週刊浅草「江戸っ子瓦版」 -のんびりHiGH句な日々-

文学と食とRUNの日々を、PHOTO5・7・5で綴るエッセイ♪

大川に春が来た♪

2014年03月16日 | ★江戸っ子エッセイ★


          大寒桜


 「薄紅や卒業までの背丈見ゆ」哲露

 
 大寒桜の蕾がひらいた

 たゆたう流れ。空を見上げれば、雲も染みも何もない紺碧が広がっている。

 胸いっぱいに大気を吸い込む。

 花粉もPM2.5も全開で、平成の世はうかうかと深呼吸もできやしねえが、それでもこの蒼い空には心が躍る。

 

 寒桜の花が川沿いの公園に、艶やかなピンク色を染めている。

 カメラを構える人、犬の散歩中立ち止まる人、人も犬もユリカモメの顔もほころぶ。

 ようやく長く凍える灰色のトンネルを抜けた。

 朝陽も眩しい、浅草に春が来たのだ。

  

 カラダが軽い。

 永代橋まで走った。隅田川東岸を行くと芭蕉が見下ろす小名木川に出る。

 若い女性、カップル、拙者と同じおじさん。カラフルに纏うランナーが多い。

 およそ健康的な人の営みに、ホッと胸を撫でおろす。

 西岸を戻って、かつても火除け地、両国広小路の喧噪を思い浮かべる。

 大川の風を切りながら、自分だけの小説世界が広がっていく。

 これから暑いだろう夏に向けて、やっと自分の季節が来たと思うと嬉しさであふれる。

 敦盛の節に近づいた。

 人生五十年、下天の内をくらぶれば夢幻のごとくなり。

 幸若舞は踊れまいが、いっそ太極拳でも舞おうか。


      ソメイヨシノの芽

 染井吉野の芽が膨らみはじめた。

 仲間と酒を酌み交わす恒例の行事もあと三週間後。

 アラフィフでの結婚、男子の出産、児童文学の入賞と仲間の吉報がつづく。

 ソワソワとした気持ちのなか、私は自分のペースで、オリジナルの小説世界を書き綴っていく。

 春の陽光とともに、スイッチが入った。

 とかく生きにくい浮世でございますが、せいぜい風物を愛でて飄といきやしょう


  



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2 コメント

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敦盛の舞 ()
2014-03-17 14:48:38
・・・も、体幹トレーニングによろしいのではと。新しい感性の目覚めにも!
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立ち姿 (海。)
2014-03-18 14:22:49
千さま
 
なるほど。

古典舞踊に見られる構え、運び、腰を入れる、直線的な立ち姿は、たしかに体幹トレーニングに相通ずるものがあるようにも思いますね。姿勢がいいと若く、美しく見られる。まして新しい感性が目覚めるとあれば、試さない手はないですな。
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