週刊浅草「江戸っ子瓦版」 -のんびりHiGH句な日々-

文学と食とRUNの日々を、PHOTO5・7・5で綴るエッセイ♪

ホルモンの夕べ

2011年03月11日 | 呑み屋探訪(日暮里、根津界隈)

          なんちゃってエンガワ

弥生月に入っても、寒さは一向に温む気配がない。
彼岸を過ぎるまで待つしかないんだろうか

久しぶりのお仲間との再会は、日暮しの里。
いつものメンバーで、戦後初のホルモン屋、三河島の本店から派生した、新生「山田屋」にお邪魔した。

三河島の息子さんが日暮里のテナントで営むお店は、洗練された佇まいで清潔感あふれる。
新旧の違いがそこかしこに見えた

    
  
日暮里舎人ライナー口から直結するガーデンタワービルへ
大きなホルモン焼と書かれた暖簾が、偉大なお店の継承であることを主張している。

 


店内のあちこちにユニークなイラストやら、ニンニクや唐辛子をあしらった装飾に目を奪われる。
いよいよ、お肉の本物が継承されているのか、その実力試すべく、肉の刺身を発注した

冒頭のなんちゃってエンガワは、ガツの刺身。
コリコリした食感に、肉の甘味がたっぷりつまり、まさに海で取れるエンガワのような深みのあるお味。
山田屋ときたら、やっぱ豚のレバー。
牛よりあっさりとしたレバーは、生臭さをほとんど感じないのに、良質の穀物を食べて育った豚の潔癖さを感じさせる鮮度の高い内臓。
思わずため息が漏れる

 
          豚の生レバー                     ハツの刺身

           
                 牛レバー刺しはごまダレを添えて

           
               本日一番のオススメ牛テール肉の煮込み

ハツ、牛レバーと次から次へと強引に生肉をススめる筆者。
みんなおっかなびっくり、箸でつつきながら・・

「!」から ・・・   「おいしい!」の連呼

本店にいたお姉さんが一押しのとろとろのテール肉。箸でつまめないほどの柔らかなコラーゲンで、美女三姉妹はきっと明日からさらに輝き、女っぷりを増すんじゃないかな。
本場韓国では貴重な牛のテール肉。
日本にいられてこの値段で、この旨味が堪能できるのは幸せだね

さぁ、お待たせ!
メインの焼肉(筆者的には、生肉がメインって感じなんだけど・・)の登場。



この赤いの、白いの、脂の照り、塩コショウがのった頼もしさ。
焼き加減は好みだからうるさく言うのは野暮だけど、外だけカリっとあぶったレアで食すのが一番のオススメだ。
しかし、肉の赤みの牧草地を想像させる甘さ、黄金色に溶け出す脂のあっさりした肉汁の上品な香ばしさ。
B級なのにかなりの上等。
並のタン塩、ハラミ、たれカルビ、そしてホルモン盛り合わせ(撮り忘れごめん)。
居並ぶみんなの頬が緩むのは当然だね

最後に、男性陣の先輩の明日への活力のため、件のニンニク丸ごと揚げを・・
強烈な香ばしさを放つニンニクは、火を通すとジャガイモのようなホクホクした意外に優しい食材なんだ。
女性陣も思わずおかわりと、手がのびる



シメは本店にはない、南国のフルーツのシャーベットをふたつ。
アイスクリームより、南の海に浮かぶ島さながら、太陽をたっぷり浴びた果実の本物の甘さとまったり舌にのるつぶつぶ感は、焼肉の脂を落としてくれる天然のジュースなんだ

これらを、生ビールに、マッコリに、ジンロで流し込む贅沢な夕べ。
なにより集まったメンバーが贅沢な夕べ。
送別会かもと思われた女子も、無事に再就職先が見つかり、一転壮行会の宴に


            見事なアレンジ                     夫婦円満に・・

記念のお花は、先輩の奥さんの実家の花屋さんで、見事なアレンジ。
千社札はご結婚祝いをしていなかったので兼ねての贈り物。
観音裏で書いてもらい、まだ漆塗りたての出来立てほやほや・・

               

何を食べるかも大切。でも、それ以上に誰と食べるかが本当の美味しさの秘訣なんだ

新生「山田屋」。
息子さんのお店の実力は・・。ちゃんと本質は引き継がれ、進化していたよ。

親父さん、ごめん。歳をとって肉から離れてました。
次回はなんちゃってフォアグラも気になるところだが、是非本店「山田屋」で。
やっぱ本店ならではを・・

思い出したっ! 
ガツ刺し胡瓜食べ忘れた・・とほほ

では8年ごしの気の置ける皆さん方、再見


  「花粉舞い 煙もくもく飲む仲間」
                  海光

  


◇日暮里「山田屋」◆

東京都荒川区西日暮里2-25-1 ステーションガーデンタワー3階
03-3806-8929
http://r.tabelog.com/tokyo/A1311/A131105/13091831/