週刊浅草「江戸っ子瓦版」 -のんびりHiGH句な日々-

文学と食とRUNの日々を、PHOTO5・7・5で綴るエッセイ♪

燈篭

2012年10月13日 | ★江戸っ子エッセイ★

   
                     浅草寺境内


 おいらの通勤路に、浅草寺がある

 有名無名の寺町である台東区は駅に着くまで浅草寺はじめ、東本願寺やら先に紹介した曹源寺もある。ひとつ一つの歴史を紐解くと、それで一話の短編ができてしまうだろう。まさに小説のネタの宝庫。

 一年中なにかしらの祭りやらイベントが行われる地元だけに、すべてに参加することは不可能とも云える。

 疲弊した勤め帰りに、浅草寺のライトアップは誠に癒されるのだが、この日は境内中に燈篭が灯っていた。

 地上からは燈篭、空からは五重塔とスカイツリーの点燈。

 数え切れない無数の灯りを抜けていく夜風が優しい。
 

    

 紫式部の一節が目にはいった。古典から現代アートまで、実に様々な絵柄が石畳やら玉砂利を照らしている。

 幻想的な灯り。映画のワンシーンに飛び込んだようだ。

 外国人や、若い女性、親子連れが、手に手にシャッターを切っている。

 こうして形に残す、記録に残すことも大切だが、何より心に焼き付けることがそのまま豊かな感性となって、文学や芸術の素養につながるのじゃないか。

 ほんのりした灯りが、疲弊し消耗したすべての大和人に届くといいな。

 そんな希望のために、昨日も今日も明日もある。

 来週はいよいよ第一回目のちばアクアラインマラソン。準備はOK!TBSで放映もあるみたい。

 その翌週はわが同人恒例の秋の季節風大会。本郷で文学漬けなのだ。

 インドア、アウトドアやることは一見違えど、行動するモチベーションはまだある。

 天高く、刷毛で掃いたような雲が流れ、爽快な秋風が吹いている。

 不惑にして風に逆らうことなく上昇下降と、流れてきた。これからもきっと。

 今宵は足立の花火なのだ。来週からは酒抜き修行。

 さて、と、参りますか


   「川面ゆくランナーたちのイワシ雲」
                       海光