田の土手にしゃがみこんで生き物を探した。一匹の見知らぬハムシを見つけて写真を撮っていると、虫かごを首にぶら下げた小学1年生の女の子が話しかけてきた。
「この虫は何と言うの、草を食べるのかなあ」
「こんな虫、はじめて見るなあ、腹がきれいやなあ、何食べるか知らんなあ」
「これだけ入れといたら、ええかなあ」とハムシと数種類の草を虫かごに入れ、「何食べるか分からへんから、死なしてしまうかも知れへん、それでもええかなあ」と聞いてくる。
「明日も田んぼへ来るの? 今度はいつ来るの? 私、待っている」
今度はいつ行こうか、彼女が待つ田んぼへ。
ハムシ科のハッカハムシ 平地から低山地の湿地に住み、シソ科の植物を食べる。
ひっくり返すと死んだ振りをした。脚や腹の色に魅了された。
2007.4.21