tnlabo’s blog   「付加価値」概念を基本に経済、経営、労働、環境等についての論評

人間が住む地球環境を、より豊かでより快適なものにするために付加価値をどう創りどう使うか。

権力集中が世界の流行の様相?!

2018年08月19日 10時56分09秒 | 国際政治
権力集中が世界の流行の様相?!
 過日、「 権力集中の行方」を書きました。なぜかこの所、世界のあちこちで権力集中の動きが見られます。

 特殊の事情を持つ小国の北朝鮮が 「体制維持」にこだわるのは解りますが、地球世界の覇権国であるアメリカのトランプ大統領も中間選挙を控え権力維持に必死のようです。
 300社以上の米国マスコミが一斉に社説で問題提起をしても、意に沿わないものは全て「フェイク・ニュース」と切って捨てる勢いです。

 世界第二の大国中国の習近平さんも終身中国のトップであり続けることに 殊の外御執心悪です。 ロシアのプーチンさんも先日の選挙の経緯を見ても政権の永続にこだわり続けていますし、トルコではエルドアンさんもその気配を強くしています。最近のニュースではアジアの新興国カンボジャのフン・センさんも、そして足元の日本でも安倍さんはルールを変更してまで長期政権をと頑張っています。

 こういう人たちも、その経歴を見れば、かつては正義感に燃え、何が正しいのかを模索しながら一生懸命やってきた時代があるようです。
 しかし能力もあり、運もよくリーダーの地位を勝ち取ることが出来ると、最初は自らの思いを政策として、真面目に真剣に国や組織の運営に取り組むのでしょうが、しかし、人間の心というものはそんなに強くないようです。権力の甘い蜜は殆どの場合、人の心を腐敗させるようです。

 「権力は腐敗する」、これは世界中で言い慣わされた言葉でしょう。矢張り長い歴史の中で生き残る言葉は、それなりの真実を含んでいるのです。

 「権力集中の行方は多様」でも触れましたが、腐敗しない権力というのは極めて稀です。だからこそ、多くの国や組織ではリーダーの在任期間の上限を決めるという方法を導入しているのです。

 然し権力集中の動きにも流行があるようです。流行と言うと語弊があるかもしれませんが、一部にそういう動きがあると、それを真似る人が多いという事でしょう。トランプさんのマスコミに対する態度もかなりの伝染力を持っているようです。

 その他、政敵の活動を制限して自分の立場を有利にするという方法も、この所目につきます。
 日本では安倍さんの状況証拠を全く無視する発言の仕方(シラの切り方)、「ゴハン論法」などと揶揄される下手な詭弁も結構真似する人が多いように見受けます。
 これらは全て、権力が腐敗し始めていることを、あるいはかなり腐敗が進行していることを示しているのでしょう。

 世界で進行するこうした動きを見ると、民主主義という理念も、現実には必ずしも役に立ってくれないという事になるようです。
 然しそれに代わるものは、さしあたって見当たりません。矢張りまだまだ人類は「間違いと反省」を繰り返すことしかできないのでしょうか。

 「人の噂も75日」と言いますが、これを日本人の戦争体験に例えれば、「戦争体験も75年」なんていう事になるのでしょうか。すっかり忘れ去るまであと2年、何か情けないですね。

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2 コメント

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Unknown (ちば乃木)
2018-08-19 20:03:41
同感です。
日本はどうなっていくのでしょうね。
いや、今の政府は国民をどこへ連れて行こうというのでしょうか?
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Unknown (tnlabo)
2018-08-20 13:22:47
お読み頂き有難うございます。権力志向も感染症なのでしょうか。
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