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田中川河口中央部にテトラがある。テトラの表面及び周辺はマガキが群集している。
大潮を待ってテトラに渡りカニの調査を行った。タカノケフサイソガニとケフサイソガニに加え、ヒメケフサイソガニとマキトラノオガニが見つかった。上の写真はヒメケフサイソガニの抱卵個体。
モクズガニ科 ヒメケフサイソガニ Hemigrapsus sinensis Rathbun, 1929
なお、神奈川県立博物館発行の「酒井恒博士寄贈カニ類標本目録」では、イワガニ科と紹介されている。
ケフサイソガニやタカノケフサイソガニとは異なり、♀の鋏脚にも毛があり、顔(頬部)や鋏脚に点斑は無い。
♂2個体♀4個体を発見。内♀2個体が抱卵していた。
最大個体の♂は甲幅12㎜甲長10㎜。♀は甲幅8~10㎜甲長6~9㎜であった。
なお、タカノケフサイソガニは♂100個体、♀52個体。ケフサイソガニは♀2個体。抱卵個体も見つかった。マキトラノオガニは♀1個体を採集した。
2008.5.3
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♂の鋏脚は、同サイズのケフサイソガニやタカノケフサイソガニ♂に比べ大きい。
ケフサイソガニやタカノケフサイソガニのように逃げ回らず、捕まえる時にもはさまれなかった。
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ヒメケフサイソガニ♂背面。 甲羅の側縁に3つの歯があり、上方に白い横帯、下方中央(心域)に白い紋が見られる。
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カキ群集の中に潜むヒメケフサイソガニ
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ヒメケフサイソガニ抱卵個体
ヒメケフサイソガニは、ケフサイソガニやタカノケフサイソガニに比べ動作が緩やかであるが、抱卵個体は活発に動き回った。甲幅10㎜甲長8㎜。サイズを計測後放逐した。♀の鋏脚は♂より小型で、不動指の外側に毛が生えている。内側には無い。♂より体毛が濃いように見える。
参照 酒井コレクション細密画