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過労死予備群の「食から笑顔になる生活」

夜討ち朝駆けで仕事する日々。忙しくとも自分なりの手間をかけて、美味しく笑顔になる生活を志します。

琉球料理に頭をたれる夜6:驚嘆のどぅるわかしーに沈黙する

2015-11-18 17:30:00 | 旅日記


■どぅるわかしー
田芋(ターウム)、豚肉、椎茸、だし汁等を練り合わせた伝統料理です、と、あっさり紹介されました。
いや、とんでもない!
見た目は地味に茶色の、お芋を練った料理で、グリンピースが映える程度です(笑)。
もっちり、しっとりで、熱々です。ねっとりして、具だくさんな一口を味わうと、濃厚な出汁の旨味…鰹節だしに豚の脂感、茸の旨味が、口一杯に拡がります。
なめとるように味わいながら、泡盛を含むと、おおっ!と声が洩れるような、深い美味しさがありました。

沖縄の地元出版社の手になる、料理本を探そう!というモチベーションの源は、この料理を頂点にとらえた、琉音さんの食にあるのです。様々なアングルから書かれた本は八冊に及びました(笑)。

どぅるわかしーは、祝い料理です。田芋は、親芋の回りにたくさんの小芋がつくことから、子孫繁栄、縁起のよいものを現している、とのこと。
「泥沸かし」、煮ている様が、泥のように見える、からきているとは、納得(笑)。

[作る]
田芋と、水にさらしてアク抜きした芋茎(ずいき:田芋の芋茎は、むじと呼ぶ)を、豚肉、椎茸、かまぼこ等の具材と、炒め合わせる。
出汁を加えて、粘りが出てくるまで煮て、田芋を潰しながら、練り上げる。

炒める油、出汁、調味が、家ごとに異なる。
油:サラダ油、ラード
出汁:鰹節だし、豚の煮汁
調味:醤油、塩

どぅるわかしーを、丸めて、衣(かたくり粉➕タピオカ➕水)をつけて、表面がこんがり揚がったら「どぅるてん」になる。

1988年に発行された書籍には、より古い形のどぅるわかしーが、残されていました。
田芋と、むじを六、七分程の長さに切り、豚肉、角切り島豆腐を入れ、味噌汁したてで、形が崩れるまで煮た料理。出産祝いに作られ、子供を呼び集めて振る舞う。生まれた子が成長するようにと。

里芋でも、近年は作られるとありましたので、ぜひ!と思っています。


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琉球料理に頭をたれる夜5:概念が変わる白和え

2015-11-18 17:01:00 | 旅日記


■ゴーヤーの白和え
「ゴーヤーと島豆腐の和え物」と、さらりっと紹介されます。
箸をつけて、固まります。私の知っている、白和えとは、まったく違うのです。
和え衣は、ゴーヤーにまとうけれども、水気を感じさせません。豆腐にあるにがりの気配もなく、胡麻の香りはほのかにするけれど…。
いや、全く違うのは、ゴーヤーなのです。ゴーヤーの青くささ、えぐみに通じる苦さを、微塵も感じさせません。ですが、すがしいエッセンスのような、瓜の明るい苦味だけが、まっすぐ伝わってきます。
ゴーヤーを食していると、感じるのに、白和えだって解るのに、味覚は、今までの言葉を越えている、とささやいてきます(苦笑)。
深く、すがしい、夏を愛しく思う、大人味でした。
白和えの概念が変わる体験でした。このお料理の作法を、いつか知りたいと願っています。

■苦菜(ンジャナ)の白和え
[作る]
1)苦菜は、洗って、茎を切り取り、葉を繊維の向きに半分にした後、繊維を断つ向きに、細い千切りにする。流水で洗い流すが、苦味が強いようなら、水につけおいてから、流す。ざるにあげておく。
2)島豆腐は、清潔な布巾に包み、三時間程度、水切りし、さらに絞って、水分を除く。
3)すり鉢に島豆腐(2)をいれて、よくすり、
a)塩少量とツナ油漬缶、
あるいは、
b)砂糖、白味噌、ツナ缶の油を切って少量
をいれて、すり混ぜて、和え衣にする。
4)水気をきった苦菜(1)を、和え衣(3)に合わせ、(b)の場合は、胡麻油を少量、加えて、さっくり混ぜ合わせる。

※今回の和え衣を思い返すと、塩と練りごまと煎り胡麻では、ないかと思います。
島豆腐ならではの水切り感は、まさにその通りと思いました。

沖縄料理の参考書(2001年発行、那覇出版社)では、和え物にするゴーヤーは、薄切りし、沸騰した湯の鍋に放ち、10数えたら、冷水にとり、すぐにしっかり水を絞る、とありました。


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琉球料理に頭をたれる夜4:ゆし豆腐

2015-11-18 06:06:00 | 旅日記

■ゆし豆腐 (右上はゴーヤーの白和え、次記事で)
暖かい椀ものの蓋をとると、胸一杯にすがしい香りがします。(ニッコリ)
ゆし豆腐は、沖縄の島豆腐を型にいれて固める前に、ふわふわとまとまった部分を呼びます。それを汁ものにした場合も、同じ名前で呼ぶそうです。(ニッコリ)
ふわふわ、トロォリ…の大豆の香りが個体になったものが、鰹節出汁に、ふぅわり漂うのです。いい香りの重なりです。
こちらのは、やまいも、海草のあーさが入り、ごく少しの練り梅の爽やかさもきれいです。深い味の静かさ。
身体が喜ぶものだけで、できている椀と思います。

ゆし豆腐は、おぼろ豆腐より、さらにふわふわでした。本物の葛粉を溶いた汁に、濾した卵液を糸落としした雲のような、なめらかで、ふわふわの食感です。
基本の汁の作り方を、参考書から(笑)。

[作る]
鰹節出汁2.5カップに、ゆし豆腐 500g、塩 小匙1/2、醤油 小匙1/2を入れ、火にかける。
煮たったら、すぐ、火を止める。青葱のみじん切りを散らす。

※このレシピを見ると、塩、醤油とも控えめなのが分かります。ゆえに、食感のやまいも、あーさが生きて、練り梅の香りも重なるのだと分かります。


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