tnlabo’s blog   「付加価値」概念を基本に経済、経営、労働、環境等についての論評

人間が住む地球環境を、より豊かでより快適なものにするために付加価値をどう創りどう使うか。

国債残高:資産か負債か 2

2012年01月11日 13時53分14秒 | 経済
国債残高:資産か負債か 2
 1月2日に同じ表題で書かせていただきました。今回はその続きです。

 国を家族に例えてみましょう。この家では専業主婦の奥さんが家計をやりくりしていて、ご主人と子供さん達も働いていて、稼ぎ手は複数の大家族、学費のかかるお孫さんもいます。
 稼ぎ手は、稼ぎの80パーセントを奥さんに共通家計費として渡し、奥さんはそれで家計を遣り繰りします。

 ある年、今年は、塀を直したら少し足りなくなり、ご主人と子供達に「借用証(国債)を書いて銀行より高い利息を付けるから、少し家計費に貸して」と依頼してきました。
 翌年も、ソーラーパネル設置(建設国債)と夏の家族旅行(赤字国債)で足が出るから今年ももう少し貸してということになり、その翌年は、台風で屋根が傷んだから貸してと、その後も毎年そんなことが続いています。ご主人と長男が貯金を下ろしてかなり貸しています。それでも家全体では黒字で外からの借金はありません。
 
 最近、奥さんが、家全体の収入も増えないし、借用証は書いたけれど、そのお金が返せなくなると困るから、みんなの負担率を80パーセントから85パーセントに上げた方(消費税率引き上げ)が公平でいいと言い出しました。
  日本はちょうどこんな家庭のような国なのです。

 子供たちは「解るけど、お母さんの所だけ床暖房にしたり、買い物にタクシーで行ったりしないで(政治家・公務員の優遇)、家計費を切り詰めましょう(ばらまき財政批判)、みんながもう少し稼げばいいんじゃない(経済成長加速)などいろいろな声があります。

 さて、お母さんの書いた借用証を紙屑にしないためには、どうしたらいいのでしょう。孫達は「この紙をバーバに持ってけばお年玉(年金利息)くれるんだよ」と言っています。

 みんなが仲の良い家庭なら、「返せなけりゃチャラにしてもいいよ」、「外から金を借りているわけじゃないし」、「お父さんと兄貴だけ損することになるよ」、「結局は収入の範囲で生活すればいいんだろう」などとなるのでしょうが、国となると、人の立場も多様、簡単にはいきません。

 解決方法は合理的でなくてはなりませんし、今の国際経済では、これに為替レート、国際投機資本が絡んできます。
 皆さんも是非いろいろと考えてみてください。


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