田中川の生き物調査隊

平成12年3月発足。伊勢湾に注ぐ田中川流域の自然と生き物を調べ、知らせる活動をしています。三重県内の生き物も紹介します。

ナガヒョウタンゴミムシ

2008-05-13 | 甲虫
ナガヒョウタンゴミムシ
畑の草取りをしていたら、細長い形のヒョウタンゴミムシを見つけた。
体長は20ミリ近くある。
以前、知人にホソヒョウタンゴミムシの標本を見せてもらったことがある。ナガヒョウタンゴミムシというのに良く似ているなあと思っていた。
ホソヒョウタンゴミムシは「前胸の側縁はほぼ平行、中脛節の外縁には2本の棘がある」と甲虫図鑑に記されている。
ナガヒョウタンゴミムシは「前胸はふつう基方へやや狭まる。中脛節の外縁には先端の近くに1本の棘がある」と記されている。
この個体には1本の棘しかないので、ナガヒョウタンゴミムシである。畑でよく見かけるのはこのナガヒョウタンゴミムシであることが多いと聞いている。

ある観察会でトンボの石田昇三さんが「人間の口は上下に動くが、昆虫の口は横に動く、なぜ彼らはそのように進化したのか? ご自分で考えてみてください。そんな問題意識を持って、観察してみてください。生き物の名前を覚えることよりも、なぜ、どうしてと考えることのほうが大切です」と言っていた。ナガヒョウタンゴミムシの大あごを見て、石田さんの言葉を思い出した。
2008.5.12

ナガヒョウタンゴミムシ

トビズムカデ抱卵

2008-05-13 | 田中川
トビズムカデ
海岸部の草地。朽ちた丸太を砕いていくと、トビズムカデが動いた。
すぐ側に黄色の卵が見える。しばらく見ていると卵を抱きかかえて奥のほうへ移動していった。
トビズムカデの雌は抱卵することで知られている。
日本産のムカデ類では最大の種。頭部がとび色をしているのでトビズの名が付いた。
歩脚の先端は鋭く尖っている。大あごの力も強い。最終脚は末端から長く伸びているが、歩行には使えない脚で、曳航肢と呼ばれている。
オオムカデ科
2008.5.12

トビズムカデ

トビズムカデ