ミャンマーチーク屋さんのわが道を行く

日々の出来事と旅と愚痴と文句を勝手に語る日記。

インドネシア旅4

2024-08-06 20:37:50 | 旅行(海外)
宿を移動してラブハンバジョの町を車で北上する。で、小さな漁村のようなところまで行く。
そもそもこの町はタクシーというものがなく、道で手を上げていると適当に車が止まってくれる。で、料金交渉をして連れて行ってもらう感じだ。つまりここは車を持っている人なら誰もが副業で稼げる白タクシステムになっている…?一応相場があり、それは宿の人に聞いたりすれば教えてくれる。これって本当に便利だし、小さな町では理に叶っていると思う。

で、その漁村で待っていると、初老の船頭さんが乗った小さなボートがやってきた。これから向かう宿の迎えの船だ。
これから向かう宿は車道からは行けないことはないが、ちょっとした距離のあぜ道をトボトボ歩かないといけないので、一般的には船を利用して行き来をしている。おじさんは荷物も持ってくれたけど、多分、「こいつら、なんでこんなに果物持ってるんだよ!」と思っていたと思う。

宿はかやぶき屋根のバンガローで周囲には店も何もない。一応、Wi-Fiは繋がる。シャワールームはピザ窯の大きなやつみたいな作りで、粗雑だけど味のある作りになっている。独立したバンガローにはバルコニーが付いている。ダイニング兼レセプションがある大きな建物が海の目の前にドーンとあり、そこには終日、ゴロゴロできるベッドや椅子がたくさん置いてあり、部屋に帰らなくても良い環境になっている。まさに欧米人のバックパッカーが好みそうな感じだなと思ったら、客はすべて西洋人、しかも9割がフランス人。しかもその半分が小さな子供のいる家族連れだった。ここに泊ると3食ここで食べることになるが、市内と比べてもそんなに高くないし、ミネラルウォーターはいつでも飲み放題。

で、目の前はプライベートビーチになっている。このビーチの凄いのは、沖に4~5メートル行くと、そこで見れる魚群がすごいこと。水族館で見るイワシのトルネードどころじゃない、それはもうちょっと怖いくらいいる。陸からこの距離でこんなに魚がいるなんて、ちょっと考えられないほど。しかもそれがダイビングなどせずに、浮き輪で見れてしまうわけで、もう昨日見たコモドドラゴンなんぞすっかり忘れてしまうくらいのインパクトだった。世界にはまだまだ面白いところがあるんだなと思った。こんな海はなかなかない。ボートも借りられ沖まで出れるし、この宿は当りだった。フランス人には知られた宿なのかもしれない。ちなみに「中国人はたまに来るけど、韓国人と日本人は来ない…」と言っていた。

フローレス島の西端、ラブハンバジョ周辺は今まさに開発ラッシュの只中にある。周囲にはどんどん高級ホテルや大型ホテルが建設中で、このバンガローも設備を随時アップデート中で、もうすぐこんなバジェット宿では無くなってしまうような気がする。コモド島には空港が作れないので、この町がコモド島のゲートウェイということで、近い将来は国際線も飛ぶようになるんじゃないかと思う。もう2度と来ることはないと思うけど、数年後はすっかり変わっているはずだ。

今回はバリのツリーハウスに泊る、という当初の目的をキャンセル料を支払ってまで、覆してフローレスとコモド島に行ってきた。
あまり移動することなく一か所に滞在というのはそのままにして、あくまでものんびりするのが目的だった。

コモド島は、まぁどうでも良いが、あのバンガローの滞在が本当に良かった。あの日に帰りたいと、今は毎日、思っている。

次にインドネシアに行くときは、やっぱり念願の西パプアしかない。もう多分コテカのおじさんは観光客の為にしか残っていないかもしれないが、それでもいつか行ってみたい。で、同時にパプアとの国境を越えて…も、その時、ぜひやってみたい。

次は、どこへ行こう…。

やっぱり知らない土地に行くって楽しいな。

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インドネシア旅3

2024-08-05 20:58:45 | 旅行(海外)
今日はコモド島へ行く日。

朝7時過ぎに船は出航する。私たちの船にはスペイン、アメリカ、オーストラリア、イタリアと西洋人ばっかりで、アジア人は私たち3人だけ。船はコモド島へ行く間に2つの島とその後、3か所のシュノーケルスポットに寄ることになっている。船はさすがにスピードボートだけあって早い。途中でスローボートを追い越していく。一見すると、スローボートのそれは難民船のような船で、私たちアジア人があの船に乗っていると、ひと昔前のベトナム難民船を思わせるような感じだった。それでも、あっちの方が良かったなと思ったり…

最初の寄港地の無人島に着く。ここからコモド諸島(国立公園)ということで、この島で入場料の3,100円が徴収される。この島では展望台までのトレッキングが組み込まれていて、ひたすら山を登るだけの辛い上り坂を展望台まで40分くらい歩かされる。他の船の人の中には途中で断念する人もいた。入場料を払うところで国立公園の係の人が「この島を含むコモド諸島では絶対にたばこは吸わないでくれ!」とキツく言われたのに、早々、眺めの良いところで中国人が気持ちよさそうに一服していて激怒されていた。あれほど注意されてもやらかす中国人に、その場にいた多くの人らが、心底呆れていた。

次に寄るのがピンク色したビーチの島。ドローンで上空から撮影すると、ちょっと凄い写真が撮れそうだが、普通の視線では全然、感動がない。ピンクが薄くて汚れて見える、気もする。その後、ようやくドランゴンが生息するコモド島へ上陸。上陸すると各グループに一人のレンジャーが付く。この島では、レンジャーの指示に従って歩くことになり、自由行動は島の一部でしかできない。肝心のコモドドラゴンはこの島と、もうひとつ近くにあるリンチャラ島という島以外には生息していないらしい。で、見れる見れないは、運次第。中には、全く見れずに帰る運のないお客さんもいるんだとか。で、私たちは歩くこと5分程度で1匹、その後すぐに親子の2匹を、さらにまた1匹とサクサク見れる。ある程度近くまで寄って写真もOKだ。

でも、ドラゴンって、結局、大きなワニ?かトカゲ?

であり、個人的感想を言うと、皆、どうしてこんなのを、わざわざ遠くから見にくるんだろう?と、自分もそうなのに、ちょっと不思議に思った。
ただし、娘も含めて、多くの子供たちは大喜びしていた。まぁ子供の為に来るならわかるが、所詮ワニやトカゲなんて、かわいいわけでもないし、見ていて微笑ましくなる表情とかするわけでもないから、何かを期待してくると激しく後悔するんじゃないかと思う。島の滞在時間はおよそ45分だった。

結論として、これはわざわざ見に来なくて良いと思う。時間がもったいない。(あくまでも個人的な感想です)

こうして何の感動もないままコモド島を後にして、船の中でお弁当のランチタイム。しょぼいお弁当だったが、これがなかなか美味しかった。
で、次に向かったのは、シュノーケルスポット3連発。一つはマンタ、もう一つはサンゴの群生、そして最後はウミガメと、どちらかというと、これがメインだったんじゃないかと思うほど。インパクトのある大きな魚が見れるのは、確かに凄い。いずれにしろ、コモド島の生き物満載ツアーはこうして終わる。

宿に戻ると、妻が「そういえば、先月、名古屋の東山動物園にコモドドラゴンが1匹やってきたらしいよ…」と。

それを聞いて、「えーっ!車で20分の近所で見れるのに、わざわざここまできたわけ!」と、ちょっと落胆する。

まぁ別にこれを旅のハイライトと思って来たわけではないけれど…。

で、明日からはちょっと田舎にの方に移動してバンガローライフを満喫しようと思っている。
離れ小島ではないのに、船でしか行けない宿である。

つづく…。


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インドネシア旅2

2024-08-04 20:09:36 | 旅行(海外)
この日はシンガポールからバリへ飛び、そのまま乗り継いでフローレス島へ行く予定だ。
昨日のパスポート置き忘れ騒動は忘れて、今日からあらためて仕切り直しといきたいところだったが、いきなりバリ行きの便が遅れた。バリでの乗り継ぎ時間は2時間45分しか確保していない。乗り遅れればデンパサールーラブハンバジョ間のチケットはパーになる。LCCのバテックエアの最安値のチケットは変更もキャンセルもできない。百も承知だが、いざ乗り遅れ危機を迎えてしまうと、便の変更がきく、もうひとつ上のランクを購入しておけば良かったと後悔する。

結局、シンガポールを1時間遅れて出発。バリに着いた時点で次の便の出発まであと1時間45分しかない。電子ビザのおかげで入国はあっという間だったが、今度は荷物が延々出てこない。結局、出てきたのは30分後、出発までこの時点であと50分だった。不運なことに近年デンパサールの空港は超近代的な空港に生まれ変わっていて、以前のようなこじんまりした空港ではなくなっていた。国際線と国内線のターミナルも別々になっており、この間歩くと15分程度かかる。チェックインの締め切り時間は出発の45分前、あと5分しかない。出口付近から3人で猛ダッシュする。途中で電動カートの運転手がいて、事情を伝えると親切にも乗せてくれた。国内線ターミナルに着くと、今度はカウンターまで猛ダッシュ。すでにこの時点で出発の45分前は過ぎていた。誰も並んでいないビジネスクラス列のカウンターに駆け込み、チェックインをお願いする。一瞬、拒否されそうになったが、どこかへ電話をかけ、確認を取るとようやく受け付けてくれた。

ギリギリ間に合った。

あの電動カートのおじさんが乗せてくれなければ多分、乗れてなかった。この日と昨日、2日連続、現地の人に救われた。もう感謝しかない。

バリを発ったバテックエアーは1時間20分後、予定通りフローレス島、ラブハンバジョに到着。
この日は明日のコモド島へ渡る船の手配をしないといけないので、宿に荷を下ろすと、すぐに船旅を扱う旅行会社を何社か回る。どこも横並びの内容と価格だが、それでも千円単位の価格差があった。当初は一番格安のスローボートで行く予定だったが、直前に妻が「この2日間連続でいろいろあったから、明日はスピードボートで楽に行きたい…」と言い出し急遽変更。スローボートとスピードボートの違いは、まず出港時間と帰港時間の違い。前者は朝4時50分集合で18時帰港。後者は6時50分集合で16時半帰港。しかも宿への送迎付き。内容の違いは前者がコモド島を含む4つの島やシュノーケルスポットへ立ち寄る。後者は6つ。共にミネラルウォーター飲み放題の昼食付。価格は共に最安の会社の分で前者が5400円。後者が9900円。他にコモド島への入島料が別途3100円かかる。

予約して支払いを済ますと、ラブハンバジョの町を散歩する。町といっても村程度の大きさしかないが、港には70~80隻を超える大小の船が停泊していて、町を見下ろせる丘から眺めるとインパクトのある写真が撮れる。この町はコモド島へ向かう船の出航地となっていて、ちょっと町の規模と船の数がアンバランス過ぎ。今はまだ大型ホテルは2つくらいかないが、現在大型ホテルの建設ラッシュで、近い将来、第2のバリになっていそうな感じがする。町の中心地はツーリスティックだが、ちょっと離れると素朴な田舎。物価はタイなんかよりずっと安い。ナシゴレンとかミーゴレンなんかは町の食堂なら200円程度から食べれる。ちょっと良さげなところでも400から500円とかそんな感じ。逆に果物は高い。いかに南国でもスイカもマンゴーも、この島では取れないようだった。安いのはバナナだけ。スイカは超大玉を900円で購入。マンゴーは緑マンゴーの種類でひとつ80円くらい。でもこれはこれで黄色いマンゴーとは違って、また美味しい。あとはボンタンとジャックフルーツも買う。この2つの価格は忘れてしまったが、ジャックフルーツは紫タイプで大変美味しかった。基本、市場がないので八百屋さんか現地のしょぼいスーパーでしか売っていない。もしかしたら遠くにあるのかもしれないけど…。


赤道よりやや南にあるフローレス島、その西の端にあるのがラブハンバジョという町で、島の人はイスラムとキリスト教徒が混在している。
日中は33℃くらいで夜は海風が涼しく、エアコンは要らないほど。朝なんかは本当に清々しくて気持ち良かった。

それに比べ、近年の日本の夏は暑すぎる。
日本人にとって、今後インドネシアの島々は避暑地となり得るのかもしれない。

つづく…

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インドネシア旅(シンガポールの奇跡)

2024-08-03 19:24:07 | 旅行(海外)
名古屋発シンガポール行き、久しぶりのシンガポール航空はエコノミーでも大きなシートモニターだし、機内食の後のハーゲンダッツもうれしい。ANAもそうだけど、中国の大陸系とは何もかも異なり、やっぱりちゃんとした会社は違うなとあらためて感じた。6時間後、シンガポール到着。今日はここで1泊。

この後の予定はホテルに荷物を置いた後、バスでマレーシアのジョホールバルへ出国。夕食を食べて再びシンガポールに戻ってくるつもりだった。で、地下鉄でホテルへ向かう。ホテルはシンガポールの赤線地帯と呼ばれるゲイラン地区。シンガポールで安さを求めると、おのずとこの辺りになる。ちょうど10年前、あの屋上プールがあるマリナベイサンズに1泊だけ泊まり、翌日、都落ちして泊ったのも、やっぱりゲイランだった。

シンガポールの地下鉄は少し前から紙の切符を廃止している。乗るには日本のトイカのようなシステムを使用するか、1回1回利用する場合は、ビザかマスターのタッチ決済のできるクレカを使用する。便利だが、複数人いる場合、1枚のクレカではダメで人数分のクレカが必要になる。これを知らなかった私は1枚のクレカで改札をくぐり、改札前で待つ妻にクレカを渡すこの方法で乗ろうとしてしまった。当然、妻の改札は開かない。すぐに係員が飛んできて事情を説明され、ようやく理解する。そこで妻と娘のクレカを用意しようと近くにあった切符売り場のカウンターにバックの中身の一部を置いてクレカを取り出した。

これがいけなかった。

その後、地下鉄に乗り、無地にホテルに到着。そこで3人分のパスポートと現金15万円の入ったポーチがないことに気づく。幸い取り出したことでクレカだけは手元にある。すぐにあの時、あのカウンターに…と気が付いたが、あれから45分は経っている。現金はともかくパスポートがないことに絶望と落胆、プラス血の気が引く。多分、もうない…。これで明日、インドネシアには行けない。妻は激怒し、事情のつかめない娘は「パスポート再発行すればいいじゃん…」と呑気に言っている。ともかくすぐに来た道を引き返し空港へ戻る。移動中も妻の怒りは収まらない。何年か前にオマーンでタクシーの中にデジカメを忘れたことまで持ち出して、ここぞとばかりに責め立ててくる。ごめんなさいを30回以上は言ったと思う。事情を理解した娘は「シンガポール楽しめばいいじゃん!」と、割と前向きだった。頭の中ではパスポートの再発行の手順を考えていた。幸いクレカはある。現金はなくてもお金には困らないから、最悪の事態は回避できる。ただもしかすると現金だけ抜き取られ、パスポートだけは返ってくるのではないかと、一縷の望みにかけていた。

空港に到着、すでにこの時点で1時間40分経っていた。置き忘れた地下鉄の切符売り場のカウンターへ行くと何もない。すぐに係員に事情を伝えると、「向こう側のカウンターへ行ってみて…」と何かを知っていそうな感じだった。向こう側のカウンターへ向かうと、ガラス張りの事務所の向こうに見覚えのあるポーチが見えた。確認すると現金も含めてすべて無事だった。中にいた駅の係員が拾ってくれた別の係員にお礼の手紙を書いてほしいと、紙とペンを持ってきた。最大限、丁寧にお礼の手紙を書き、そこにいた係の人に感謝を伝え、再び宿へ向かった。

ここまでで2時間が経っていた。
ホッとしたせいか、ドッと疲れが出て、もう完全にマレーシアへ渡る気力が無くなっていた。これがインドやメキシコならおそらく無かっただろう。シンガポールだったのと、見つけたくれたのが、駅の係員だったのが幸いしたと思う。

まさにシンガポールの奇跡と言うほかない。

妻の怒りもようやく収まって、やっと強いストレスから解放された。それにしても、あんなところに大事なパスポートを置き忘れるなんて、つくづく焼きが回ったなと思い落胆する。初日はそんなこんなで、宿の近くで夕食を済ませて、早々、宿に帰り、あらためて駅の係員に感謝して眠りについた。

つづく…
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