tnlabo’s blog   「付加価値」概念を基本に経済、経営、労働、環境等についての論評

人間が住む地球環境を、より豊かでより快適なものにするために付加価値をどう創りどう使うか。

日本国債ランクの引き下げ(笑話)

2011年01月28日 11時05分40秒 | 経済
日本国債ランクの引き下げ(笑話)
 円高を止める方法の論議をしている最中に、S&Pによる日本国債のAA-への格下げのニュースが入ってきたので、今回はこの問題を、一寸抓まんで見ました。

 今朝の新聞はこの問題を1面トップに掲げているところもあるようですが、経済欄の囲み記事ぐらいでいいような気もしています。もともとサブプライムローン問題の際のムーディーズやS&Pのやったことを見ればわかることですが、すでにこうした格付け会社の信用は 地に堕ちているというのが実態ではないでしょうか。本気で取り上げるのも大人気ないような気がしています。

 マーケットの反応を見ればお解りのように、瞬間的に1円ほど円安になっただけで、すぐもとに戻ってしまいました。後は何も変わっていません。一体何のために引き下げたのか良く解りません。

 日本のマスコミのほうが、真面目に理由を探して、政権争いがごたごたしているからだとか、増税を早くやって、財政再建をしろとの催促だとかいっていますが、格付け会社がそんなことを言うのは、もともと役割外ですし、役割外のことはやらないでしょう。日本国債の信用が具体的に落ちたという証拠があってのことであるはずですが、いまさら新たにそんな証拠はないようです。

 客観的に見れば、いつもAAAになっているアメリカの国債のほうが、この所の大幅赤字財政で、もっと信用がないような気がするのですが、このAAAランクを支えているのは一体何なのでしょうか。
 日本の国債は94パーセントほどは日本人が持っていて、アメリカは日本の国債などほとんど持っていないのですが、日本はアメリカの国債を沢山沢山持っています。日本がお金に困ッたら、保有するアメリカ国債を売れば、まだまだお金持ちなのです。

 こんな理屈をいっても始まらないのですが、かつてムーディーズが日本の国債をボツワナと同じランクにしたり、トヨタが「終身雇用を大事にする」といったら格付けを下げられたりしたこともあります。

 もともと本当に真剣に「格付け」をしようと思ったら、これは人知の及びきれない大変なことでしょう。すでに信用の失墜した格付け会社のいう事など無視して、日本は自分の成すべきことをきちんと考えるということではないでしょうか。

 もし日本の国債のランクを世界最低に格付けして、円が$1=¥150ぐらいになるようにしてくれるというのなら、大歓迎ですが・・・・・。これは冗談。