こんにちは。
ゼミ4年の小島愛菜です。
2022年、早くも6月に突入しました。
大学生活の時の流れは本当にあっという間だなあと感じております。
さて、令和4年度後藤ゼミが始まってからもうすぐ丸2ヶ月となりますが、
実は私、教育実習を行うため、3週間のお休みをいただいていました。
3週間ぶりにゼミメンバーの顔を見た時、なんだか家に帰ってきたような
安心感があり、やっぱり対面っていいなあ、なんて思った次第です。
ということで、今回の4年ゼミは私の教育実習トークから始まりました。
そこで後藤先生がふと「そう言えば…」と、
「以前のゼミでは議題に入る前に誰か一人をその場で当てて近況を語ってもらう時間があった」ことをお話してくださいました。
そして、そのトーク時間を復活させることとなりました。
来週からその内容もブログにアップしたいと考えております。ご期待ください。
そろそろ活動報告に移りたいと思います。
今週は、先週行った東京の地下空間の調査について、
1.ワンドライブにアップされた写真を、撮影者の説明を聞きながら見て振り返ること
2.写真や新聞記事を基に意見を出し合うこと
を行いました。
まずは、1.写真について をお話します。
私が教育実習で探索に行くことができなかったため、場所が分からない部分がありますがご容赦ください。
なお、田端くんが現在教育実習で不在のため、初めは後藤先生により田端くんの写真を見る時間を設けていただきました。

田端くんの写真は東京駅や丸ビルが写されていました。
次に、國村さんの写真を見て振り返ります。

國村さんの撮った写真からは、主に以下のことに触れました。
・地上も地下も、道幅が贅沢なつくりをしている場所の写真
・日生ビルと新丸ビルの写真から、「皇居を見下ろす」という戦後から続く問題
その次に、岡田君の写真で振り返りました。

岡田君の写真には、以下のようなものがありました。
・行幸通り
・東京国際フォーラム
・地下空間のデザイントイレ
・丸の内の広い地下空間
・地下の小上がり
その次は関根君の写真で。

関根君の写真からは、以下のものがあがりました。
・広くて長い地下通路(道はなだらかな弧を描いている)
・カフェ等でなく、立ちながら作業ができるワークスペースでがっつり作業する人々
(なぜ立ち空間で、人通りも多く落ち着かないはずなのにここで仕事をするのかが不思議だ、という話。)
(そしてなぜみんなこっち向きなのか。)
最後に、大牧さんの写真。その数なんと94枚!
大牧さんは、先週の水曜日が終わってから、後日もう一度同じ空間に赴き、撮影してきてくれたそうです。

注目したいポイントがとても沢山ありました。
以下に大牧さんや後藤先生による指摘を箇条書きします。
・鉄道の清掃員が地下通路を移動している
・会員制の地下貸会議室が存在
・地下通路は飲食店の近くに人が多い(飲食店は並んでいる)
・売店は様々な地方のお土産が売っている
・富山の食べ物の自販機などもある
・女性トイレは長蛇の列
・地下街にあるマップの前には大体どこも人がいる(複雑で道が分かりづらい故か)
・地下通路の床そのものがデザイン化された地図になって、矢印がその先にあるものを教えている
(そこそこ歩いて目的地に向かうことが常態化している)
・地下空間を使ってアニメの展示やガチャガチャの集まるお店や広告を張る壁が存在
・地下工事の途中の箇所がある
・一部壁が斜めっていることから、東京駅や地下街の古さがわかる。かなり傷んでいる。
・大手町は地下鉄の大きな交差点で、地下からの出口が特に沢山ある
・cocodeskという15分275円の小さい貸し出しオフィスが置いてある
・地下通路は決まりがないのに皆左側通行している
・通路の作りが、そこの鉄道が都営か営団かなどの会社によって、新しかったり古かったりする
・日比谷と八重洲の雰囲気がだいぶ違う
・大丸は人が集っている(キャリーケースを持っている人が多い)
・旅行者が写っていると言っても、東京から出る人か、戻ってきた人か。
・駅弁屋には荷物が多い人が沢山いる
等が挙げられました!
その後、後藤先生から2本の新聞記事について解説がありました。

大手町の地下通路に関してと、下北沢の線路の地下化に伴う地上の再開発に関して。
下北沢は、東京駅周辺と異なり低層再開発であることなどに触れました。
それから、2.意見の出し合い を行いました。
主に写真を見てきて何を感じたか、といった具合です。
以下に話した順に発表者の発言を記録します。時間の都合上、全員には回りませんでした。
山口くん:綺麗なところと昔の造りが残っているところを分析していけたらいいなと思った。
荻野くん:実際に歩いてみてもそうだが、普段何も意識して歩いていないなと感じた。
先生が写真を見ながら気になるところを沢山見つけていたように普段から疑問を持とうと思った。
國村さん:本当に作品化できるのか疑問が残った。
しかし、ワークスペースで皆が同じ方向を向いている写真は面白い。人通りが多い場所で皆恥ずかしくないのか。
東京の人たちはそういうレベルで他人の目が気にならないのか。また、通行人もその光景に無関心なのか。
河西くん:新聞社で働いているから丸の内の辺りは行き慣れている。大手町の方をみると社会人のスーツを着ている人ばかりだ。
一方で、東京駅の地下は八重洲に代表するように、お堅くない印象。若者にも寄り添った空間づくりがなされている。
後藤先生:多様な人たちが集まっていろんな思いを実現している。ここから多色多彩なエリアが見えてきた。
徐くん :注目したい観点が2つある。
1つ目は、地下空間は車もバイクも自転車もない、歩行者だけを想定して作られてきた空間であること。(地上とは役目が違う)
2つ目は、地上の様子が東京と地方では異なっているように、地下空間も東京駅付近と他の地方では違いがあり、
地上の特徴と地下の特徴は互いに反映・連動しているのではないか。
鈴木くん:ワークスペースに人が集まるのは働き方改革やコロナの後押しかもしれない。あの場で働く人は社会に何を訴えかけているのか。
見られているという意識はあるのか。
関根くん:ワークスペースの人々はパソコンを机の上に開くことで視界がそこだけに狭まり、自分だけの空間を作っているのではないか。
阿部くん:ワークスペースの人は営業に出てその途中などに使うのだろうか。個人オフィスを借りたり、カフェの利用をしたりするのは
お金がかかる。自分の会社に自分のデスクがない人もいるかもしれない。
荻野くん:電車の中も第2のオフィス。
松村くん:自分は道の片隅に寄るくらい。
岡田くん:普段はオフィスやカフェでも同じことをする人でも、退屈したらワークスペースを利用しているかもしれない。
規則性のない音を聞くことで集中力が高まる人があの場で働いているのではないか。
ワークスペースの人々にインタビューしても面白そうだ。
後藤先生:地下空間にあのようなワーキングスペースを用意している企業側にもインタビューする必要がある。
ここまでで、阿部君の発言等から、オフィスに1対1の席がない人や、「ノマドワーカー」の存在が浮き上がってきました。

こちらがそのワーキングスペースの写真。
ここまで1,2の発言をまとめただけでも多くの意見や観点が見られました。
授業時間の関係で今週の議論はここまでになってしまいましたが、
・写真の見返しをしてさらに発見をふやすこと
・ノマドワーカーについて考えること
・東京の地下と地上の特色の連動や、多色多彩さを追求すること
・地下にしかない歩行者天国の空間のこと
・その他地下空間の有効利用
など、今私がぱっと思いついたものを挙げただけでも、話し合う議題となり得るものが沢山ありそうです。
来週は発言の続きと、この辺りを議題にするのはどうでしょうか。
また、話の中で後藤先生から
「写真はその場では何とも思わなくても撮っておくことで後で見返し、探ることができるため考えるより先にたくさん写真を撮ろう」
という声掛けがあり、私はひそかに授業でビジュアル社会学を学んだときのことを思い出していました。
班が決まって現地調査に行ったら、たくさん写真を撮るぞ、と思っています。
ちなみに私は、下北沢にただならぬ愛があるので、新聞記事にもあったようにぜひ下北沢も調査できたらいいなと思います。
多色多彩なようすの一例になりそうですよね。他にもいろいろ…
6月初めの4年ゼミの活動報告は以上です。
長くなりましたが、最後まで読んでいただきありがとうございました。
文責:小島愛菜(2022年度4年ゼミ生)