司法書士内藤卓のLEAGALBLOG

会社法及び商業登記に関する話題を中心に,消費者問題,司法書士,京都に関する話題等々を取り上げています。

「不動産登記法」

2009-08-18 18:44:00 | 不動産登記法その他
山野目章夫著「不動産登記法」(商事法務)
http://www.shojihomu.co.jp/newbooks/1672.html

 平成17年改正後の待望の体系書である。著者は,斯界の第一人者である山野目早稲田大学法科大学院教授。
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弁護士が債権回収のために債権を譲り受けた行為の私法上の効力

2009-08-18 10:07:40 | 民法改正
平成21年8月12日最高裁決定
http://www.courts.go.jp/search/jhsp0030?action_id=dspDetail&hanreiSrchKbn=02&hanreiNo=37903&hanreiKbn=01

「弁護士が委託を受けた債権回収等の手段として訴訟の提起等のために当該債権を譲り受ける行為は,公序良俗に反するような事情があれば格別,仮に弁護士法28条違反であったとしても,直ちにその私法上の効力が否定されるものではない」


 譲受人である弁護士が本件債権を譲り受けたのは,「譲渡人が日本国内に登記した支店,営業所を持たない外国法人であるため,その訴訟追行手続上の困難を回避するため」という事情からである。


補足意見
「本件のような取立てを目的とする債権譲受行為の私法上の効力が否定されない,さらには法28条に違反しないとされる場合であっても,その行為は,弁護士倫理上の評価を受ける・・・取立てを目的とする債権譲受行為は,債権を譲り受けなければ,当該権利の実行に当たり支障が存在するなど,行為を正当化する特段の事情がない限り,「品位を失うべき非行」に該当するものといわなければならない。」


弁護士法
 (係争権利の譲受の禁止)
第28条 弁護士は,係争権利を譲り受けることができない。

弁護士職務基本規程
http://www.nichibenren.or.jp/ja/autonomy/rinri.html
 (係争目的物の譲受け)
第17条 弁護士は,係争の目的物を譲り受けてはならない。
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平成21年改正 「産業活力の再生及び産業活動の革新に関する特別措置法」計画認定ハンドブック

2009-08-17 13:26:27 | 会社法(改正商法等)
 「産業活力の再生及び産業活動の革新に関する特別措置法」の概要に関するデータ版ハンドブックである。
http://www.meti.go.jp/policy/business_infra/downloadfiles/handbook_090619.pdf

 平成21年改正法は,一部を除き,公布の日(平成21年6月19日)から施行である。

 なお,会社法の特例等(上記24頁~27頁)は,将来の会社法改正を占う上で重要であるが,今回の改正においては,大きな変更はない。

書籍版はこちら。
http://www.shojihomu.co.jp/newbooks/1665.html

cf. 産業活力の再生及び産業活動の革新に関する特別措置法の概要及び認定実績について
http://www.meti.go.jp/policy/business_infra/index.html
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「消費者庁及び消費者委員会設置法の施行期日を定める政令」が公布

2009-08-14 10:03:08 | 消費者問題
官報
http://kanpou.npb.go.jp/20090814/20090814g00171/20090814g001710000f.html

○消費者庁及び消費者委員会設置法の施行期日を定める政令(二一四) ……… 8

○消費者庁組織令(二一五) ……… 8

○消費者委員会令(二一六) ……… 10

○消費者庁及び消費者委員会設置法及び消費者庁及び消費者委員会設置法の施行に伴う関係法律の整備に関する法律の施行に伴う関係政令の整備等に関する政令(二一七) ……… 11

○不当景品類及び不当表示防止法第十二条第一項及び第二項の規定による権限の委任に関する政令(二一八) ……… 18

○特定電子メールの送信の適正化等に関する法律第三十一条第一項の規定により消費者庁長官に委任されない権限を定める政令(二一九) ……… 18

○消費者安全法施行令(二二〇) ……… 19
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企業の監査費用急増

2009-08-12 20:03:12 | 会社法(改正商法等)
日経記事
http://www.nikkei.co.jp/news/keizai/20090812AT2D1003912082009.html

 内部統制ブームだとは聞いていたが,やはり監査費用が増大しているようだ。監査法人にとっては,ミニバブル?

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消費者庁、9月1日発足(閣議決定)

2009-08-11 18:12:05 | 消費者問題
讀賣新聞記事
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20090811-OYT1T00614.htm

 消費者庁が9月1日に発足することが閣議決定された。

 「任期付任用公務員」の募集もされているが,このように短兵急な動きでの採用活動は難しいと思われる。
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「一問一答 動産・債権譲渡特例法<三訂版補訂>」

2009-08-11 13:49:56 | 会社法(改正商法等)
植垣勝裕・小川秀樹編著「一問一答 動産・債権譲渡特例法<三訂版補訂>」(商事法務)
http://www.shojihomu.co.jp/newbooks/1673.html

 立案担当者による解説書である。

 なお,「月刊登記情報」(きんざい)に,東京法務局民事行政部動産登録課・債権登録課による「動産・債権譲渡登記の現場Q&A」が連載中である(2009年5月号以降)。
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社外監査役として選任した者が社外監査役の要件を満たしていなかった・・

2009-08-11 13:24:50 | 会社法(改正商法等)
https://www.release.tdnet.info/inbs/140120090810080961.pdf

 社外監査役として選任した者が社外監査役の要件(会社法第2条第16号)を満たしていなかったとして,裁判所から「一時監査役の職務を行うべき者」(会社法第346条第2項)の選任決定を受けたとのことである。

 グループ会社の再編によって,うっかりなのだろうと思ったが,当該株式会社の取締役であった者(しかも,監査役に選任された定時株主総会終結の時まで在任。)というのだから,お粗末な話である。

 なお,「就任を辞退」とあるが,有価証券報告書には「就任」の旨が記載され,その後訂正報告書が提出されているので,おそらくは,「監査役に就任後の辞任」なのであろう。

 従前の社外監査役は,監査役権利義務者(会社法第346条第1項)となるはずであるが,神戸地方裁判所は,「一時監査役の職務を行うべき者」(仮監査役)の選任を認めたということである。
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「会計参与の行動指針」の改正についての公表

2009-08-11 12:32:54 | 会社法(改正商法等)
「会計参与の行動指針」の改正についての公表 by 日本公認会計士協会,日本税理士会連合会
http://www.hp.jicpa.or.jp/specialized_field/post_1179.html

 平成21年4月17日付けで公表された「中小企業の会計に関する指針(平成21年版)」等と整合性を合わせるための改正である。
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非嫡出子と養子縁組

2009-08-11 10:36:18 | 民法改正
 父又は母が,その子を養子にすることができるか。

① 認知した子をその父が養子とすることができる。
② 嫡出でない子をその母が養子にすることができる。

 養子は,縁組の日から,養親の嫡出子の身分を取得する(民法第809条)。すなわち,養子縁組の効果は,当事者間に法定親子関係(嫡出親子関係)を生じさせることである。非嫡出子の相続分は,嫡出子の相続分の2分の1(民法第900条第4号ただし書)であることから,いずれも認める実益があるとされている。
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民法改正に関する日司連フォーラム

2009-08-09 21:30:06 | 民法改正
 本日,日司連主催「民法改正に関する日司連フォーラム」を開催。加藤雅信上智大学法科大学院教授,山野目章夫早稲田大学大学院法務研究科教授をお招きし,いわゆる加藤グループの財産法改正案について,意見申述,質疑応答等を行った。
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「施行期日を定める政令等」一覧

2009-08-08 10:39:14 | いろいろ
法人税法改正速報 by 聡明舎
http://www.someisha.com/

 上記サイトの右側インデックスの「施行期日を定める政令等」をクリックすると,一覧が登場。すべてを網羅しているわけではないが,非常に便利。

 有料のデータベースでは,施行期日一覧を提供しているものもあるが,無料版としては,なかなか重宝である。

 「法令データ提供システム」に,「施行期日カレンダー」を掲載してもらえれば,ありがたいのであるが。
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インターネット版官報の利用法

2009-08-08 10:24:43 | いろいろ
官報検索(無料版)
http://www.gov-book.or.jp/asp/Kanpo/KanpoList/?op=1

 平成8年6月3日以後の官報の目次を検索できる。


官報バックナンバー
http://www.kantei.go.jp/jp/kanpo/digest-bk.html

 過去1年以内に公布された法律又は政令の原文を閲覧できる(省令は不可。)。

 法令を所管する官庁のHP等で公開されていることも多いが,当該HPで,例えば「施行期日を定める政令」が確認できないような場合には,利用価値があるように思われる。
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不活動宗教法人対策

2009-08-07 14:06:53 | 法人制度
 不活動宗教法人の法人格が売買の対象とされ悪用されるケースが散見されることから,宗教法人を所管する文化庁宗務課は,不活動宗教法人対策事業に力を入れている。
http://www.chugainippoh.co.jp/NEWWEB/n-news/09/news0904/news090430/news090430_01.html

 全国の宗教法人は,約18万3000であるが,そのうち約5000が不活動宗教法人であると見られており,任意解散,合併又は裁判所の解散命令等により,不活動宗教法人の整理を図ろうとするものである。

 本日,中部及び近畿地区の各府県の担当者会議が京都市で開催され,解散及び清算事務等につき,小一時間ほどお話した。
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委員会設置会社のリスト

2009-08-07 12:57:35 | 会社法(改正商法等)
 上場企業における委員会設置会社のリストが公表されている。
http://www.jacd.jp/report/090803_01report.pdf

 平成21年8月3日現在で,68社。
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