浅草寺境内
おいらの通勤路に、浅草寺がある
有名無名の寺町である台東区は駅に着くまで浅草寺はじめ、東本願寺やら先に紹介した曹源寺もある。ひとつ一つの歴史を紐解くと、それで一話の短編ができてしまうだろう。まさに小説のネタの宝庫。
一年中なにかしらの祭りやらイベントが行われる地元だけに、すべてに参加することは不可能とも云える。
疲弊した勤め帰りに、浅草寺のライトアップは誠に癒されるのだが、この日は境内中に燈篭が灯っていた。
地上からは燈篭、空からは五重塔とスカイツリーの点燈。
数え切れない無数の灯りを抜けていく夜風が優しい。
紫式部の一節が目にはいった。古典から現代アートまで、実に様々な絵柄が石畳やら玉砂利を照らしている。
幻想的な灯り。映画のワンシーンに飛び込んだようだ。
外国人や、若い女性、親子連れが、手に手にシャッターを切っている。
こうして形に残す、記録に残すことも大切だが、何より心に焼き付けることがそのまま豊かな感性となって、文学や芸術の素養につながるのじゃないか。
ほんのりした灯りが、疲弊し消耗したすべての大和人に届くといいな。
そんな希望のために、昨日も今日も明日もある。
来週はいよいよ第一回目のちばアクアラインマラソン。準備はOK!TBSで放映もあるみたい。
その翌週はわが同人恒例の秋の季節風大会。本郷で文学漬けなのだ。
インドア、アウトドアやることは一見違えど、行動するモチベーションはまだある。
天高く、刷毛で掃いたような雲が流れ、爽快な秋風が吹いている。
不惑にして風に逆らうことなく上昇下降と、流れてきた。これからもきっと。
今宵は足立の花火なのだ。来週からは酒抜き修行。
さて、と、参りますか
「川面ゆくランナーたちのイワシ雲」
海光