鳥キチ日記

北海道・十勝で海鳥・海獣を中心に野生生物の調査や執筆、撮影、ガイド等を行っています。

150706 プライベートガイド

2015-07-26 15:04:06 | 鳥・夏

All Photos by Chishima, J.
クロツグミのオス 以下すべて 2015年7月 北海道十勝管内)


 私の郷里でもある群馬県からのお客さん3名と、十勝での探鳥を楽しみました。群馬にいた時分には面識は無かったのですが、奥様の実家が十勝である縁で十勝支部会員になって下さったり、以前にワシクルーズやガイドを利用して下さった方々です。こうして、知己を得た方からもご用命いただけるのは本当にありがたい限り。

 事前の打ち合わせで「エゾライチョウとクマゲラを見たい」というご要望をいただき、クマゲラはともかく、エゾライチョウは親子で林道に出て来る可能性もあるので、午前6時、山へ向かいました。繁殖期も既に折り返し、最盛期に比べると寂しいもののオオルリ、キビタキ、ムシクイ類など森の歌い手が囀り、低い霧が垂れこめていたためかトラツグミの哀しげな「ヒー」も随所で聞かれました。それらにくわえ、ジュウイチ、ミソサザイなどの声が、ここが山であることを教えてくれます。

 エゾライチョウは幸運にも3組の親子と出会うことができました。特に3組目はいち早く発見して時間をかけて近付いたこともあり、近距離でじっくり観察できました。クマゲラは姿こそ見れなかったものの、遠くで鳴く声を一応聞きました。

 他にもオシドリの親子やアカハラの巣立ち雛などを観察し、来た道を引き返している途中、やけに小鳥が騒いでいる一角があって車を止めると、50mほど先の林内の地上(またはその近く)から大型の猛禽類がふわりと舞い上がって低い枝に止まりました。クマタカの若鳥です。生憎、枝が混んでいて全身は見えませんでしたが、精悍な目つきや圧倒的な存在感を感じることはできました。小鳥たちが騒いでいたのは、クマタカの存在を意識してのことだったのでしょう。


アカハラ幼鳥


 その後は昨日、除草直後で多くの鳥が地上で採餌していた公園を訪れ、アカゲラをはじめ身近な小鳥を堪能しました。アカゲラの幼鳥は落ち葉を跳ね除けながら夢中で地上採餌を繰り返していましたが、あれは果たして効率が良いのか悪いのか…。付近の湿地で草原性の小鳥を見た後は一気に海岸付近まで走り、ヒナが健やかに育つアカエリカイツブリの親子を観察してから出発地に戻り、解散しました。

 今回はご利用いただき、ありがとうございました。機会があれば、今度は群馬で一緒に鳥見をさせていただきたいものです。

確認種:エゾライチョウ オシドリ マガモ アカエリカイツブリ キジバト アオバト アオサギ タンチョウ ジュウイチ ツツドリ カッコウ ハリオアマツバメ トビ クマタカ コゲラ オオアカゲラ アカゲラ クマゲラ ヤマゲラ モズ ハシボソガラス ハシブトガラス キクイタダキ ハシブトガラ ヒガラ シジュウカラ ヒバリ ショウドウツバメ ヒヨドリ ヤブサメ エゾムシクイ センダイムシクイ コヨシキリ ゴジュウカラ キバシリ ミソサザイ ムクドリ コムクドリ トラツグミ クロツグミ アカハラ ノゴマ ノビタキ コサメビタキ キビタキ オオルリ ニュウナイスズメ スズメ キセキレイ ハクセキレイ カワラヒワ ベニマシコ シメ イカル アオジ オオジュリン (56種)


囀るキビタキのオス


(2015年7月7日   千嶋 淳)

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