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tnlabo’s blog   「付加価値」概念を基本に経済、経営、労働、環境等についての論評

人間が住む地球環境を、より豊かでより快適なものにするために付加価値をどう創りどう使うか。

そろそろバブルへの分かれ目でしょうか?

2023年06月19日 16時27分33秒 | 経済
今日は株価にも黄色信号が付いたようです。
その道の専門家のコメントでは「底堅い」が共通語になっているようですが、午後になって400円近くまで下げて下値を試したのではないでしょうか。

上げ幅が大きかっただけに、この程度の下げでは、小安いとか、今日は様子見、とかいうことになるのでしょう。

2015年の4月に、「バブルなのか、バブルでないのか」を書いていますが、その前に書いている「2種類の物価」も併せて、実用的な価値(使用価値)に見合った価格はバブルではないが、「値上がりを目指して買う」ような段階になるとバブルの可能性が、というのが基本的な視点です。

今の日本の株価はどうかと言いますと利回りが2%以上もあるような株は国債や預金金利と比べれば、絶対有利ですから値上がりしても当然かもしれません。

然し高率配当に問題があって、突然配当も株価も大幅下げたなどというケースもあるので(カルロス・ゴーン式経営)、これが「確定利付き」と「配当利回り」のバランス関係どう判断するかの時に可否を分ける大きな要因でしょう。

日本国内の人間の場合は、「確定利付き」の金利は日銀、政府のゼロ金利政策の結果ほぼ「0」ですから、利回りは株の方がいいというのが殆どのケースでしょう。ですから政府は預金から株へと言ってNISAやiDeCoを税金まで免除して推奨するのでしょう。

しかし普通の人は株がいつ上るか下がるかは解りませんし、利回りが4%もあるからと買ったら株価が1割下がることもざらですから、簡単には怖くて買えません。

ところで、外国人が、今回の場合は、ヨーロッパの投資家がみんなで日本株を買ったように説明されていますが、そうだとすれば、確定利付きがゼロ金利だからというのではなくて、日本の株は出遅れの様だから(経済が出遅れの結果なのですが)、そこを狙ってみんなで買って、上ったら売って儲けようという事なのでしょう。

もともと日本企業を育てて、日本経済を発展させるための投資ではないのですから、狙っているのは、ある程度のバブルを発生させることが目的なのでしょう。

日本人は真面目ですから、日本に投資してくれるのは有難い、この際、日本株の株価の水準訂正をして、その間日本の投資家も儲けられればなどと考えるのでしょう。

「底堅い」、「未だ上がるのでは」という雰囲気に押されて日本の資産家も素人投資家もこぞって提灯をつければバブルも本番に入りそうです。
外資が引き揚げた後どうなるかが、大小あってもバブルの宴の結末はどれも似たものでしょう。

1990年に付けた3万8千円台の再来があるかもしれないなどという言葉が、そのうち聞かれるのではなどと心配していますが、若しそれも良いじゃないのというのであれば、それに見合った日本経済になる努力が必要です。

防衛装備品を投資勘定に入れたからと言って、それが経済成長を促進することはありません。子育て支援は、看板は出来ていますが、資金の裏付けがありません。
ヨーロッパやアメリカの「日本にバブルを」に乗って、資金を作ろうというのでしょうか。
そういうのが成功したためしは余りないようです。

今日は株価が下がっていますが、「脚下照顧」、足元を確かめる事の方が大事かも知れません。