マニアの戯言

映画マニアの勝手な映画感想日記

初めに
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「アイガー北壁」

2008-11-04 12:14:37 | 好きな俳優 ベンノ・フュアマン

Nordward  2008年 ドイツ作品 

ドイツ映画祭2008の時の感想日記

監督 フィリップ・シュテルツル 
出演 ベンノ・フュアマン フロリアン・ルーカス ヨハンナ・ヴォカレク



勝手なあらすじ(自分の解釈の上でのストーリー) 
1936年、ドイツ・ベルリン。
新聞社で働くルイーゼは、上司達が会議中に話題にしていた事柄に口を挟んだ。それは、誰もがまだ制覇していないアルプスのアイガー北壁を誰が制覇するのかとういう事だった。地方紙に載っていた優秀な登山家、アンドレアス・ヒンターシュトイサーとその相棒トーニ・クルツだと言い切った彼女。同じ故郷の人間でよく知っているという彼女に、上司は取材に行ってこいとカメラを渡す。
張り切って故郷に戻ったルイーゼ。
久しぶりの再会に喜ぶアンドレアス=アンディに対して戸惑いを隠せないトーニ。
そして、アイガーの話をすると、アンディは自分達が制覇してみせると言うが、トーニは自分達ではないと言い出した。
だが、アンディの熱意に押され、トーニも登頂を決意する。そして、アイガー北壁の麓までやって来た二人は、同じように、制覇しようとする各国の登山家達を見かけるのだった。

勝手な感想(自分の思い込み多々) 
現在ドイツで公開中のベノの最新作。
日本でも同時期に見られるという事で、すっとんで見に行ったich。
特別なフィルムで、画面下には英語字幕、画面右横には日本語字幕という見づらさだった。(苦笑)

映画祭なので終わった後に、監督とルーカス君が来場し、質問タイムを15分程、もうけてくれた。
ファンに混じってルーカス君のサインと握手をしてきた様子は別のブログに書いてあるので良かったら読んでくれ。
(妙に興奮を覚えた)


監督曰く、
「真実に基づいているが、本当の事だけで制作しようとするとドキュメンタリーになってしまうので少し脚色してある」
との事だった。
古いけど新しい分野「山岳映画」というものを楽しんでもらいたいというのが監督の根底にあったようだ。
映画は娯楽だと思っている自分にはとってもありがたい感じがした。
近年そういう矛盾をつっつく人がいるが、あくまでも娯楽なのだから素直に楽しんでもらいたいと常日頃思っている自分にはそうとう嬉しかったのだ。

あらすじの続きを少しネタバレになってしまうが話させてもらうと、
山登りというスポーツなのに、政治というかが関わってくるのだ。
大戦中という事もあってか、「この山を制覇したドイツ人は凄いぞ!」と示したいドイツと、そうはさせまいとする隣国の国々の思いが、悲劇的な事柄を引き起こしてしまう。
ルイーゼの上司が言っていた「登頂か死、しかない」という言葉がこの時の人々の本音だろうなあと納得してしまったich。

さて、目的のベノだが、ドイツ人登山家、トーニだった。
相方のアンディは、ルーカス君。

二人はティル君の映画「Der Eisbär」以来の共演だと思う。
今回も親友同士の二人。
ちょっとお調子者で人のいいアンディに、いつも冷静で冷たい感じのトーニ。
ベノの定番の役柄で個人的に好きな感じの「クールだけど情熱をうちに秘めている男」という雰囲気ですっごくかっこよかった。
ロープ1本でひょいひょいと身軽に登っていくアンディ。
それを支えるトーニ。
二人のコンビネーションもとってもいい感じだった。

難をいえば、ルイーゼの存在が邪魔。(爆)
これまたティル君の映画「Barfuss」だとあまり気にならなかったヴォカレクの話し方が、今回は無性にイライラしたのだった。さらに彼女が起こした無謀な行動にも。
彼女だってそうしたかった事は分かるのだけど・・・。(苦笑)

ラストまでハラハラさせてもらった。
そしてこれはドイツ映画。
ラストシーンは目に焼き付いて離れられなくなった。
めっちゃ上手いよベノ~。怖かったけど、惚れ惚しちゃったよ。

是非とも一般公開して欲しい映画。
みんなに見て欲しい映画だと思った。

やっぱドイツ映画は最高だぜ!

コメント (2)
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