tnlabo’s blog   「付加価値」概念を基本に経済、経営、労働、環境等についての論評

人間が住む地球環境を、より豊かでより快適なものにするために付加価値をどう創りどう使うか。

出口戦略:アメリカと日本

2013年06月18日 10時17分59秒 | 経済
出口戦略:アメリカと日本
 アメリカでは、FRBのバーナンキ議長が、金融超緩和からの出口戦略を探っていると言われます。
 確かに、今のような金融緩和をいつまでも続けているわけにはいかないでしょう。ならば、いつかはまともな状況に戻さなければなりません。しかし副作用が怖い・・・。

 もともとアメリカの金融緩和は、バーナンキさんの嘗ての「世界恐慌は金融さえ緩めれば避けられたはずだ」という信念に基づいて、今回のサブプライム問題に発するアメリカの金融危機が、アメリカ金融機関の破たんから、ひいてはアメリカ発の世界恐慌になるのを避けるために行ったものでしょう。

 お蔭で世界恐慌は避けられました、景気も回復の様相が見えてきました、雇用改善の兆候もある、そろそろ正常化をと、そのタイミングを探る段階に入ってきたという事でしょう。

 一方、失われた20年に呻吟した日本は、アメリカ並みの金融緩和をやれば、円安になるはずだ、行き過ぎた円高が解消されれば、日本経済は健全性を取り戻し成長軌道に復帰し得るということで金融緩和に踏み切ったということでしょう。

 アメリカの場合はもともと競争力のない赤字国で、赤字のファイナンスを巧いことサブプライムローンの証券化などでやろうとして失敗、金融機関が潰れそうになって、その救済のための金融緩和です。
 金融で一時的に救われたアメリカ経済が、そのおかげで元気にいなって、自立できる(赤字垂れ流しが止まる)ようになれば、「出口」は自然に見えてきます。自立できる状態になっていなければ、金融の「つっかい棒」を外せばまた元に戻ってしまいます。

 日本の場合は、もともと競争力はあり、黒字国ですが、過度な円高で、国民の生産性向上の成果が皆海外に流れてしまうので、円安にして、それを国内に留めようというのが目的です。円レートが安定的に正常化して円高に戻らなければ、もうそこが出口です。

 アメリカの赤字は簡単には直りません。例えて言えば、私でも買いたくなるようなアメ車が作れなければ駄目でしょう。TPPでゴリ押ししても、買いたくないものは買いません。

 唯一望みがあるのは、シェールガス・オイルという幸運です。アメリカの雇用改善にしてもこの影響は大きいでしょう。
 本当の「出口」は、金融緩和などという塗り薬の効果ではなく、アメリカ人が本気で実体経済の立て直しをする気になった時に見えてくるのでしょう。