レバレッジ考
レバレッジ(leverage)とは、力学でいえば「梃子」です。英語でも、「何かを使って、より大きな効果をもたらす」といった意味に使われるようです。ところでこのレバレッジは、経営学、経済学においても使われます。特に最近の「金融資本主義」の中では、あらゆる場合に使われるようです。
力学では、小さな力で2倍の重さのものを動かそうとすると、小さな力ですから2倍の距離動かさなければなりません。自転車のローギアで走れば、力は要らないが、足をより早く回転させなければならないことでもわかります。
経営や経済の活動でレバレッジという言葉を使う場合は、100万円の資本を持っていて、それで仕事をすれば10万円儲かるというとき、100万円借りてきて、200万円で同じ仕事をすれば、20万円儲かることになり、2倍のレバレッジということになります。900万円借りてきて、1000万円にして同じ仕事をして100万円儲ければレバレッジ10倍です。
経営や経済では、「梃子の長さ」や「ギア比」に相当するのは、「自己資本と借金の比率」です。
もちろん金を借りるわけですから、金利を払わなければなりません。上の仕事の場合は利益率が10パーセントですから、金利が10パーセント以下でないとペイしません。儲けに2割税金がかかれば、金利は8パーセント以下でないとペイしません。もし、1~2パーセントの利率で金を借りられれば、これは大変儲かることになります。
金利支払い前の「粗利益」で考えれば、レバレッジが2倍なら儲けも2倍、レバレッジが10倍なら儲けも10倍になります。大変結構な話ですが、
「もし損失が発生すれば」
損失もレバレッジの倍率だけ大きいものになります。
上の例で、10パーセントの損失が発生したら、自分のカネだけでやっていれば、100万円が90万円に減るだけですが、900万円借りてきて、10倍のレバレッジでやりますと、損失は100万円になって、100万円あった資金はゼロになります(20倍にしていたら、100万円の借金が残ることになります)。
レバレッジを効かせると、儲ける時も大きいが、損する時も大きいというわけです。経営戦略、投資戦略でレバレッジをどう考えるか、次回からいろいろな例を見てみましょう。
レバレッジ(leverage)とは、力学でいえば「梃子」です。英語でも、「何かを使って、より大きな効果をもたらす」といった意味に使われるようです。ところでこのレバレッジは、経営学、経済学においても使われます。特に最近の「金融資本主義」の中では、あらゆる場合に使われるようです。
力学では、小さな力で2倍の重さのものを動かそうとすると、小さな力ですから2倍の距離動かさなければなりません。自転車のローギアで走れば、力は要らないが、足をより早く回転させなければならないことでもわかります。
経営や経済の活動でレバレッジという言葉を使う場合は、100万円の資本を持っていて、それで仕事をすれば10万円儲かるというとき、100万円借りてきて、200万円で同じ仕事をすれば、20万円儲かることになり、2倍のレバレッジということになります。900万円借りてきて、1000万円にして同じ仕事をして100万円儲ければレバレッジ10倍です。
経営や経済では、「梃子の長さ」や「ギア比」に相当するのは、「自己資本と借金の比率」です。
もちろん金を借りるわけですから、金利を払わなければなりません。上の仕事の場合は利益率が10パーセントですから、金利が10パーセント以下でないとペイしません。儲けに2割税金がかかれば、金利は8パーセント以下でないとペイしません。もし、1~2パーセントの利率で金を借りられれば、これは大変儲かることになります。
金利支払い前の「粗利益」で考えれば、レバレッジが2倍なら儲けも2倍、レバレッジが10倍なら儲けも10倍になります。大変結構な話ですが、
「もし損失が発生すれば」
損失もレバレッジの倍率だけ大きいものになります。
上の例で、10パーセントの損失が発生したら、自分のカネだけでやっていれば、100万円が90万円に減るだけですが、900万円借りてきて、10倍のレバレッジでやりますと、損失は100万円になって、100万円あった資金はゼロになります(20倍にしていたら、100万円の借金が残ることになります)。
レバレッジを効かせると、儲ける時も大きいが、損する時も大きいというわけです。経営戦略、投資戦略でレバレッジをどう考えるか、次回からいろいろな例を見てみましょう。