ミャンマーチーク屋さんのわが道を行く

日々の出来事と旅と愚痴と文句を勝手に語る日記。

原動力

2015-08-21 21:07:32 | つぶやき
数日前、50代後半のネパール人女性と話をする機会があった。

日本に来たのは28年前、何かの研修で来て、そのまま青森県出身の日本人の男性と
結婚し、以来、ずっと日本で暮らしている。結婚後は、美容師の資格を取り、全国
チェーンのお店で20年近く働いていたそう。その店では毎日、朝8時半から夜8時ま
で休みは月に4~5日のみだったとか。唐突に7年前の給料明細をスマホの画面に残し
てあるのを見せてくれた。その額47万円。年収は600万近くあったとか…。

「でも、キツイから3年前に辞めたの。今は、別の店で働いてる。給料は20万円だ
けどね。」「もう子供も働いているし、カトマンズにある実家の家も建ててあげた
し、兄弟も何人かは呼んであげたしね…」

「日本ではずっと働いていただけ…」

アジアの女性は働き者だなと、つくづく思った。それに来日後、それももう、何十年
も前から、こうやって手に職を得て堅実に暮らしている人もいることにびっくりした。

最近は、タイなんかでも、きびきびと良く働くタイ人を見るにつけ、感心させられる
ことが多い。チェーン店の店員などはサービスのマニュアルをきっちりとこなすし、
対応も早い。ひと昔の、のんびりした雰囲気はすでにない。

多くの中産階級も育ち、貧しい庶民は大型ショッピングセンターのなかをぶらぶら歩き
、ここで惜しげもなおく金を使う生活を思い描く。そこから生まれる上昇志向が、経済
成長に結びついているのが、今のアジアの成長の原動力なのかもしれない。

けれど、物欲を失った先進国の人々に、そういうモチベーションはない。

「日本はもう、ちょっと、ダメね…」

ネパール人の女性が会話の中で、そう言った。

言われてみれば、高価なものなど何ひとつ持っていないけれど、さほど欲しいものなどない。
あるとすれば、「長い休み」だけで、それはある意味、労働意欲の減退とも言える。

働き盛りの40代がこれでは、無理もない。

私以外の多くの働き盛り世代が、こうでないことに期待したい。

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