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近づく米朝首脳会談、思惑の腕比べ

2018年05月10日 09時53分21秒 | 国際政治
近づく米朝首脳会談、思惑の腕比べ
 米朝首脳会談もそろそろ時と場所が決まるようです。トランプさんは中間選挙での勝利を目指し、金正恩さんは金王朝の存続を目指し、旗印としては世界の平和と安定を掲げながら、一方では自らの保身と政権の継続を目指しての複雑な思惑を抱いての腕くらべ、知恵くらべになるのでしょう。

 中心問題の非核化では、北朝鮮問題に先立って、イランの核合意問題があったわけですが、トランプさんは、オバマ前大統領との選挙戦で打ち出していた「イラン核合意は欠陥商品」という指摘をそのまま維持し、ヨーロッパからの非難を無視し、離脱を決めました。

 当然これには北朝鮮の非核化問題が絡んでいるでしょう、イランでは段階的、北朝鮮では即時という事ではなかなか説明がつきにくいということもあるのでしょうか。

 北朝鮮の方は、最初から丸裸にされてしまったのでは交渉にならない、金王朝の基盤存続のためには自分でなければ出来ない事を国民に見せつけなければならない、という意識が強くはたらくことでしょう。

 先ずは中国を強力な後ろ盾にしたという力量を見せ、アメリカに体制維持を確約させ、その上に、急速に国民生活を豊かにして見せるという実績を着々実現しなければ、これまでの独裁で築いてきた権力基盤を普通の国になっても維持することは容易ではないでしょう。

 こうした緊迫する情勢の中で、マスコミが言うように、何か日本は蚊帳の外です。安倍政権も「最重要」という拉致問題についても自分からは手を触れず、アメリカはじめ外国首脳頼みで進めている状態では何とも頼りないことで、中国の李克強首相からも、日朝首脳会談をと指摘されたりしています。

 ポンペイオ氏は3人の米国人を連れて帰ることになりました。今後、否応なしに、阿部総理も自ら手を染めならなくなるのではないでしょうか。
 そして、米朝首脳会議が成功し、その後の北朝鮮が体制安定の基盤、国民生活の急速な改善を考える段階が来るとすれば、恐らく北朝鮮は、多様な手段で、出来るだけ多くのカネを日本から引き出そうと考えるのではないかということも想像に難くありません。

 さて、日本は、北朝鮮に対し、これから、如何なる態度で接していくべきなのでしょうか。蚊帳の外から、中に引きずり込まれる時の用意は出来ているのでしょうか。

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