tnlabo’s blog   「付加価値」概念を基本に経済、経営、労働、環境等についての論評

人間が住む地球環境を、より豊かでより快適なものにするために付加価値をどう創りどう使うか。

米中関係に強まる懸念

2018年10月09日 23時19分20秒 | 国際政治
米中関係に強まる懸念
 ポンペイオ米国務長官は、日本に立ち寄り、北朝鮮で金正恩さんと会談、2回目の米朝首脳会談の打ち合わせをし、次いで、中国に向かい、中国の王毅外相と会談したとのことです。

 報道によれば、この2人の会談は、かなり厳しいやり取りになったようです。
 現状はまさに、トランプさんの仕掛けた関税引き上げ、貿易戦争のさ中ですから、平穏にいくとは当初から予想しにくいところですが、今後の展開が心配されます。

 客観的に見ても、ともにリーダーの性格 (?)から 独裁色(独善色?)を強める今のアメリカ と 終身政権の今の中国の関係がスムーズにいくことは至難でしょう。常識的に考えて、強く出れば相手が引っ込むといったことは多分考えられないでしょうから大変です。

 アメリカは、自国の万年赤字を、これまで経済的な手段でやり繰りして来ましたが、リーマン・ショックで アメリカの経済的な信用が失墜したことから、今度は力ずくの貿易戦争に解決を求めることになったようです。

 一方中国は、将来戦略の基盤に、世界の資源を握ることに置いてきたようで、南シナ海進出では国際世論を無視し、 国際仲裁裁判所の裁定すら「紙屑」と決めつけ、最近では アフリカの資源に目をつけて経済協力の金の力で、資源獲得に動いていると指摘されたりしています。

 リーダーの個人的な考え方においても、トランプさんの(世界の警察官はやらないと言いながら)力ずくの2国間協定方式で、競争力を失ったアメリカ産業を保護しようという自国中心の考え方、習近平さんの方は、慣例を破って自ら終身中国の首席であることを明確にし、一帯一路の完成と覇権の確立を狙うと評されたりしているといった、まさに世界を舞台のライバルということになるようです。
 
 現状では米中の対立と言っても、お互い立場によるゼスチャーもあり、舌戦は激しくても、どこかで妥協点を探ろうという駆け引きの中の行動と考えるべきでしょうが、往々これが本気の争いに発展するというが歴史の示すところです。

 その危険性は、リーダーの独裁志向にも大きく依存するようなので、米中首脳の本心は知るべくもありませんが、何か、あまりいい感じのしない状況が進んでいるようで、どうすればもう少し良い世の中になってくれるのかな、などと考えてしまいます。
 「杞憂でしょうか」というのは、中国の諺ですから、トランプさんではなく、習近平さんに聞くべきなのでしょうか?

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