tnlabo’s blog   「付加価値」概念を基本に経済、経営、労働、環境等についての論評

人間が住む地球環境を、より豊かでより快適なものにするために付加価値をどう創りどう使うか。

日本は国連を大事にしよう

2022年05月30日 15時00分42秒 | 国際政治
この何年かリーダーが独裁的な傾向を帯びる国が増えてきました。

そのことは大変気になっており、触れて取り上げ折にてきました。こうした傾向の国が増えることが、世界の雰囲気としては何か伝染病のように広がる恐れがあるような気すらします。

第二次世界大戦の前も、ドイツ、イタリア、日本といった国が次第に独裁制を強め、そうした動きが互いに影響し合って枢軸国を形成し、更に互いに刺激し合って開戦に至るというという伝染性が見られるような気がします。

第二次大戦後は、その世界的な大惨禍の経験から、もうこんな馬鹿げたことはしないと枢軸国ドイツ、イタリア。日本は、多分もう戦争を仕掛けかけるようなことはしないだろうと誰もが考える国になり、中でも日本は国際紛争を解決する手段としては、永久にこれ(戦争)を放棄すると憲法に書く国となりました。

そうしてことを予見し、世界が平和になることを実現しようという趣旨で国連が作られ、第二次世界大戦で勝って、世界平和を実現するという大役を果たした第二次大戦の戦勝国、アメリカ、イギリス、フランス、ソ連(今はロシア)、中国、の5か国で国連を運営する常任理事国になったという事でしょう。

ところがその後70年以上たってみましたら、この5か国のうち、世界を平和にしようと考えていた国はアメリカ、イギリス、フランスの3国で、ロシアと中国は、国連の常任理事国になったことを足掛かりに、自国の領土や権力のの拡大を考えていたことが解ってきてしまいました。

それも、この両国の国民がそう考えているというのではなく、偶々この時点でその国のリーダーになった人がそういう傾向を持っていて、リーダーをやっているうち、次第に独裁的になり、かつて、第二次世界大戦で戦勝国になり世界のリーダーの地位に輝いた先輩の遺志を継いで、自分ももう一度、この国を率いて、さらに強力な戦勝国になって世界に君臨したという野望を持つようになったという事でしょう。

そういう可能性のある国を、戦勝国だったという理由で、国連の常任理事国にし、選挙による交替もなく、放置しておいたことが、今日の国連の機能停止状態の要因になってしまったという事でしょう。

常任理事国5か国は拒否権を持っていますから、常任理事会では、世界の平和にとって大事なことも(今回の北朝鮮の核問題のように)ロシア、中国の反対で全く決めらえません。
 
世界の平和と安定のために役立つ国連にするためには、自国の権力の拡大を、世界の平和の上に置くような国は、選挙で、常任理事国になれないという、民主主義の常識を具体的に機能させる以外にないでしょう。

今の状態の国連をそのまま存続させることは世界人類にとって、巨大な損失でしょう。手段が目的を阻害するようになった時は、手段をより合理的なものに変更する以外に方法はないのではないでしょうか。

その意味では、今こそ遅れに遅れた国連(地球人類のための組織)自体を民主主義の貫徹する組織へと改革する事が必要なのでしょう。

ロシアにしても中国にしても、独裁者個人、その意向を忖度する一派はいざ知らず、多くの国民は戦争より平和を望んでいる事は明らかです。

こうした中で、日本は、アメリカの意向を忖度して、なし崩しに戦争をする国になるのではないかと世界から思われ始めているようです。
これは歴史を20世紀初頭に引き戻すお手伝いをする国に堕すことではないでしょうか。

折角世界人類の歴史を先取りして、民主主義を戴し、平和憲法を掲げた日本です。ここは徹底的に踏ん張って、国連組織を民主主義の組織とすることで、世界人類の平和を守るために、全ての努力を傾注するときではないでしょうか。

日本は国連の活動を本来のあるべきものに作る上げることで、世界人類の平和な生活の確保に貢献する以外に選択する道はないと観念し、余計な邪心は持たないで、誠心誠意、世界人類のために役立つ国であってほしいと思っています。

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