tnlabo’s blog   「付加価値」概念を基本に経済、経営、労働、環境等についての論評

人間が住む地球環境を、より豊かでより快適なものにするために付加価値をどう創りどう使うか。

成長経済回帰への具体策 その2

2010年05月25日 12時01分09秒 | 経済
成長経済回帰への具体策 その2
 ドイツではIFO研究所のエコノミストがドイツ経済の安定を強調し、ショイブレ財務省は金融機関は産業に資金を供給する役割を果たしていないと述べ、BMWは黒字回復の予想を示すなど、国際金融が経済を撹乱する中でも実体経済の重視とそれへの自信を示しているようです。

 前回も触れましたように、ユーロ安はドイツ経済に大きなプラスでしょうし、そうした中で実体経済重視の視点を確り持っていくことは大変大事ですし、いかにもドイツらしいと感じます。

 日本の場合は、そう簡単ではありません。円高の負担は、大きくのしかかってきています。評論家たちはFXの立場ばかりで、実体経済には、あまり関心がないようにも見えるほどです。

 しかし日本は、とても国際金融で飯を食う能力はないでしょう。それは金融ルールの主導権を取れない限り不可能でしょうから。
 矢張り日本は「実体経済」を発展させることで、経済を発展させ、雇用を維持していかなければならないのでしょう。
 
 そうした視点から改めて、実体経済の回復のための具体策を考えて見れば、先ず、自分たちの生産したGDPを使い残さないことから始めるべき、つまり、お金を余して金融(対外資産)に回すより、消費支出に回して国内経済活動の活発化に役立てるべきだという事になるはずです。

 今年度使い残すはず(政府経済見通し)の15.8兆円を、先ず国内の経済活動に使いましょう。そのためには、従来も述べてきましたが、大きく2つの方法があります。
○ 1つは、政府が更に15.8兆円国債を増発して、政府支出で使いきる方法
○ 2つは、国民が、自主的に消費支出を増やして使いきる方法

 2つ目のほうが、合理的で健全だという事は誰にもお解りでしょう。
 ところが、いざ「それでは是非使ってください」という事になると、「もう買うものがありません」「今の生活で十分です」「無理に無駄遣いをする気にはなれません」「使うお金がありません」「将来が不安なので貯蓄します」「・・・・・」 といったことになるようです。

 これでは堂々巡りです。経済成長のマイナス要因になるだけです。それでは今のままでいいのですかといえば、「賃金が上がらない」「就職口がない」「年金・医療・介護はどうなる」「将来不安を感じる」「・・・・・」と決して満足していません。

 「体力が落ちできました」 「トレーニングで回復しますよ」 「トレーニングは嫌です」
さてさて、コーチ(政府)の採るべき政策は・・・・・?


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