司法書士内藤卓のLEAGALBLOG

会社法及び商業登記に関する話題を中心に,消費者問題,司法書士,京都に関する話題等々を取り上げています。

かんぽの宿で水増し増資?

2011-02-16 21:11:56 | 会社法(改正商法等)
産経新聞記事
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110216/crm11021613180012-n1.htm

 先日来,現物出資の不動産評価額が割高で,水増し増資が疑われるケースが相次いでいると報じられているが,このような場合は,虚偽の登記ではなく,新株の引受人及び取締役等の価格填補責任の問題である(会社法第212条第1項,第213条第1項及び第3項)。

 本件では,第三者委員会の報告書を付してプレスリリースされており,その内容に鑑みても,「経営基盤が強化されたように」受け取る向きは,なかったであろう。

cf.株式会社NESTAGEプレスリリース
http://www.nestage.co.jp/pdf/220216.pdf

 「これら3物件の民間企業への売却額は計約3億4千万円・・・都内の不動産鑑定士は計13億円と評価し、ネ社は計12億円を資本に組み入れた」とあるが,当時の売却額が異常に低かった可能性も大である(他の例を見れば。)。

 これらの事情に鑑みて,なお金融商品取引法違反の疑いがあるとは,余程の不正が行われたということであろうか?
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