tnlabo’s blog   「付加価値」概念を基本に経済、経営、労働、環境等についての論評

人間が住む地球環境を、より豊かでより快適なものにするために付加価値をどう創りどう使うか。

経済対策への期待、どこまで?

2009年12月07日 23時06分26秒 | 経済
経済対策への期待、どこまで?
 急激な円高阻止に動いた日本政府は、口先介入だけでなく、本当に日本経済の活性化のための政策を打たなければなりません。
 勿論それだけではなくて、リーマンショックからの不況を何とか乗り越えるための経済政策が、本来必要であることを政府は十分承知しているはずです。

 ということで、補正予算の積み増しということになるのでしょうが、7兆円か8兆円か、1兆円は補正で出すのか来年度予算にするのかとった論議になるようですが、金額を増やせば国債増発につながるのかどうかといった問題が当然発生します。

 昔なら、ちびちびでなく、一挙大量投入で景気浮揚といった論議も可能だったのかもしれませんが、財政支出が要らないものばかり作って、如何に国費を無駄に使っていたかを国民が知ってしまった今、「公共工事を増やして景気浮揚」といったことでは国民は納得しないでしょう。

 財政政策というのは、金を持っている民間(特に高齢者)が将来不安などで金を使わないから「政府が民間から金を借りて、代わりに使って経済を元気にしよう」ということです。
 ところが政府が借金だらけになってしまいました。 今、政府が考えなければならないのは、政府はもう国民に金を借りずに、「金を持っている人が金を使ってください」と国民に頼む「 民主導、国民自身がやるケインズ政策」でしょう。
 
 それでも国民が金を使わないというのなら、「それなら代わりに政府が金を使いますから金を貸してください(国債を買ってください)。但し多分返済が出来なくなるでしょうから、そのときは増税をして返すことをご承知ください。」くらいの具体的な説明をすると良いと思います。
 
最近、民間に金を使ってもらおうという傾向は、政策の中にも出ています。エコポイントやエコカー減税+補助金、ソーラーパネル補助金などです。政府が少し金を出せば、民間がその何倍もの金を使うという方法です。今後はエコ住宅にも同様の制度が考えられているようです。

 消費過剰のアメリカは行き詰まりましたが、消費過小の日本も行き詰まりつつあります。矢張り経済はバランスで、「稼いで」「使う」という循環が バランスよく回ってはじめて発展するのです。

 政府は、思い切って「政府に金を貸していただいても、あまり効果的な使い方が出来ません。よろしければ、そのお金をご自分で好きなように遣って頂けませんか。そうすると、国債発行も不要で、効率よく、景気もずっとよくなるのですが・・・・・」と国民に問いかけてみたらどうでしょうか。