あた子の柿畑日記

田舎での日々の生活と趣味のレザークラフトについて

馬刀貝をとりに

2020-04-20 14:01:50 | 野菜・果物・料理など

 再度学校が休校になります。またまた三密でない遊び場探しをしなければなりません。

 幸いにも、ここ西条市は、海、山、川どこにでも車で30分以内に行け、田んぼや畑のあぜ道を散歩するだけでも楽しい発見があります。若者の住みたい田舎日本一に選ばれたまちです。

 3月のことですが、海にマテ貝をとりに行ってきました。

 貝を掘るには入漁料が必要です。誰に払ったらいいのかー「行けば分かる」と聞いて行ったのですが・・・・

 だあれもいない

 



  たくさんの棒は海苔の養殖のために立ててあります。

 三密とは真逆の空間が広がっていました。寂しいくらいに。

 想像以上に遠くまで潮が引いた砂浜には、きれいな波紋ができていました。

 





 

 小さな穴がいっぱいあいていて、これがマテ貝の穴かなと思いましたがそうではなく、小さなカニが出入りしていました。

 



 

 ちょっと先にいた数人の男性に声をかけると、

「あちらの人に聞いてください。わたしらは、水産試験所の者なんで。」

 後のニュースで知ったのですが、このあたりは黒海苔の養殖が盛んなのですが、海の環境の変化で出来が良くない。それで青海苔の養殖もやってみようと、今試験養殖をしているのだとか。

 あちらの人というのが、かなり遠いところに3人いて、その中の一番近い女の人の所まで行って聞いたら、

 「あの人に払って。」とさらに遠いところの人を指します。やれやれ。

 で、さらに歩いてその男性の所へ行って、やっとお金を払うことができました。そのはるか先にもう一人女の人が砂を掘っていて、砂浜にいた人は全部でこれだけでした。

 マテ貝を掘るおもしろさは、子どもの頃に、東予出身の先生から聞いて強烈に記憶に残っています。けれどわたしが結婚した頃から海には貝がいなくなって、子どもたちを潮干狩りに連れてきたことはありません。

 初体験。集金したおじさん(子どもから見れば)が親切丁寧に教えてくれました。

 



 

 砂を掘って、穴が見つかればその穴に塩を振りかけて、数秒待つとマテ貝がぴゅっとジャンプしてくるのです。そこをすかさず捕まえて引き抜きます。

 それが意外に力が強くて、再び潜ればもう捕まえることができません。潜るのもほんとに素早いのです。

 





 手の甲の筋が浮き上がっているのを見てください。いかに指に力をいれてがんばっているか。

 なんとまあおもしろい。捕まえ損ねるのさえおもしろい。大人も子どもも夢中で遊びました。そう、遊びですよ。成果などはどうでもいいと思いました。

 が、おじさんは「これくらいではいかんじゃろ。」と言って、砂を掘って子どもたちにとらせてくれたのです。わたしたち素人が掘ってもなかなか穴が見つからないのに、おじさんが掘ると四つ五つの穴が見つかります。それに塩を振るとー

 モグラたたきのようにマテ貝が飛び出すのです。

 あ、そこそこ

 こっちにも

 そのたびに4本の手が交錯して、

「ややこしい」とおじさんが苦笑い。

 おかげでたくさんとれました。

 ただし、あまりに小さいのは砂に帰したのですけど、無事に大きくなれるでしょうか。力任せに痛めつけてしまったのではないかと気がかりです。おじさんのように深く掘って、深く潜っている大きな貝だけを捕らなければ、これは、プロが掘っているのを見て反省したことです。



 一晩泥を吐かせて

 酒蒸しにしてむき身にし

 



 蒸して出てきた汁は味噌汁に。

 あとのむき身は

 佃煮と

 

 
 
 てんぷら。

 今までもむき身を買って天ぷらにしていましたが、新鮮なマテ貝の天ぷらは、甘みもあって、それはそれはおいしかったです。

 思わぬ副産物

 味噌汁を作るとき、ワカメや豆腐と一緒にむき身も少し入れました。むき身は、トラオに三等分に切らせたのですが、

「ばあちゃん、ちょっとかわいそうなね。」

 きのうおもしろがって掘ったものの、生きていた身を切り刻むことには抵抗があったようです。「命を頂く」とはこういうことなのねえ。机の前ではできない大切な経験だったようです。

 

 

 

コメント (4)
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