田中川の生き物調査隊

平成12年3月発足。伊勢湾に注ぐ田中川流域の自然と生き物を調べ、知らせる活動をしています。三重県内の生き物も紹介します。

プライヤーヒロバカゲロウ

2009-09-15 | 三重の生き物
プライヤーヒロバカゲロウ
脈翅目(アミメカゲロウ目)ヒロバカゲロウ科のプライヤーヒロバカゲロウ Osmylus pryeri Maclachlan

鈴鹿市の入道ケ岳への登山道近く、内部川の上流の川原周辺。
体長約18ミリ、前翅長約26ミリのプライヤーヒロバカゲロウを見つけた。
シダの葉上を歩いていたが、指を差し出したら、乗り移ってきた。

『札幌の昆虫』によると、ヒロバカゲロウ科は「翅は広く、横脈が多い。卵は水辺の木の幹や葉上に生まれる。ある種の幼虫は半水生で、湿ったコケの中などにすみ昆虫の幼虫を食べる。成虫は水辺の木の幹などに見られる。」

新訂原色昆虫大図鑑Ⅲによると、ヒロバカゲロウ科は「単眼を有し、翅縁部に多数の横脈がある」
また、同書によると、「触角間に幅の広い、1黒帯を有し、前翅の脈相のほぼ黒色のものはプライヤーヒロバカゲロウ O.pryeri McLachlan で、北海道・本州・四国・九州の山地に産する。」
さらに同書には、Osmylus属の「前翅の前縁部の横脈の一部は小脈によって結合し、網目状を呈する。」

原色日本昆虫図鑑(下)によると、ヒロバカゲロウ科のウンモンヒロバカゲロウの「近縁種に前翅脈ほぼ黒色のプライヤーヒロバカゲロウO.pryeri ML.(北海道・本州・四国)がある。」

学名の記載者のスペルの違いはどうなっているのか良く分からない。

北海道、埼玉県、高知県では準絶滅危惧種に選定している。福井県の越美山地での出現記録があるらしい。
『鈴鹿市の自然』によると、鈴鹿市でのこれまでの記録は無い。

2009.9.13
プライヤーヒロバカゲロウ

プライヤーヒロバカゲロウ


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