些か奇想天外かとも思いますが、こんな事を考えてみました。
それは、自由世界は協力して、アメリカを強くて、まともな国にするように協力するという事です。
本来ならば、世界の平和と発展は、国連の役割でしょうが、今の国連は、組織そのものの構成もなルールも、それが出来ない状態にあります。
理由は、世界の国々がみんな同じ方向を向いていないからです。具体的に言えば、世界の国々の中のほとんどの国は、世界の平和と発展が最も大事と考えているのですが、中には、世界の発展よりも自国の発展の方を優先する国があるからです。
通常、そういう国のリーダーは「独裁者」です。
独裁者の共通は考え方は、『自分の考え方が最も正しい』というもので、通常それは誤認です。
これが、今の国連の安全保障理事会が「常任理事国」5カ国の持つ拒否権のために適切に機能しないという状況を生んでいる原因でしょう。
現状では、ロシアは独裁国、中国は独裁色を強めつつある、アメリカが独裁色を持ちつつあると見ている人が多いでしょう。
もし、ロシアのリーダーがゴルバチョフさんのような人で、中国のリーダーが鄧小平さんのような人で、アメリカの大統領がバイデンさんの侭であれば、今の世界の情勢は全く違っていたでしょう。
独裁者は何故生まれるのでしょうか。多くの例を見れば、独裁者は、より強い周囲からの圧迫の中で生まれるようです。
嘗ての日本の軍部独裁、太平洋戦争突入も、欧米が日本を圧迫しているという意識の中で生まれたのです。
単純に言えば、プーチンさんは、ロシアはEUの拡大、NATOの圧迫で我々は苦しんでいるという意識を国民に植え付けることで、独裁政権を作り上がたのでしょう。
習近平さんは、アメリカなどからの締め付けが中国の発展を脅かしているという国民感情の上に独裁色を強めているのでしょう。
そして、トランプさんは、世界中がアメリカを食い物にしているから、アメリカ経済は衰退したと主張し「アメリカの栄光を再び」と言って共感を得たようです。
独裁者は、先ず被害者意識を広め、国民がその被害者意識を共有する事で支持を広げるのです。
冷静になって気が付けば、自分たちの努力が足りなかったという事も多い、のでしょうが、人間は、被害者意識に共感し易いのでしょうか。
そう考えてみますと、自由世界の人たちに今出来ることは、自由世界の盟主であるアメリカを被害者意識の国にしないように十分気を配る事ではないでしょうか。
客観的に見れば、アメリカは、何といっても世界で最も力のある国でしょう。農業生産から先端技術まで、ノーベル賞受賞者物数も含めてアメリカは明らかに世界随一の国です。
そのアメリカで、この所、落ち込んでいるモノづくりの分野を中心に、出来るだけアメリカを助け、国民の被害者意識を薄めるような投資行動や援助活動をして、アメリカが自由世界の「善き盟主」を続けられるように協力するのが良いのではないでしょうか。
ただ、それをトランプさんが自分の力と、勘違いし、自画自賛して、さらに独裁的にならないようにする事も大変重要だと思います。