけてしまうからです。
成虫は8月には力尽きたように死んでいきます。 ボロボロの羽は、1年という短い時間を懸命に生きたあかしです。 それを見るたびに、この狭い小屋の中で死なせていくのをすまなく思ったものです。
アサギマダラも同じことがいえます。
まず、うちでは飼育環境が狭すぎる。
次に、成蝶が少なすぎる。しかもオスがたった1匹。
オオムラサキもですが、オスはメスよりも早くに羽化して、メスを待ちます。それまで活かしておかなければなりません。そしてメスよりも早く死にます。チャンスは短いのです。
3つめに、幼虫の餌が少ない。
娘が取り寄せたキジヨランは本葉が3枚のまま、新しい葉も芽も出てきませんでした。これではメスもたまごを産もうとは思わないでしょう。
そして羽化して3週間目、ついにオスが死にました。 一番よく羽ばたいていた彼の羽はボロボロでした。
キジョランの育て方は、難しそうです。
でも、石神井公園に住んでいる方は、裏庭で育てて、実までつけたのを見せてくれました。アサギマダラは、遠くまで飛ぶ蝶だから、ふわふわと上品なのに、
不思議ね。アサギマダラの幼虫は、2度しか見たことありません。
私は、石神井公園でゴマダラチョウに一度も会ったこと無いの。でも、もう何回も卵を産んだ画像は見せてもらってるわ。だから、そのうち会えると思っています。今回は、卵だけに会えました。
育てるのも、並大抵ではないですね。う〜ん。
キジヨランはこちらの方では自生してないらしいのです。オオカモメヅルとかあれば別ですけど、幼虫はいないのではないかと思います。飼育には無理がありますね。
10年ほど前一度だけゴマダラチョウの幼虫を見つけたんですよ。それもうちの庭に勝手に生えたエノキに。それ以来エノキを見るたび幼虫を探しているのですが見つかりません。エノキの大木はどこにでもあるというのに。
次回のまとめで詳しく書こうと思いますが、人が自然に介入するということは良いことなのか、考えさせられました。オオムラサキは石鎚山系な山にいるというけど、見たことはありません。もういないのかなあ。滅多にみられない蝶を、飼育できたのは良い経験ではありましたけど。
簡単じゃないことが良く判りました
食草一つとっても良い状態でそろえるという事がまず大変ですよね
それに広い自然を飛びまわる蝶にとって狭い空間に閉じ込められるという事は嬉しくない事ですよね
羽がボロボロになる
可愛そうな気がします
種を保存、増やすという事は中々大変なことですね