Some Like It Hot

お熱いのがお好きな映画ファンtakのつぶやき。
キネマ旬報社主催映画検定2級合格。

楽園追放-Expelled from Paradise-

2022-12-18 | 映画(ら行)

◼️「楽園追放-Expelled from Paradise-」(2014年・日本)

監督=水島精二
声の出演=釘宮理恵 三木眞一郎 神谷浩史

長男からのおススメ作品。人類のほとんどが肉体を捨ててデータ化され、ディーヴァと呼ばれる仮想空間で理想的な生活を送る未来。そこに突然地球からの不正アクセス。メッセージの内容は人類が生活可能な惑星を探す旅への勧誘だった。既に理想的な生活を謳歌している人類に、新たなフロンティア開発は無用だが、不正アクセスという脅威からディーヴァの幹部たちは捜査官としてアンジェラ三等官を地球に送り込む。彼女は地球での協力者ディンゴと共に謎に挑む。

電脳世界とリアルワールドのお話だから、あー、また「攻殻機動隊」の亜流かよ、と思っているとなかなか面白い着地点にたどり着く。マテリアルとしての肉体を与えられるアンジェラ、生身の人間であるディンゴ、そして自我が目覚めたAI。機械と人間の境目が曖昧な存在を通じて、人間の存在について考えさせる。なるほど「攻殻」ほどハードでなく受け入れやすい。そしてディーヴァで暮らす身体を捨てた人々の現実。

音楽がそれぞれの登場人物をつなぐ一つの要素になってるのも好印象。心地よい環境音楽しかディーヴァでは聴いてこなかったアンジェラに、ディンゴはロックは骨で感じる音楽だと語る。AIが「好き」という感覚を説明するくだりがいい。システム的にはノイズでしかないのに、プロセッサの処理能力を活性化させる現象で、自我を認識するきっかけになった。あー、わかるわかる。上手いこと表現するよな。

クライマックスはハイスピードのバトルが展開されて、ロボットアニメとしての見応え十分。







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