長屋茶房・天真庵

「押上」にある築60年の長屋を改装して
「長屋茶房・天真庵」を建築。
一階がカフェ、2階がギャラリー。

眠れる美女

2010-12-13 08:07:50 | Weblog
クリス・デフォールト Kris Defoortのピアノは、想像以上に
すばらしい内容だった。
即興音楽というのは、ジャズの真骨頂みたいなものだが、弾き手に
とっては、その場のインスピレーションとか、波動とかいった五感を
研ぎ澄ませないとなりゆかないものだ。
厨房の中から、彼のピエノの演奏を見ていると、指の動きが人間の
それとは次元が違っているし、終始、目をつむって、まさに瞑想の中で
演奏している、という感じだった。カウンターに座って聴いていた著名なピアニスト
ふたりも、感嘆していた。世界にはすごい人らがいるものだ。

やまねさんも、急遽チャリンコで家にもどって、バスクラリネットをもって
もどってきて、ふたりで、即興音楽をやってくれた。ヨーロッパでは
「フリーミュージック」といって、そんな音楽が普通にやられているそうだ。
まさに、その場の地縛霊たちと共演いや狂演するような不思議な一期一会の
音楽だ。

演奏が終わったあとに、「ムーントーク」のCDを流していると、クリス・デフォールトさんが、「これは、キース・ジャレットですか?」と聞いてきたので、
「ウォンさんのムーントークだ」と答えた。ときどき、気持ちを落ち着かせたい
時にきくCD。ウォンさんは、煎茶の先生の友達のピアニスト。ジャズをやっていたのが、発狂寸前になるほど追い込まれ、その時に瞑想することによって、開放された世界に導かれ、その時にでてきた音楽が「ムーントーク」だ。その後もやまねさんたちと飛露喜を飲みながら、話がはずんできたら、「今は、川端康成の眠れぬ美女を読んで感動して、オペラをつくっている」とのこと。できあがったら、ぜひ聴いてみたいものだ。

今日の夜も 「クラシックコンサート」のため、16時で閉店。
   オーボエ 渡辺佳代子 クラリネット 岡田渉 ファゴット 榎戸絢子

   19時開場19時半開演 4000円(蕎麦会含む)

       

また
12月21日(火)は 天真庵クラシックライブ クリスマスコンサート

           (つけめん3人衆のメリークリスマス)

   平山慎一郎 ヴァイオリン + 江田雅人 チェロ + 赤松林太郎 ピアノ

   19時開場19時半開演 4000円(蕎麦会含む)

かよちゃんや、林太郎くんや、文庫くんら、素晴らしい音楽家たちが、
チャリンコでこれる距離に住んでいて、珈琲を飲みにきたり、音楽を
演奏にきてくれたりするこの町に縁あって庵を結べて幸せだ。

明日は「英語で蕎麦会」
これから世界に羽ばたく美人ピアニストが英語デビュー。

明後日は「かっぽれ」
ぼくたちも、世界へデビューしなくっちゃ。なんの世界やろ?